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選び方と比較

録音の仕方——スマホにもパソコンにも、最初から入っています

録音アプリを探す前に、お手元の端末に入っている録音機能を確かめてください。iPhone・Android・Mac・Windowsそれぞれの場所と、無料でどこまでできるか、そして「録れたあと」に足りなくなるものを整理しました。

「録音アプリ」を探しはじめる前に、確かめてほしいことがあります。お手元の端末には、たいてい最初から録音機能が入っています。

この記事の内容(26項目)
  1. iPhone:ボイスメモ
  2. ボイスメモで録る、止める、つなぐ
  3. 録音中に他のアプリを使うと、どうなるか
  4. 録った音を聞き返す
  5. ボイスメモの文字起こし、公式の条件
  6. メモアプリでも録音と文字起こしができる
  7. 電話の通話は、ボイスメモではなく電話アプリ
  8. iPhoneとMacで同じ録音を見る
  9. Android:名前は機種で違います
  10. Mac:ボイスメモ
  11. Macのボイスメモでできること
  12. Macで、圧縮されていない音を録る
  13. Windows:サウンドレコーダー
  14. サウンドレコーダーの操作
  15. サウンドレコーダーで、公式に確認できなかったこと
  16. Windowsの「ボイスレコーダー」と「サウンドレコーダー」
  17. パソコンで「中で鳴っている音」を録るのは、別の話です
  18. 「ステレオミキサー」が見つからないことがある
  19. 画面を録れば、音も録れるか
  20. スマホで録音するとき、押す場所はどこか
  21. 素早く録り始めたいとき
  22. 録音の入口を、目的別に一覧にする
  23. うまくいかないとき
  24. 足りなくなるのは、録音ではありません
  25. 録る前に、ひとつだけ
  26. 録った音そのものが、個人情報になることがある

無料で、録音時間の制限もありません。まずここで足りるかを見てから、足りないものを足すのがいちばん損の少ない順番です。

iPhoneボイスメモ(文字起こしも対応)Android機種ごとの録音アプリ(レコーダー等)MacボイスメモWindowsサウンドレコーダー
端末ごとの、最初から入っているもの。

iPhone:ボイスメモ

ホーム画面かAppライブラリに「ボイスメモ」があります。消していなければ最初から入っています。

開いて赤い丸を押すだけで録音が始まります。止めるときも同じボタンです。録音は自動で保存され、一覧に残ります。設定は要りません。

文字起こしまで無料でできます。録音を開いて文字起こしのボタンを押すと、日本語のテキストになります。アプリそのものの使い方はボイスメモの使い方に分けました。条件はiPhone 12以降・iOS 18.0以降で、それ以前の機種では機能そのものがありません(出ないときの確認)。ただし話者は分かれません。3人以上の会議だと、誰の発言か分からない一続きの文章になります(理由)。

ボイスメモで録る、止める、つなぐ

録音の入口は「ユーティリティ」フォルダです。見つけにくければ、Appleはボイスメモをユーティリティフォルダからホーム画面へ移動できると案内しています。毎回探しているなら、先に出しておいたほうが早いです。

録音に使えるのは内蔵マイクだけではありません。公式ガイドは、内蔵マイク・対応しているヘッドセット・外部マイクの3つを挙げています。会議室で使うなら、まず内蔵マイクで試してから外部マイクを検討する順が無駄になりません。

開く赤い丸を押す一時停止再開「完了」で保存
ボイスメモの1本は、この4つで完結する。

一時停止と再開は、録音を分けません。一時停止したあと「再開」を押すと、同じ1本の録音として続きが録れます。休憩をはさむ会議で、ファイルを増やさずに済みます。

やりたいこと操作
途中で止める一時停止のボタンを押す
続きを録る「再開」を押す(同じ1本になる)
録音を終える「完了」を押す

録音レベルについて、公式が案内している調整方法はひとつだけです。マイクを録音対象に近づけたり、離したりする。ゲインや感度のような設定項目は、iPhoneのユーザガイドに記載がありません。

録音中は、画面の右上隅にオレンジ色のドットが出ます。マイクが使用中であることを示す表示で、プライバシー保護のためにAppleが付けているものです。録れているかどうかの目印としても使えます。

