録音の許可をもらう言い方——商談・インタビューでそのまま使える例文
商談・インタビュー・社内の会議で、録音の許可は頼み方でほぼ結果が決まります。断られにくい一言の型と、断られたときの引き方、社内・社外で気をつける点をまとめました。法律の話は最小限にしています。

商談を録音したい。でも切り出し方が分からない。断られたら気まずい。この記事は、その一言をどう言うかだけを書きます。法律の話は最後に少しだけ。実務で効くのは圧倒的に頼み方の方だからです。
この記事の内容(13項目)
結論:断られにくい型はこれ
冒頭の名刺交換が終わって、席についた直後がいちばん自然です。本題に入ってからだと、話を止めることになります。
「本日の内容を正確に残したいので、録音させていただいてもよろしいでしょうか。 社内の共有と議事録の作成にのみ使用します。」
長い説明は要りません。ポイントは3つです。
- 目的を言う(正確に残したい)
- 用途を限定する(社内共有と議事録だけ)
- 疑問形で終える(許可を求める形にする)
経験上、これで断られることはほとんどありません。むしろ「ちゃんと聞いてくれている」と受け取られる方が多い。録音は、相手の話を軽く扱わないという意思表示にもなります。
なぜこの型が効くのか
相手が録音を警戒するのは、「どこに出るか分からない」からです。だから用途を先に限定すると、警戒する理由が消えます。逆に、断られやすい言い方がこれです。
| 言い方 | なぜまずいか |
|---|---|
| 「録音してもいいですか」 | 目的が無いので、何に使われるか分からない |
| 「一応録っておきますね」 | 事後承諾の形。断る余地を与えていない |
| (何も言わずに机に置く) | 気づかれたときに、隠していたと受け取られる |
| 「録音させてください。あとで文字起こしして、AIで議事録にして、それをNotionに…」 | 説明が長いほど怪しく聞こえる |
最後の1つは意外と多い失敗です。丁寧に説明しようとするほど、警戒されます。一文で終えてください。聞かれたら答える、で足ります。
型は1つ。中身を場面ごとに変える
これから場面別の言い方をいくつも並べますが、骨組みはすべて同じです。目的・範囲・共有先の3つを、この順で短く言うだけです。
目的は「正確に残したいから」「聞き漏らしを防ぎたいから」のように、録る理由をひとことで言います。範囲は「今日のこの話し合いだけ」「会議の本編だけ」のように、録る対象を限定します。共有先は「社内の議事録用」「私のメモ用」のように、誰の目に触れるかを言います。
この3つがそろうと、相手は「どこまで広がるか分からない」という不安を持たずに済みます。逆に、どれか1つでも欠けると、相手は自分で埋め合わせをしようとして悪いほうへ想像します。目的だけ言って共有先を言わないと「勝手に社外へ回されるのでは」という不安が残り、範囲を言わないと「あとの雑談まで録られるのでは」という不安が残ります。次に並べる場面別の例文は、すべてこの3つを含む形で作ってあります。自分の状況に合わせて言葉を入れ替えて使ってください。
場面別の言い方
オンラインの商談
チャットではなく、口頭で言います。録画ボタンを押す前に、です。チャットに書いても読まれていないことがあります。
「記録のために録画させていただきます。よろしいでしょうか。」
Web会議ツールは録画すると相手に通知が出るので、通知が出てから言うと後手になります。押す前に言う、それだけです。
取材・インタビュー
ここは録音が前提の場なので、むしろ言いやすい。言わないほうが不自然です。
「正確に書きたいので、録音させてください。原稿にする以外には使いません。」
「原稿にする以外には使わない」が効きます。取材相手が気にするのは、発言が切り取られて別の文脈で使われることだからです。用途を絞る一言が、その不安に直接答えます。
社内の会議
社外より社内の方がもめることがあります。とくに人事評価・労務・処遇の話が出る場では、
「議事録を作るので録音します。共有は参加者の範囲までにします。」
共有範囲を明示するのが要点です。社内で問題になるのは内容そのものより、「知らないうちに録られて、知らないところへ回った」という経路の方です。範囲を先に言えば、その経路の心配が消えます。
1on1
1on1は録音しない方がいい場面が多いと思っています。録音されていると分かると、部下は本音を言いません。記録より、その場で聞くことに価値がある会議です。どうしても残すなら、目的を相手の利益として説明します。
