Geminiで議事録を作る3つの道と、それぞれが止まる場所
「Geminiで議事録」には別々の3つの方法が混ざっています。Google Meetの自動メモ、Geminiアプリに音声を上げる方法、文字起こし済みのテキストを渡す方法。対応プランも時間の上限も違い、無料のGeminiに上げられる音声は合計10分までです。

「Geminiで議事録を作る」と一口に言われますが、実際にはまったく別の3つの方法が同じ名前で呼ばれています。使えるプランも、扱える長さも、対面で使えるかどうかも違います。自分がどれをやろうとしているのかがはっきりしないまま調べると、噛み合わない情報にぶつかることになります。
この記事の内容(18項目)
- 道1——Google Meetの自動メモ生成
- 道1の手順——パソコンとiPhoneでボタンの名前が違います
- 対面の会議でも自動メモ生成が使えるようになりました
- 「使えるプラン」は公式ページどうしで食い違っています
- Meetにはもう1つ「文字起こし」があります
- 道2——Geminiアプリに音声ファイルを上げる
- 道2の手順——Geminiアプリに音声を渡す
- 道3——文字起こし済みのテキストを渡す
- 第4の道——Gemini Notebook(旧NotebookLM)に音声を入れる
- 第5の道——Google AI Studio と Gemini API
- Googleドキュメントの音声入力は、別の道具です
- どれを選ぶか
- 無料のGoogleアカウントでどこまでできるか
- 会議の音声をどこに上げるかで、扱いが変わります
- Geminiで議事録を作るときに注意すること
- 録音そのものは、どの道も面倒を見ません
- うまくいかないとき
- 公式に記載を確認できなかったこと
まず3つを分けます。
| 対応プラン | 扱える長さ | 対面の会議 | |
|---|---|---|---|
| Meetの自動メモ生成 | Business Standard以上 | 15分〜8時間の会議 | 使えない |
| Geminiアプリに音声 | 無料でも可 | 合計10分(AI Proで3時間) | 録音すれば可 |
| Geminiにテキスト | 無料でも可 | 実質、長さの制約は緩い | 文字起こし次第 |
道1——Google Meetの自動メモ生成
Meetの会議中に走らせる機能です。会議が終わるとGoogleドキュメントのメモができあがります。いちばん手がかからない代わりに、条件がいちばん厳しいという位置づけです。
対応エディションは Business Standard、Business Plus、Enterprise Standard、Enterprise Plus と案内されています。無料のGoogleアカウントでは使えませんし、Workspaceでもエディションによっては対象外です。ここで多くの人が最初に止まります。
対応言語は8つで、英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・日本語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語です。ただし重要な制約があります。「この機能は一度に1つの言語にのみ対応し、現在のところ、複数の言語で行われる会議には対応していない」と明記されています。日本語と英語が混ざる会議は、この時点で対象外です。日英が混ざる会議の記録は、この分野全体で弱いところです。
会議の長さにも条件があります。15分から8時間までの会議向けとされていて、短い会議では動きません。15分未満の打ち合わせが多い職場では、使えない回が出てきます。
保存と共有についても決まった作りがあります。生成されたメモは会議の主催者のGoogleドライブの「Google Meet」フォルダに保存され、会議ごとのサブフォルダが作られます。管理者が設定する既定の共有範囲は「組織内の招待済みゲストのみ」です。社外の人を招いた会議では、既定のままだと相手に共有されません。
参加者には分かります。公式の記載は「会議の参加者全員にメモが作成されていることが通知され、参加者全員の画面に鉛筆アイコンが表示される」です。黙って記録することはできない作りになっているので、録音の許可をどう伝えるかの悩みは、この方法では少なくなります。
そして最大の制約が、対面の会議には使えないことです。Meetの機能なので、Meetの会議が立っていなければ動きません。机を挟んだ商談や会議室の打ち合わせは、この道では記録できません。
道1の手順——パソコンとiPhoneでボタンの名前が違います
会議のたびにオンにする方法と、カレンダーで先に決めておく方法の2つがあります。どちらも公式ヘルプに手順が載っています。同じ機能なのに、パソコンとiPhoneでボタンの名前が違うので、片方の手順書を見ながらもう片方を触ると迷います。
パソコンでは、会議に参加したあと画面右上の「自動メモ生成」アイコンをクリックし、「メモの作成を開始」をクリックします。英語表示のときは "Take notes for me" から "Start taking notes" の順です。
iPhone・iPadのMeetアプリでは、同じことをするのに別の名前を探すことになります。画面のメニューアイコンをタップし、「Gemini でメモを生成する」をタップして、「開始」をタップします。