録音の開始音と終了音が邪魔なときは、消音モードをオンにすると消せます(iOS 26のユーザガイドの記載)。コントロールセンターから切り替えます。iOS 18のガイドでは同じ箇所が音量ボタンを一番下まで下げる方法になっているので、手元のバージョンで確かめてください。

録音中に他のアプリを使うと、どうなるか

ここは「途中で切れた」の原因として、公式に確認できる数少ないひとつです。Appleは、録音中でもiPhoneでオーディオを再生しない限りほかのアプリを使用できる、と書いています。そして続けて、そのアプリでオーディオの再生が始まるとボイスメモの録音は停止すると明記しています。

録音中の操作公式の記載
メールを読む、メモを取る使用できる
動画や音楽の再生が始まる録音が停止する

会議中に共有された動画を再生した、通知の音付きプレビューを開いた——このあたりが該当します。録音を回している間は、音の出るものに触らないのが確実です。

録った音を聞き返す

再生画面のコントロールは4つです。再生、一時停止、15秒前にスキップ、15秒先にスキップ。聞き返しはこの4つだけで足ります。

速度はスライダで変えます。遅くするならカメの方へ、速くするならウサギの方へドラッグする、というのが公式の説明です。文字に起こす作業をしながら聞くなら、遅い側が役に立ちます。聞き取りづらいときに効く項目が、「オプション」の中に2つあります。

項目何が起きるか対象
録音補正周囲のノイズやエコーを減らすモノラル・ステレオ
無音をスキップ音声の途切れた部分を自動で飛ばすモノラル・ステレオ

どちらも録音データそのものは変わりません。設定はその録音にだけ残り、ほかの録音には及びません。まとめて元に戻したいときは、同じ「オプション」の中のリセットを使います。

空間オーディオで録った録音には、対応機種にかぎり「スタジオ音声」があります。周囲のノイズや反響音を自動で減らす機能です。ここも録音そのものを書き換えるものではありません。

ボイスメモの文字起こし、公式の条件

条件は機種と言語です。Appleは、オーディオの文字起こしはiPhone 12以降の英語・スペイン語・ポルトガル語・イタリア語・フランス語・ドイツ語・日本語・韓国語・簡体字中国語・繁体字中国語で利用できる、と書いています。一部の国や地域では利用できない、という注記も付いています。

OSのバージョンについては、iOS 18版のユーザガイドに「iOS 18.0以降では、オーディオ録音で話されている内容をボイスメモでテキストに文字起こしすることができます」の一文があります。日本語の対応が特定の小数点以下のバージョンから始まったと明記したAppleの公式ページは、確認できませんでした。この記事では公式ガイドの記載どおり、iPhone 12以降・iOS 18以降として扱います。

録音を終えてから待つ必要はありません。波形の上部から上にスワイプして文字起こしのボタンをタップすると、文字起こしの状況をリアルタイムで確認できます。波形が一時的に隠れ、最新の単語が強調表示されます。

やりたいこと操作
一部をコピーする「文字起こしを表示」→ 範囲を選択 →「コピー」
全部をコピーする「文字起こしをコピー」
古い録音を起こす開くだけ(iOS 17以前の録音は自動で行われる)

話者について、Appleのボイスメモのページには記述がありません。一方で電話アプリの通話録音の文字起こしには「文字起こしでは、それぞれの文の話者が識別されます」と明記があります。ボイスメモ側で話者を分ける機能は、公式に案内されていません。

Apple自身が精度について注意を書いています。「文字起こしを信頼する前に、精度を確認してください。会話を完全に再現できていない可能性があります」。議事録として配る前に、原文を聞き直す前提で使うものです。

メモアプリでも録音と文字起こしができる

iPhoneで録れる場所はボイスメモだけではありません。メモアプリにも録音と文字起こしがあります。

条件はボイスメモと少し違います。Appleは、オーディオの文字起こしはiPhone 12以降でデバイスの言語が英語・スペイン語・ポルトガル語・イタリア語・フランス語・ドイツ語・日本語・韓国語・簡体字中国語・繁体字中国語に設定されている場合に利用できる、と書いています。話した言葉ではなく端末の言語設定が条件に入っている点が違います。