「約束したことを忘れたくないので録らせてください。私の備忘用で、他には共有しません。」
社内定例会議
週次や月次で繰り返す社内の定例は、身内どうしという油断から、かえって一言が抜けがちです。繰り返す会議だからこそ、最初の1回で慣らしておくと以後が楽になります。
「この定例、議事録づくりのために録音を残していいですか。共有はこのチームのメンバーだけにします。」
初回にこう言って了承を得ておけば、2回目以降は「いつもどおり録ります」で済みます。新しいメンバーが加わったときだけ、もう一度この一言を出してください。「いつもの」に慣れて省略しがちなのが、途中参加のメンバーへの一言です。
電話(電話商談・電話取材)
電話は対面と違って、録音していることが画面にも紙にも出ません。相手にとってはこちらの手元がまったく見えない状態なので、対面より少し丁寧に言うほうが安全です。
「議事録に残したいので、この通話を録音させていただいてもよろしいでしょうか。社内の記録用で、外へは出しません。」
iPhoneの標準の通話録音を使う場合、録音を開始すると「この通話は録音されます」という趣旨のアナウンスが双方に自動で流れます。ただし、このアナウンスは録音の事実を告げるだけで、目的や共有先までは説明しません。アナウンス任せにせず、つながった直後に自分の言葉でひとこと添えるほうが、相手の受け止め方は柔らかくなります。始め方や、双方に流れるアナウンスの詳しい仕様はiPhone標準の通話録音にまとめました。
オンライン会議(社内・複数人)
参加者が多いオンライン会議では、声に出す一言に加えて、チャットにも同じ内容を残しておくと確実です。声だけだと、途中入室した人や、聞き逃した人に伝わりません。
「本日の会議は議事録作成のため録画・録音します。共有範囲は参加者全員までです。ご都合が悪い方はチャットでお知らせください。」
この文をチャット欄に貼ってから話し始めると、口頭とテキストの両方に記録が残ります。「ご都合が悪い方は知らせてください」という一文は、断りやすい逃げ道を作る効果もあります。断る手間のほうが大きく感じられるので、実際に断られることはほとんどありません。
面談(人事・評価・採用)
評価や採用に関わる面談は、社内の会議よりもう一段、共有先をはっきりさせる必要があります。誰が見るかを具体的な役職名や部署名で言うと、相手の安心度が変わります。
「面談の内容を正確に残すため、録音させてください。記録は人事評価の参考資料として、私と〇〇部長のみが確認します。」
面談は、あとで内容が争いになりうる場面でもあります。口頭のやり取りだけで済ませず、書面の同意書を用意しておくと双方のためになります。書面に入れる項目や、そのまま使えるひな形は録音の告知文と同意書にまとめました。
現場(工事現場・店舗巡回・実地調査)
現場での録音は、周囲の音が大きく、相手も手を動かしながら話すことが多い場面です。立ち止まって長々と説明する余裕がないことが多いので、一言はできるだけ短くします。
「安全のため、いまの確認は録音しておきます。記録は報告書の作成にだけ使います。」
現場では、録音の相手が1人とは限りません。複数の作業員や店舗スタッフが入れ替わり立ち替わり話す場面では、最初に責任者へ一言伝えておき、以後は「さっきの件と同じく、記録として録らせてもらいますね」で済ませる運用が現実的です。毎回フルセットの説明をする必要はなく、初回にきちんと伝えておくことのほうが重要です。
一覧で見る——場面別の第一声
ここまでの例文を、コピーして使える形で一覧にします。自分の場面に近いものを選んで、名称だけ入れ替えてください。
| 場面 | 第一声 |
|---|---|
| 対面の商談 | 「本日の内容を正確に残したいので、録音させていただいてもよろしいでしょうか。社内の共有と議事録の作成にのみ使用します。」 |
| オンラインの商談 | 「記録のために録画させていただきます。よろしいでしょうか。」 |
| 取材・インタビュー | 「正確に書きたいので、録音させてください。原稿にする以外には使いません。」 |
| 社内の会議 | 「議事録を作るので録音します。共有は参加者の範囲までにします。」 |
| 1on1 | 「約束したことを忘れたくないので録らせてください。私の備忘用で、他には共有しません。」 |
| 社内定例会議 | 「この定例、議事録づくりのために録音を残していいですか。共有はこのチームのメンバーだけにします。」 |
| 電話 | 「議事録に残したいので、この通話を録音させていただいてもよろしいでしょうか。社内の記録用で、外へは出しません。」 |