毎回押すのを忘れるなら、カレンダー側で先に決めておけます。予定ごとに設定するので、定例会議には向きます。
| 経路 | 操作 |
|---|---|
| カレンダー(日本語) | 予定を編集 →「ビデオ通話オプション」→「会議の記録」→「Gemini でメモを生成」をオン |
| カレンダー(英語) | Edit event → Video call options → Meeting records →「Take notes with Gemini」 |
| 会議中(パソコン) | 右上の「自動メモ生成」→「メモの作成を開始」 |
| 会議中(iPhone) | メニューアイコン →「Gemini でメモを生成する」→「開始」 |
iPhoneには制限が1つあります。会議の途中でそれまでの内容をまとめる「ここまでの要約」は、公式に「iOS では、ライブの『ここまでの要約』はサポートされていません」と明記されています。遅れて入った人がその場で追いつく使い方は、iPhoneだけでは満たせません。
会議の言語も最初に確かめる項目です。画面上の「会議の言語」から切り替えられるので、日本語の会議なのに別の言語のままになっていないかを見てください。
対面の会議でも自動メモ生成が使えるようになりました
この記事の前半で「Meetの機能なので対面の会議には使えない」と書きましたが、この点は変わりました。机を挟んだ会議向けの「対面式でのメモ生成」に、専用のヘルプページが用意されています。
公式の記載は「この機能はすべてのプラットフォームで利用できます」です。ただし日本語ヘルプに載っている操作手順はAndroid向けのものだけで、iPhone・iPadでの具体的な手順は確認できませんでした。
提供の時期にも注記があります。Googleの更新情報では、iOSは2026年8月31日以降の段階的な展開とされていて、機能が見えるようになるまで15日以上かかる可能性があると書かれています。9月の上旬に自分のアカウントで見当たらなくても、それが想定どおりの場合があります。
できあがったメモの届き方は、Meetのときと同じ流れです。公式には「メモのドキュメントがメールで送信され、この機能をオンにしているユーザーのドライブ フォルダにも送信されます」と書かれています。会議のあとにメールを見れば、探し回らずに済みます。
「使えるプラン」は公式ページどうしで食い違っています
利用者向けのヘルプには「対象となる Google Workspace エディションまたは Google AI プランへのご登録が必要です」としか書かれていません。無料のGoogleアカウント単体では使えない、というところまでは確実です。
管理者向けのページは、より具体的に4つを挙げています。Business Standard、Business Plus、Enterprise Standard、Enterprise Plus です。この4つ以外は対象外だと読みたくなりますが、そう書いてある一次情報は見つかりませんでした。
対面版の更新情報では、提供対象の欄に個人向けの Google AI Pro と Ultra が「Consumer」として挙がっています。つまり、Workspaceのエディションだけが入口ではないことになります。
| 参照するページ | 書かれている対象 |
|---|---|
| 利用者向けヘルプ | 「対象となる Workspace エディションまたは Google AI プラン」 |
| 管理者向けページ | Business Standard / Business Plus / Enterprise Standard / Enterprise Plus |
| 対面版の更新情報 | 上記に加えて Google AI Pro、Ultra(Consumer) |
自分のアカウントで使えるかどうかは、この3つのどれを読むかで結論が変わります。契約前に判断したいなら、管理者に社内のエディションを確認してもらうのが早いです。
会社のアカウントで使うなら、管理者側の設定も要ります。経路は Google 管理コンソール → メニュー → アプリ → Google Workspace → Google Meet → Gemini settings → Google AI note-taking で、ここで会議での利用を許可するチェックを入れます。
共有範囲の既定も管理コンソール側で決まっています。既定は「組織内の招待済みゲスト」なので、社外の人を招いた会議では、そのままだと相手にメモが共有されません。
Meetにはもう1つ「文字起こし」があります
自動メモ生成とは別の機能です。要約ではなく、話された言葉をそのまま記録するほうで、対応するエディションの範囲が広いのが特徴です。
始め方は、右下の「会議ツール」アイコンから「文字起こし」を選び、「文字起こしを開始」をクリックして、ポップアップで「開始」を押します。オンのあいだは参加者全員の画面の右上に文字起こしアイコンが表示されます。
| 自動メモ生成 | 文字起こし | |
|---|---|---|
| 中身 | 会議のメモ | 話された言葉 |
| iPhone・iPad | オンにできる | 使えない |
| 対応エディション | 管理者向けページは4つを列挙 | Workspace Individual や Enterprise Starter も対象 |