海外向けに端末の言語を英語のままにしている人は、ここで引っかかります。文字起こしが出ないときは、機種とOSの前に言語設定を見てください。

電話の通話は、ボイスメモではなく電話アプリ

「会話を録音する」で探している人が行き着く先は、ボイスメモではありません。iPhoneの通話録音は電話アプリの機能で、保存先も別です。

通話の録音は自動的に、メモアプリの「通話録音」フォルダに保存されます。ボイスメモの一覧をいくら探しても出てきません。

黙って録ることはできない作りになっています。通話が録音されることが、オーディオ通知で両方の通話者に知らされます。この通知を消す設定は公式に案内されていません。

項目公式の記載
既定の状態オンになっている(設定 > アプリ > 電話 > 通話録音 でオフにできる)
対象の通話一部の国や地域では、1対1の通話のみ録音できる
使えない国・地域欧州連合、ロシア、トルコなど(日本はこの一覧に入っていない)

文字起こしについては、Appleの機能提供状況のページに、電話の「通話の文字起こし」の対応言語として日本語(日本)が挙げられています。

iPhoneとMacで同じ録音を見る

同じApple Accountのデバイスで録音をそろえるには、iCloudのボイスメモをオンにします。設定 > [自分の名前] > iCloud > すべてを表示 と進み、下にスクロールして「ボイスメモ」をオンにします。

便利さと引き換えに、消し方が変わります。Macで録音を完全に削除すると、同じApple AccountにサインインしているすべてのAppleデバイスから削除されます。片方で整理したつもりが、もう片方からも消える動きです。

戻せる余地はあります。完全に削除する前なら「最近削除した項目」に入っているので、そこから復元できます。会議の記録を扱う人ほど、保持期間を長めにしておく価値があります。

Android:名前は機種で違います

「レコーダー」「ボイスレコーダー」「録音」など、メーカーによって名前が変わります。アプリ一覧で「録音」と検索すると見つかります。

Pixelには文字起こしまで行うレコーダーが入っています。Galaxyにも同種の機能がありますが、対象の機種と言語の条件が細かい。それ以外の機種では、標準で文字起こしまでできる保証はありませんAndroidで議事録にする)。

Mac:ボイスメモ

iPhoneと同じ「ボイスメモ」がMacにも入っています。iCloudをオンにしていれば、iPhoneで録ったものがMacにも出てきます。

Macのボイスメモでできること

操作はiPhoneとほぼ同じです。一時停止して「再開」で続きを録り、「完了」で保存します。ここは覚え直す必要がありません。

違いはマイクです。ステレオ録音を作成するには、ステレオマイクなどのステレオ入力ソースをMacに接続する必要があります。本体のマイクだけではステレオになりません。そしてiPhoneには無い設定があります。ボイスメモ > 設定 で開く画面に3つ並びます。

設定内容
オーディオの品質非可逆圧縮(品質が低くファイルが小さい)/ロスレス圧縮(品質が高くファイルが大きい)
削除したものを消去「最近削除した項目」に置く期間(公式の例示は「7日後」)
位置情報を録音名に使用位置情報にもとづいて録音名を自動で付ける

編集の考え方も同じです。トリムハンドルの外側を削除するのが「トリミング」、内側を削除するのが「削除」。保存時に「録音を保存」で上書きするか、「新規録音として保存」で両方残すかを選びます。

複製は ファイル > 複製、名前の変更はリストで名前をクリックして入力しReturnキーです。書き出しは分かりやすく、録音をFinderウインドウにドラッグすると選んだフォルダに保存できます。メール、メモ、メッセージへ直接ドラッグすることもできます。

文字起こしには条件があります。Macのボイスメモで文字起こしができるのは、macOS 15以降がインストールされたAppleシリコン搭載のMacです。国や地域によっては利用できない、という注記も付いています。キーボードから操作できるのもMacの利点です。

操作ショートカット
録音を作成するCommand+N
再生する/一時停止するスペースバー
トリミングするCommand+T
15秒スキップするCommand+左矢印/右矢印

Macで、圧縮されていない音を録る

「録音 PCM」で探している人には、ボイスメモではなくQuickTime Playerが答えになります。ファイル > 新規オーディオ収録 で開く画面に、品質の選択があります。