| オンライン会議(複数人) | 「本日の会議は議事録作成のため録画・録音します。共有範囲は参加者全員までです。ご都合が悪い方はチャットでお知らせください。」 |
| 面談 | 「面談の内容を正確に残すため、録音させてください。記録は人事評価の参考資料として、私と〇〇部長のみが確認します。」 |
| 現場 | 「安全のため、いまの確認は録音しておきます。記録は報告書の作成にだけ使います。」 |
全部に共通しているのは、目的・範囲・共有先の3つが必ず入っていることです。言葉づかいを自分の職場らしく調整しても、この3つを削らなければ効果は変わりません。
断られたときは、すぐ引く
これがいちばん大事です。返す言葉は決めておきます。
「承知しました。メモを取らせていただきますね。」
理由を聞かない。説得しない。断る側にはたいてい理由があり、多くは相手の社内規程です。本人に裁量がありません。粘ると、その人を規程違反に誘っていることになります。そして商談の空気が悪くなります。録音は手段であって、目的は商談を進めることです。手段のために目的を損なうのは本末転倒です。引いたあとは、会議中のメモを最小限にします。決まったこと・宿題・次回の3つだけ。詳しくは議事録が苦手なのは、聞きながら書こうとしているからに書きました。何を書けば議事録と呼べるかは議事録とはにまとめました。
断られたときの、代替の動き方
「メモを取らせていただきますね」で引いたあと、実際に何をするかまで決めておくと、その場で慌てません。選択肢は1つではありません。
- 要点だけをメモする。決まったこと・宿題・次回の3つに絞れば、聞きながらでも書けます
- 終わったあとに、その場で復唱して確認する。「今日決まったのはこの2点、ということでよろしいでしょうか」と口頭で確認し、相手の返答を含めてメモに残します
- 相手に、要点だけをあとでメールしてもらう。録音の代わりに、相手側の記憶で残してもらう形です
- 同席者がいるなら、記録係を分担する。1人が話を聞くことに集中し、もう1人がメモに専念します
どれも録音より情報量は落ちますが、あとで揉めないための記録という目的の大部分は、これらの方法でも満たせます。録音はあくまで手段のひとつであって、目的そのものではありません。
複数人のうち、1人だけが断ったとき
会議が複数人の場合、全員ではなく1人だけが難色を示すことがあります。このときも、録音はしないという判断のほうが安全です。
「その方の発言のところだけ止めます」「あとで該当部分だけ消します」という運用は、実際にはうまく回りません。誰の発言かをリアルタイムで判別しながら操作するのは現実的ではなく、あとから漏れが見つかれば、断った本人の信頼をさらに損ないます。一人でも断ったら、その会議は録らない。このルールを最初から決めておけば、その場で迷わずに済みます。
代わりに、断った理由をその場で深掘りしないことも大事です。多くの場合、断る側にも社内規程や個人的な事情があり、理由を尋ねること自体が負担になります。録音以外の記録方法に切り替えて、会議そのものを続けてください。
法律の話(最小限)
よく誤解されているので、確認できる事実だけ書きます。個人情報保護委員会は、自分が参加している会話の録音について、録音していること自体を相手に伝える義務までは負わないという整理を示しています(同委員会「ガイドラインに関するQ&A」1-10)。この記事はそこから先の法的な判断には立ち入りません。個別の場面は弁護士にご確認ください。そのうえで、次は別の話です。
- 自分が参加していない会話を録る(部屋に仕掛けるなど)。これは別問題です
- 録音の内容を目的外に使う・外部に出す。守秘義務や個人情報の問題になります
- 勤務先の規程・相手先の入館規則で禁止されている場合。法律より先にこちらが効きます
そして実務上いちばん重いのは、法律ではなく信頼です。あとから「録っていた」と分かったときに関係が壊れれば、その商談は終わります。一言伝えるコストは3秒です。
訴訟や労務トラブルで録音を証拠として使うことを考えている場合は、この記事の範囲を超えます。弁護士にご相談ください。ここに書いたのは、通常の商談・取材の作法です。
書面での同意が要る場面
口頭の一言で足りない場面もあります。目安は、内容があとで争いになる可能性がどれだけあるかです。人事の面談、条件交渉、クレーム対応の記録などは、口頭より書面のほうが双方のためになります。
書面にするとき、最低限入れておきたい項目は次の5つです。
| 項目 | 何を書くか |
|---|---|