| 保存先 | 主催者のドライブの「Google Meet」フォルダ | 同じ |
文字起こしが対象とするエディションは、Business Standard、Business Plus、Enterprise Starter、Enterprise Standard、Enterprise Plus、Teaching and Learning Upgrade、Education Plus、Workspace Individual です。個人向けの Workspace Individual が入っているのが、自動メモ生成との大きな違いです。
iPhoneで会議に出ている人には、はっきりした壁があります。公式に「文字起こし機能は、パソコン、ノートパソコン、Android デバイスでのみご利用いただけます」と書かれています。会議の録画も同じで、「会議の録画は、パソコンまたは Android デバイスでのみ可能です」とされています。
文字起こしに入る範囲にも決まりがあります。「文字起こしには、会議で話された言葉のみが含まれます」とあり、チャット欄の書き込みや共有画面の中身は入りません。全員が退出すると自動的に停止しますが、逆に一人だけ残って話し続けると止まりません。
対応言語は自動メモ生成と同じ8言語で、日本語を含みます。録画については、Workspaceの各エディションに加えて保存容量2TB以上のGoogle Oneメンバーも対象に挙がっていて、合計8時間で自動停止すると記載されています。
道2——Geminiアプリに音声ファイルを上げる
対面の会議も含めて、手元にある音声を処理したいときの方法です。ここにははっきりした上限があります。
| 音声の長さの上限 | |
|---|---|
| 無料のGemini | 合計10分 |
| Google AI Pro/Ultra | 合計3時間 |
1時間の会議は、無料の枠に入りません。「Geminiは無料で文字起こしができる」という説明を見かけますが、10分という上限を書いていないことが多く、ここが実務でいちばん効きます。10分は打ち合わせの冒頭ぶんです。
ファイルの制限も併記されています。1回にアップロードできるのは最大10個で、動画は1ファイル2GBまで、それ以外のサポートされているファイルは1ファイル100MBまでです。音声は100MBの側なので、長い会議を高いビットレートで録っていると、時間の上限より先にサイズで止まることがあります。
有料のGoogle AI Pro/Ultraに切り替えると合計3時間まで扱えるようになります。この「合計」という書き方には注意が要ります。1ファイルあたりではなく合計なので、複数のファイルを一度に渡すと合算されます。
長い会議をどうしても処理したい場合は、録音を分割して渡すことになりますが、分割すると区間をまたいだ話者の対応づけが崩れます。同じ人が前半では「話者A」、後半では「話者C」になる、といった形です。分割は上限を回避しますが、記録の質は落ちます。
道2の手順——Geminiアプリに音声を渡す
iPhone・iPadでの手順は、公式ヘルプに3手で書かれています。先に質問を書いてから、ファイルを付ける順番です。
- 下部のテキストボックスに質問やプロンプトを入力する
- ファイル追加のアイコンをタップして「ファイル」を選ぶ
- 送信アイコンをタップする
ファイル追加で選べる先は、フォト、カメラ、ファイル、Googleドライブ、ノートブックの5つのアイコンです。ボイスメモで録った音声は「ファイル」から選びます。
アプリの条件は、iOS 16以降のiPhoneとiPadです。年齢の条件もあり、13歳(または居住している国の該当する年齢)以上とされています。
上限は音声と動画で別々に決まっています。会議を画面録画で渡そうとすると、音声より厳しい枠に当たります。
| 無料 | Google AI Pro/Ultra | |
|---|---|---|
| 音声の長さ | 合計10分 | 合計3時間 |
| 動画の長さ | 合計5分 | 合計1時間 |
| 1ファイルのサイズ | 動画2GB/その他100MB | 同じ |
| 1回のファイル数 | 最大10個 | 同じ |
分割した音声をZIPにまとめて一度に渡す、という回避策は使えません。公式には「動画ファイルや音声ファイルを含めることはできません」と、ZIPの中身の制限が書かれています。
使用量そのものにも枠があります。「使用量上限は、週ごとの上限に達するまで 5 時間ごとにリセットされます」とされていて、プラン別には AI Plus が標準の2倍、AI Pro が4倍という倍率で示されています。1日に何回使えるかという絶対値は公開されていません。
道3——文字起こし済みのテキストを渡す
いちばん確実で、いちばん手数が多い方法です。文字起こしは別の道具でやって、できたテキストをGeminiに貼り、議事録の形に整えてもらいます。テキストなので音声の長さの上限には縛られません。
この方法の利点は、文字起こしと議事録生成を別々に最適化できることです。文字起こしは話者分離が得意な道具を使い、議事録の整形はGeminiに任せる、という組み合わせができます。エンジンごとに弱点の出方が違うので、両方を1つの製品に任せるより結果が良くなることがあります。
欠点は、手数が増えることです。録る、文字にする、貼る、指示する、整える、という5段階を毎回やることになります。会議が週に1本なら成立しますが、毎日あると続きません。議事録の自動化がどこで止まるかに書いたとおり、続かない手順は結局やらなくなります。
指示の書き方は議事録のプロンプトにまとめてあります。ChatGPTで同じことをする手順は別の記事にありますが、プロンプトの中身はどのモデルでもほぼ共通です。差が出るのは長さの上限と、指定した分量をどれだけ守るかのほうです。
第4の道——Gemini Notebook(旧NotebookLM)に音声を入れる
NotebookLM は2026年7月16日に「Gemini Notebook」へ改称されました。公式ブログに「Today, we're renaming NotebookLM to Gemini Notebook.」とあり、ヘルプ記事の本文も新しい名前になっています。検索で古い名前しか出てこなくても、同じものです。
議事録の用途で効くのは、音声を入れた時点で文字起こしされることです。公式ヘルプに「音声ファイルはインポート時に文字起こしされ、そのテキストが保存されて新しいソースとして使用されます」と書かれています。Geminiアプリのヘルプには、音声で何ができるかの記載を確認できませんでした。
ソースの追加は「追加」ボタンから行います。検索ボックスにキーワードを入れて、ウェブや Workspace のファイルから探すこともできます。
上限の書き方がGeminiアプリと違います。分数ではなく、ファイルのサイズと語数で決まる形です。
| 項目 | 上限 |
|---|---|
| ファイルサイズ | 200MB |
| 1つのソースの語数 | 500,000語 |
| 音声の長さ | 公式に記載を確認できませんでした |
対応する音声形式には m4a、mp3、mp4、wav、aac、aiff、ogg、opus などが含まれます。iPhoneのボイスメモが作る m4a は、変換せずにそのまま入ります。
失敗する条件も明記されています。「発話が含まれていない音声はサポートされていません」と「音声の品質が低い場合は、インポートに失敗することがあります」の2つです。遠くに置いたスマートフォン1台で録った会議は、ここで弾かれることがあります。
無料(Standard)でも使える範囲は広めです。会議を貯めていく使い方だと、最初に当たる壁は1ノートブックあたりのソース数になります。
| 無料 | Pro | |
|---|---|---|
| ノートブック | 100件 / 1ユーザー | — |
| 1ノートブックのソース | 50件 | 300件 |
| チャット | 50回 / 1日 | 500回 / 1日 |
iPhone・iPadのアプリでは、追加できるソースが PDF・ウェブサイト・音声・YouTube・コピーしたテキストに限られます。音声は入ります。ただし「Gemini Notebook はブラウザまたはモバイルアプリで利用できます。ただし、機能は制限されます」という注記があるので、iPhoneだけで完結させる前提なら、契約する前に自分の環境で試してください。
第5の道——Google AI Studio と Gemini API
いちばん自由度が高く、いちばん手数が多い道です。1回のプロンプトで扱える音声は最長9.5時間と公式に記載されていて、Geminiアプリの10分・3時間とは桁が違います。
AI Studio 自体の利用料はかかりません。公式の料金ページに「Google AI Studio usage is free of charge in all available regions.」と書かれています。ただし年齢の条件があり、APIの利用は18歳以上とされています。Geminiアプリの13歳以上とは条件が違います。
画面の使い方は、公式のクイックスタートに書かれている範囲だとここまでです。aistudio.google.com を開くと Playground が新しいチャットの状態で開き、右上の「Run settings」でシステム指示を設定し、「Type something...」の入力欄に書いて「Run」を押します。画面上で音声ファイルを添付する具体的なボタン名は、公式の手順に記載を確認できませんでした。
サイズの上限は2つあり、条件が違います。片方だけを読むと数字が矛盾して見えるので、並べて確認してください。
| 渡し方 | 上限 |
|---|---|
| リクエストに直接埋め込む | プロンプトとファイルの合計で20MB |
| 合計100MBを超えるとき | Files API を使うよう公式に指示されている |
| Files API の保管 | 1プロジェクト20GB・1ファイル2GB |
Files API には期限があります。ファイルは48時間で消えると記載されていて、費用はかかりません。自分で上げたファイルを取り出すこともできない("you can't download user-uploaded files.")ので、手元の音声を消して預ける使い方はできない設計です。
音声には決まった前処理が入ります。アップロードされた音声は16Kbpsにダウンサンプルされ、複数チャンネルは1チャンネルに統合されると記載されています。音声は1秒あたり32トークン、1分で1,920トークンとして数えられるので、有料枠で使うときの費用はここから見積もれます。