| 目的 | 何のために録音するか |
| 範囲 | 面談・会議のどの部分を対象にするか |
| 保管期間 | いつまで残し、いつ消すか |
| 共有範囲 | 誰が確認できるか |
| 確認の機会 | 作成した記録を、相手が確認できるか |
「適切に管理します」のような曖昧な書き方だと、あとで何も約束していないのと同じになります。保管期間と共有範囲は、日数や部署名など具体的な言葉で書いてください。そのまま使える同意書のひな形は録音の告知文と同意書に置きました。
あとから「録っていた」と気づかれたときの対応
伝え忘れたまま録ってしまった。途中から入室した人に言い忘れた。そういう事故は起こり得ます。ここで態度を誤ると、録音そのものより関係の損傷のほうが大きくなります。
まず、隠さないことです。気づかれた時点で取り繕おうとすると、隠していたという印象のほうが強く残ります。「議事録を作るために録音していました。お伝えするのが遅れてすみません」と、事実を先に認めてください。次に、目的と共有先をそのとき初めて伝えたつもりで、あらためて短く説明します。ここで慌てて長々と弁解すると、かえって怪しく聞こえます。
相手が不快感を示した場合は、その場で削除するかどうかを申し出てください。「ご不快でしたら、いまここで削除します」と言えることが、実務では何より効きます。実際に削除を求められたら、迷わず応じてください。録音1本を惜しんで関係を損なうのは割に合いません。
途中参加者への伝え忘れは、仕組みで防げます。オンライン会議なら、チャットに常時掲示しておく、会議の冒頭だけでなく参加者が増えるたびに一言添える、といった運用にしておくと、この種の事故自体が起きにくくなります。
「聞くと角が立つ」と思っている人へ
録音の許可を求めることをためらう理由は、たいてい「聞くこと自体が失礼にあたるのではないか」という不安です。実際にはこの記事の各例が示すとおり、断られることはめったにありません。ここでは、その不安がどこから来るのかを整理しておきます。
不安の正体は、たいてい説明の長さと録音の目的の不透明さにあります。「録音してもいいですか」とだけ聞くと、相手は「何に使われるのか分からない」と感じ、その分だけ警戒します。逆に、目的と共有先をひとことずつ添えるだけで、相手が想像で埋める余地がなくなります。聞くこと自体が失礼なのではなく、聞き方が説明不足だと失礼に感じられる、というのが実際に近い理解です。
もう1つ、録音を申し出ることは、相手の話を軽く扱わないという意思表示にもなります。「あなたの発言を正確に残したい」という姿勢は、多くの場合むしろ好意的に受け取られます。聞かずに録るほうが、あとで発覚したときのリスクは高くなります。
毎回言わずに済むよう、仕組みにしておく
繰り返す会議のたびに一言を思い出すのは、意外と負担になります。先に仕組みへ組み込んでおくと、言い忘れそのものが起きにくくなります。
- 会議の招待メールやカレンダーの説明欄に、あらかじめ一文を入れておく。「本会議は議事録作成のため録音します」と書いておけば、当日はそれを踏まえて一言添えるだけで済みます
- チームの運用ルールとして、議事録用の録音を既定の動作にする。新しく入ったメンバーへは、オンボーディングの説明にこのルールを含めておきます
- 社外の相手には、初回の案内メールで先に触れておく。「当日は議事録作成のため録音させていただく予定です」と添えておけば、当日の空気が変わりません
仕組み化しておくメリットは、断り忘れを防げるだけではありません。毎回同じ文言を使うことで、相手にとっても「いつものこと」として受け止めやすくなります。一度だけ丁寧に説明して、あとは淡々と実施する。このほうが、毎回身構えて説明するより自然です。
まず、いちばんよく使う場面の1つだけ覚える
ここまで8つの場面を並べましたが、全部を暗記する必要はありません。自分がいちばん頻繁に録る場面を1つだけ選び、その例文をそのまま覚えてしまうのが早道です。商談が多い人は商談の一言を、社内会議が中心の人は社内会議の一言を、口が勝手に動くくらいまで練習しておけば、あとは相手や場面の名前を入れ替えるだけで応用できます。
型さえ体に入れば、初対面の相手でも、急に決まった電話でも、同じ調子で切り出せるようになります。迷って言葉に詰まるほうが、よほど不自然に聞こえます。慣れないうちは、この記事の一覧表を手元に置いておいて、そのまま読み上げても構いません。
先にチャットやメールで伝えておく一文
口頭で切り出すのが苦手な場合や、当日いきなり言うと不自然な間柄では、事前にテキストで伝えておく方法もあります。先に文字で伝えておけば、当日は「先ほどお伝えしたとおり」で始められます。