話者の区別については、Gemini APIのドキュメントに「Speaker diarization (identifying different speakers)」が用途として挙がっています。専用の設定項目の記載はなく、プロンプトで「Speaker 1、Speaker 2 として識別させる」例が示される形です。タイムスタンプは MM:SS 形式で参照できます。
Googleドキュメントの音声入力は、別の道具です
「Googleで文字起こし」と検索して行き着く先の1つですが、これは録音済みのファイルを処理する機能ではありません。マイクに向かって話した内容を、その場で文字にするものです。
手順は、ドキュメントで「ツール」から「音声入力」の順にクリックすると、マイクのボックスが表示されます。話す準備ができたらマイクをクリックします。スライドでは「ツール」から「スピーカー ノートを音声入力」の経路になります。
動くブラウザは決まっています。公式の記載は「この機能は、以下のブラウザの最新バージョンで動作します。Chrome、Edge、Safari」です。「Chromeでしか使えない」という説明を見かけますが、現在の公式の記載とは違います。
日本語で使うときの制限が2つあります。音声コマンド(「改行」などの編集操作の指示)は英語でのみ利用でき、アカウントの言語とドキュメントの言語の両方を英語にする必要があります。加えて、言語によっては句読点が使えない場合があると注意書きがあります。
会社のアカウントでメニューに出てこないときは、管理者によって無効にされている可能性があると記載されています。設定を探し続ける前に、情報システム部門に聞くほうが早い場合があります。
録音済みの音声ファイルをこの機能で文字起こしできるかは、公式ヘルプに記載を確認できませんでした。手順として書かれているのはマイクからの入力だけです。
どれを選ぶか
Meetで会議していて、対応エディションを持っているなら道1が圧倒的に楽です。何もしなくてもメモができます。
対面の会議が中心なら、道1は最初から選べません。録音してから道2か道3になります。1時間の会議を毎回処理するなら、無料の10分では届かないので、Google AI Proに入るか、文字起こしを別の道具でやるかの二択です。
このとき、専用のサービスと比べる価値があります。Google AI Proの月額と、対面の会議を録れるサービスの月額を並べると、後者のほうが安いことがあります。汎用のAIは議事録専用に作られていないので、話者分離や、対面での集音や、記録を貯めて後から探すといった部分は自分で埋めることになります。逆に、すでにGoogle AI Proに入っていて、会議が月に数本なら、道具を増やさずに済むぶん有利です。判断の分かれ目は、会議の本数と、対面かWebかの2つです。
無料のGoogleアカウントでどこまでできるか
「Googleなら無料で議事録が作れる」という話は、どこまでが本当かを分けて見る必要があります。入口ごとに、無料で通る線が違います。
| 入口 | 無料のGoogleアカウントで |
|---|---|
| Meetの自動メモ生成 | 使えない(対象のエディションかGoogle AIプランが必要) |
| Meetの文字起こし | 使えない(対象のエディションが必要) |
| Geminiアプリ | 使える。音声は合計10分まで |
| Gemini Notebook | 使える。ノートブック100件・50ソース・チャット50回/日 |
| Google AI Studio | 使える。提供地域すべてで無料 |
無料で1時間の会議を通したいなら、選べるのは Gemini Notebook か Google AI Studio です。Geminiアプリの10分では届きません。Meetの機能は、無料のアカウントでは最初から選択肢に入りません。ただしこの2つには条件が付きます。無料であることと、会議の音声を預けてよいかは別の話なので、このあとを読んでから決めてください。
会議の音声をどこに上げるかで、扱いが変わります
同じGoogleでも、どの入口を使うかでデータの扱いが変わります。ここは規約とヘルプに、はっきり書かれています。
Geminiアプリのヘルプには「Google サービスの改良を目的として、人間のレビュアー(トレーニングを受けている Google のサービス プロバイダを含む)がチャットの一部をレビューします」とあります。そのうえで「レビュアーに見られたくない機密情報や、Google のサービス(機械学習技術など)の改良のために使用されたくない機密情報は入力しないでください」と求めています。
保存の期間も書かれています。レビュー対象になった会話と関連データは、Googleアカウントとは切り離した形で最長3年間保存されるとされています。
AI Studio と Gemini API の無償枠は、規約の文面がさらに直接的です。機微情報・機密情報・個人情報を無償のサービスに入れないよう、Google自身が明示的に求めています。
| 入口 | 入力の扱い |
|---|---|
| Geminiアプリ(個人) | 人間のレビュアーがチャットの一部をレビュー。最長3年間保存 |
| AI Studio・無償枠のAPI | 製品の改良に利用。人間のレビュアーが読むことがある |
| 有料枠のGemini API | プロンプトもファイルも製品改良に使わないと明記 |
| Google Workspace with Gemini | モデルの学習に使われず、人間も確認しないと明記 |
会社のアカウント(Google Workspace with Gemini)は、扱いが逆になります。「送信されたデータがモデルのトレーニングに使用されることはなく」「お客様のコンテンツが許可なくお客様のドメイン外でモデルのトレーニングに使用されることはありません」と記載されています。
社外秘の会議を扱うなら、無料の個人アカウントで済ませるという判断はここで止まります。社内の規程や取引先との合意はこれとは別に効くので、実際に何を上げてよいかは自社の規程を確認してください。判断に迷う内容なら、法務や情報システム部門に先に相談するのが確実です。
Geminiで議事録を作るときに注意すること
長さの上限のほかに、実務で引っかかる点を3つ書いておきます。話者が分かれません。Geminiに音声を渡した場合、「誰が言ったか」の区別は期待できません。議事録でアクションアイテムの担当を決めるには話者の情報が要るので、そこが必要なら文字起こしの側で解決する必要があります。話者分離ができないときの対処にまとめてあります。
分量の指示が守られないことがあります。「2,000字程度で」と指示しても、その通りにならないのは大規模言語モデル全般の性質です。長すぎる議事録は読まれないので、要約を短くするのではなく構造化する方向で指示したほうが安定します。
書いていないことが書かれることがあります。会議で出なかった結論が、もっともらしく議事録に混ざる現象です。AIが書いた議事録をどこまで信じるかは、道具を問わず残る問題です。決定事項と担当だけは、元の文字起こしと突き合わせて確かめてください。議事録に何を書けば要点が伝わるかは議事録とはにまとめました。
内容は2026年9月2日時点の Google の公式ヘルプ(support.google.com、knowledge.workspace.google.com)の記載です。仕様は変わることがあるので、利用前に公式でご確認ください。
録音そのものは、どの道も面倒を見ません
ここまでの入口は、すべてすでにある音声かテキストを処理する側です。対面の会議を録るところは、別の道具の仕事になります。
Geminiアプリのファイル追加で選べる先は、フォト、カメラ、ファイル、Googleドライブ、ノートブックのアイコンです。この一覧に録音を始める項目はありません。アプリ全体として録音手段が無いと明記した公式の記述は確認できませんでした。
Googleの「レコーダー」アプリは、Google Pixel 3 以降の Pixel と Google Pixel Tablet でのみ利用できると記載されています。1回の録音で最大18時間まで記録できますが、iPhoneには提供されていません。iPhoneで会議に出ている人が不利になる点を並べます。
| やりたいこと | iPhoneで |
|---|---|
| Meetの自動メモ生成をオンにする | できる |
| 会議中の「ここまでの要約」を見る | できない |
| Meetの文字起こしを開始する | できない(パソコン・Android のみ) |
| Meetの会議を録画する | できない(パソコン・Android のみ) |
「あとでGeminiに上げるためにMeetを録画しておく」という手は、iPhone単体では取れません。パソコンから入り直すか、端末側で録る別の道具を用意することになります。iPhone側でまず確かめるなら、標準のボイスメモの使い方が早道です。
アプリの動作条件も揃っていません。GeminiアプリはiOS 16以降、Google MeetアプリはiOS 17以降と記載されています。古い端末を会議専用に残している場合は、ここで先に止まることがあります。
うまくいかないとき
原因と対処を対で並べます。公式ヘルプに原因が書かれている症状だけを挙げるので、ここに当てはまらないなら別のところを探したほうが早いです。
| 症状 | 公式に書かれている原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 自動メモが不完全になる | 会議の長さが推奨される15分以上になっていない | 短い会議では期待しない |
| 日英が混ざる会議でメモが崩れる | 一度に1つの言語にのみ対応 | 会議の言語を1つに決める |
| メモが社外の参加者に届かない | 既定の共有範囲は組織内の招待済みゲスト | 主催者が手で共有する |
| 症状 | 公式に書かれている原因 | 対処 |
|---|---|---|
| Geminiが音声を受け取らない | 音声は合計10分まで(AI Pro/Ultra は3時間) | 分けて渡すか、別の入口に回す |
| 時間は足りているのに上がらない | 音声を含むファイルは1つ100MBまで | ビットレートを下げて録り直す |
| 分割した音声をまとめて渡せない | 1つのプロンプトに最大10ファイル | 回数を分ける |
| ZIPにまとめたら通らない | ZIPに動画・音声ファイルは入れられない | ZIPを使わず個別に渡す |
| 症状 | 公式に書かれている原因 | 対処 |
|---|---|---|
| Notebookのインポートが失敗する | 発話が含まれていない、または音質が低い | 自分で再生して声が聞き取れるか確かめる |
| サイズは足りているのに入らない | 1つのソースは500,000語まで | 会議を分けて入れる |