「明日の打ち合わせですが、議事録作成のため録音させていただく予定です。差し支えなければそのまま進めますので、ご都合が悪ければお知らせください。」
社内のチャットツールで気軽に一言添えるだけでも十分です。
「今日の定例、いつもどおり録音しておきます。」
どちらも、目的(議事録作成のため)・範囲(この打ち合わせ・この定例)・共有先が省略されている場合は文脈から明らかであること、という条件を満たしています。文脈で共有先が伝わりにくい相手には、口頭の例文と同じように共有先の一文を足してください。
相手から「録音データそのもの」を求められたら
まれに、文字起こしや議事録だけでなく、録音データそのものを求められることがあります。この場合も、応じるかどうかは自分だけで判断せず、社内の基準に照らして考えてください。
応じる場合は、渡す範囲を限定できないか検討します。会議の全体ではなく該当する発言の前後だけを切り出して渡す、文字起こしのテキストで代替できないか先に打診する、といった選択肢があります。録音データそのものは、文字起こしより多くの情報——声の調子、周囲の音、他の参加者の発言——を含むため、渡す前に一度立ち止まる価値があります。
断る場合も、理由をはっきり伝えれば角は立ちません。「社内の記録用としてのみ扱う約束でお預かりしているため、原本のお渡しは難しいです。文字起こしの該当箇所でしたら共有できます」のように、代替案とセットで伝えると、相手も納得しやすくなります。事前の一言で「社内の共有と議事録の作成にのみ使用します」と共有先を限定していれば、この場面でも一貫した説明ができます。
録ったあとの扱いも、決めておく
許可をもらうときに「社内共有と議事録の作成にのみ使用します」と言った以上、そのとおりに扱う必要があります。決めておくことは3つです。
- 議事録を作ったら、音声を残し続ける必要があるかを考える
- 残すなら、いつ消えるかを決めておく
- 共有範囲を、言ったとおりに保つ
Recoryでは、音声は既定で14日後に自動削除します(設定で7日に縮めることも、プランの上限まで伸ばすこともできます)。文字起こしと議事録は音声が消えたあとも残ります。会議の内容が生成AIの学習に使われない条件で各社と契約しています。詳しくはプライバシーポリシーに書いています。
プランの上限まで伸ばした場合の日数は、契約しているプランで変わります。ライト・お試し・週プランは90日、スタンダードは180日、Proは365日です。「面談の記録は評価が終わるまで残したい」「商談の音声はしばらく聞き返す可能性がある」など、保管期間そのものを相手に約束する場合は、この上限を踏まえて具体的な日数を伝えるほうが、あとで説明に困りません。
「用途を限定します」と言って許可をもらったなら、限定できる作りの道具を使うべきです。言ったことと実際の扱いがずれていると、いずれ説明できなくなります。相手に聞かれたとき、設定画面をそのまま見せられるかどうかが目安です。
最後にもう一度、そのまま使える一文を置いておきます。
「本日の内容を正確に残したいので、録音させていただいてもよろしいでしょうか。社内の共有と議事録の作成にのみ使用します。」
許可をもらったあとに何で録るかは録音の仕方と録音アプリの選び方に分けて書きました。
よくある質問
商談を録音するのに相手の許可は必要ですか
個人情報保護委員会はQ&Aで、自分が参加している会話の録音について、録音していること自体を伝える義務までは負わないという整理を示しています。ただし社内規程や相手先の規則は別に効き、個別の判断は弁護士にご確認ください。実務上は、商談では信頼関係が資産なので必ず一言伝えます。あとから録音していたと分かる方が、はるかに高くつきます。
録音を断られたらどうすればよいですか
すぐに引きます。理由を尋ねたり説得したりしないでください。「承知しました、メモを取らせていただきます」で終わらせるのが最善です。断る側にも理由があり、多くは相手の社内規程です。粘ると商談そのものの空気が悪くなります。
社内会議でも許可を取るべきですか
取った方が無難です。社外より社内の方がもめやすい面があります。人事評価や労務に関わる話題が出る場では特に、参加者に伝えないまま録音すると、内容ではなく録音していたこと自体が問題になります。
商談の議事録に何を残すと、次の商談が楽になるか
対面の会議をAIで記録する。選択肢は増えたが、壁は同じ
会議を録音するときの告知文と同意書、そのまま使える3種