| iPhoneアプリで思った操作ができない | モバイルアプリは機能が制限される | ブラウザから操作する |
| 症状 | 公式に書かれている原因 | 対処 |
|---|---|---|
| AI Studioでリクエストが通らない | 直接埋め込みは合計20MBまで | 合計100MBを超えるならFiles APIに回す |
| 上げたファイルが翌々日に消えた | Files API は48時間で削除 | 手元の音声を消さない |
| Meetの文字起こしボタンが無い | パソコン・ノートパソコン・Android のみ | パソコンから参加し直す |
| ドキュメントに音声入力が出ない | 管理者によって無効にされている可能性 | 情報システム部門に確認する |
「動画を読んでもらえない」で止まる場合は、音声とは別の枠に当たっている可能性があります。動画は合計5分まで、Google AI Pro/Ultra で合計1時間までと記載されていて、音声より厳しい枠です。会議を画面録画で渡す方法は、ここで止まります。
公式に記載を確認できなかったこと
調べた範囲で、公式ページに書かれていなかった項目を並べます。書いていないことは、できないという意味ではありません。自分の環境で確かめる必要がある、という意味です。
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| Google AI Plus / Pro / Ultra の日本円の月額 | 公式のプラン紹介ページから金額を確認できませんでした |
| Geminiアプリが音声を「文字起こし」できるか | ヘルプはアップロードの上限と手順のみでした |
| Geminiアプリが話者を区別できるか | 記載を確認できませんでした |
| Gemini Notebook の音声の長さの上限 | サイズと語数の記載のみでした |
| Meetの文字起こしに話者名が入るか | 記載を確認できませんでした |
| 対面の自動メモ生成のiPhoneでの手順 | 日本語ヘルプに載っているのはAndroidの手順のみでした |
話者を分けられるかは、この記事でいちばん確認が取れなかったところです。話者分離が用途として明記されているのは Gemini API のドキュメントだけで、Geminiアプリ・Gemini Notebook・Meetのいずれのヘルプにも記載を確認できませんでした。誰が何を引き受けたかを議事録に残したいなら、ここは別の手段で埋めることになります。
プランごとの回数も、絶対値では公開されていません。公式に書かれているのは、使用量の上限が週ごとの上限に達するまで5時間ごとにリセットされるという仕組みと、AI Plus が標準の2倍、AI Pro が4倍という倍率だけです。1日に何回使えるかは、実際に使って確かめるしかありません。
対面の会議を毎週録るなら、録音から議事録までが1本になっている道具のほうが手数は少なくなります。RecoryはiPhoneで録って議事録まで進める形ですが、上に挙げた入口で足りるなら、道具を増やす必要はありません。Recoryのような製品を他と比べたいときは議事録アプリの比較にあります。
仕様は2026年9月2日時点の公式サイトの記述に基づきます。OSのバージョンで名前や場所が変わるので、お手元でご確認ください。
よくある質問
Geminiに音声ファイルを上げて文字起こしできますか
できますが、長さに上限があります。無料のGeminiアプリでは音声は合計10分まで、Google AI ProまたはUltraへ切り替えると合計3時間までです。1時間の会議は無料の枠には入りません。ファイルサイズの上限は音声を含むファイルで1つ100MB、動画は2GBです。
Google Meetの自動メモ生成はどのプランで使えますか
Business Standard、Business Plus、Enterprise Standard、Enterprise Plusが対象と案内されています。無料のGoogleアカウントや、それ以外のエディションでは使えません。
対面の会議でGeminiを使えますか
Google Meetの自動メモ生成は会議ツールの機能なので、机を挟んだ対面の会議には使えません。対面の場合は別の手段で録音してから、その音声かテキストをGeminiに渡す形になります。その場合は上に書いた10分・3時間の上限が効いてきます。
自動メモ生成は何語に対応していますか
英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語です。ただし一度に1つの言語にしか対応せず、複数の言語が混ざる会議には対応していないと明記されています。
自動メモは参加者に分かりますか
分かります。公式に「会議の参加者全員にメモが作成されていることが通知され、参加者全員の画面に鉛筆アイコンが表示される」と記載があります。作成されたメモは主催者のGoogleドライブの「Google Meet」フォルダに保存されます。
Google AIで議事録を無料で作れるサイトはありますか
無料のGeminiアプリに音声を上げる方法がありますが、合計10分までです。1時間の会議は入りません。Google Meetの自動メモ生成はBusiness Standard以上のエディションが必要で、無料のGoogleアカウントでは使えません。
対面の会議でGeminiに議事録を作らせることはできますか
できます。Google Meetの「メモ生成」は対面の会議にも対応し、専用のヘルプページが用意されています。公式に「この機能はすべてのプラットフォームで利用できます」と記載がありますが、日本語ヘルプに載っている操作手順はAndroid向けのみで、iPhone・iPadの手順は確認できませんでした。iOS版は2026年8月31日以降の段階的な展開とされているので、まだ自分のアカウントに届いていない場合があります。別の方法として、手元で録音した音声をGeminiアプリやGemini Notebookに渡す形もあります。
NotebookLMは名前が変わったのですか
変わりました。2026年7月16日に「Gemini Notebook」へ改称されています。公式ブログに「Today, we're renaming NotebookLM to Gemini Notebook.」と記載があり、ヘルプ記事の本文も新しい名前になっています。検索で古い名前しか出てこなくても、同じものです。
Gemini Notebook(NotebookLM)で会議の音声を文字起こしできますか
できます。公式ヘルプに「音声ファイルはインポート時に文字起こしされ、そのテキストが保存されて新しいソースとして使用されます」と記載があります。ファイルは200MBまで、1つのソースは最大500,000語までです。音声の長さ(分・時間)の上限は公式に記載を確認できませんでした。発話が含まれていない音声は非対応で、音質が低いとインポート自体が失敗することがあると注意書きがあります。
無料のGoogleアカウントで1時間の会議を文字起こしできますか
Geminiアプリでは届きません。無料でアップロードできる音声は合計10分までです。無料で試せる経路はGemini NotebookとGoogle AI Studioで、AI Studioは「提供地域すべてで無料」と公式に記載があります。ただし無償のサービスには「機微情報・機密情報・個人情報を送信しないこと」とGoogle自身が規約で求めているので、社外秘の会議には向きません。
Google Meetの文字起こしはiPhoneでもできますか
できません。公式に「文字起こし機能は、パソコン、ノートパソコン、Android デバイスでのみご利用いただけます」と記載があります。会議の録画も同じで、パソコンまたはAndroidデバイスのみです。iPhoneからできるのは「自動メモ生成」のオン操作までで、会議中の「ここまでの要約」もiOSでは非対応と明記されています。
Geminiは誰が話したかを区別できますか
Geminiアプリのヘルプに、話者を区別できるという記載を確認できませんでした。話者分離(Speaker diarization)が用途として明記されているのは、Gemini APIの音声ドキュメントだけです。そちらにも専用の設定項目の記載はなく、プロンプトで「Speaker 1、Speaker 2 として識別させる」例が示される形になっています。Gemini NotebookとGoogle Meetのヘルプにも、話者の扱いについての記載は確認できませんでした。
Google AI Studioなら何時間の会議を渡せますか
1回のプロンプトで扱える音声は最長9.5時間と公式に記載されています。ただしサイズの上限が別にあり、ファイルを直接埋め込む方式ではプロンプトとファイルの合計で20MBまで、合計100MBを超える場合はFiles APIを使うよう指示されています。Files APIに上げたファイルは48時間で消え、自分では取り出せません。APIの利用は18歳以上が条件です。
Googleドキュメントの音声入力で録音した音声を文字起こしできますか
公式ヘルプに記載を確認できませんでした。手順として書かれているのはマイクからの入力だけで、「ツール」→「音声入力」でマイクのボックスを出し、話す準備ができたらマイクをクリックする流れです。動作するのはChrome、Edge、Safariの最新バージョンとされています。音声コマンド(編集の指示)は英語でのみ利用でき、アカウントとドキュメントの両方の言語を英語にする必要があります。
会議の音声をGeminiに上げても問題ありませんか
どの入口を使うかで扱いが変わります。Geminiアプリは「人間のレビュアーがチャットの一部をレビューします」とされ、機密情報を入力しないよう公式に求められています。AI Studioと無償枠のAPIも同様で、規約に「無償のサービスに機微情報・機密情報・個人情報を送信しないこと」と明記されています。会社のGoogle Workspace with Geminiは扱いが逆で、送信データはモデルの学習に使われず人間も確認しないと記載されています。社内規程や取引先との合意は別に効くので、上げてよい範囲は自社の規程で確認してください。
Google Meetの自動メモ生成は何分以上の会議で使えますか
公式に「15分から8時間までの会議向け」と記載されています。メモが不完全になる原因のひとつとして「会議の長さが推奨される15分以上になっていない」ことが挙げられているので、短い打ち合わせでは要約が生成されないことがあります。また一度に1つの言語にしか対応せず、日本語と英語が混ざる会議は対象外です。
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