品質公式の記載
44100 Hz AACオーディオ
最高44100 Hz未圧縮リニアPCM 24ビットAIFF-Cオーディオ

最高品質の収録では非圧縮ファイルが生成されるため、大量の記憶領域を使用する可能性があるとApple自身が警告しています。長時間の会議をこの設定で録るなら、空き容量を先に確保してください。

マイクが複数使える場合は、収録に使うマイクを選べます。収録を一時停止するときは、Optionキーを押したまま停止ボタンをクリックします。ここだけ操作が独特です。

この設定が向くのは、あとで音を加工する前提の人です。素材として編集したい、ノイズ処理をかけたい、という用途なら非圧縮に意味があります。会議を文字起こしに回すだけなら「高」で足り、容量を使うぶんだけ損になります。

Windows:サウンドレコーダー

スタートメニューで「サウンドレコーダー」と検索すると出ます。古いバージョンでは「ボイスレコーダー」という名前でした。

サウンドレコーダーの操作

Microsoftのサウンドレコーダーのよくある質問は、適用先がWindows 11です。以下はそのページで確認できた内容です。

1ファイルあたり最大3時間まで録音できます。半日の研修をひと続きで録ることはできないので、長い予定は区切って録る前提で考えてください。

録音しながらの作業も想定されています。他のアプリと並べて使えるので、PCでの作業を続けながらサウンドを録音できる、と公式に書かれています。

操作ショートカット
録音を開始するCtrl + R
一時停止するSpace
停止して保存するEsc

一時停止したあと、もう一度「再開」を選ぶと同じ録音の続きになります。iPhoneのボイスメモと同じ考え方です。

名前の変更、共有、削除は、いずれも録音を長押しするか右クリックしてメニューから選びます。3つとも同じ入口なので、迷ったらまず右クリックです。

保存の仕組みには、知らないと事故になる点があります。録音はサウンドレコーダーアプリ内に格納され、アプリをアンインストールした場合、録音は削除されます。大事な録音は、その場で共有して外に出しておくのが安全です。

向くのは、机の上のマイクで自分の側の音を録る使い方です。オンライン会議の相手の声をPCの中から直接録る用途には向きません。その話は後半でまとめます。

サウンドレコーダーで、公式に確認できなかったこと

解説記事で見かける項目のうち、Microsoftの公式ページで裏が取れなかったものを並べます。使えないという意味ではなく、公式の記載がないという意味です。

項目公式の記載
録音の形式(M4A / MP3 / WAV など)確認できませんでした
音質(ビットレート・サンプリングレート)の設定確認できませんでした
アプリ内での入力デバイスの切り替え確認できませんでした
録音ファイルが置かれるフォルダのパス「アプリ内に格納されます」までの記載

Windows 10の「ボイス レコーダー」についての独立した公式ヘルプも見つけられませんでした。サウンドレコーダーのよくある質問は適用先がWindows 11なので、Windows 10の画面は違う可能性があります。

入力デバイスの切り替えは、アプリではなくWindowsの設定側で行えます。設定 > システム > サウンド > 入力 の「読み上げまたは録音するデバイスの選択」で、使いたいデバイスを選びます。

Windowsの「ボイスレコーダー」と「サウンドレコーダー」

古い解説では「ボイス レコーダー」、新しい解説では「サウンド レコーダー」。同じアプリの改称だと書かれていることが多いのですが、改称を明記したMicrosoftの公式ページは確認できませんでした。確認できたのは、Media Feature Packのページに両方の表記が別々の項目として載っていることだけです。

表記ページ上の扱い
Windows ボイス レコーダーNエディションから除外されるアプリの一覧にある
サウンド レコーダー直接は除外されないが、録音がWAV形式に制限されると書かれている

同じアプリの別名であれば、片方だけが除外されて、もう片方が「除外されないが制限される」とは書けません。この2つが同一のものだとは、公式に確認できません。

実務上は、スタートメニューで「サウンドレコーダー」と「ボイスレコーダー」の両方を検索してみるのが早いです。どちらかで出ます。

パソコンで「中で鳴っている音」を録るのは、別の話です

ここで詰まる人が多いところです。

録りたいもの標準の機能で
自分の声(マイク)録れる
パソコンの中で鳴っている音録りにくい

Web会議の相手の声を録りたい場合、マイクから拾うとスピーカー越しの音になり、質が落ちます。Web会議は、会議ツール側の録画・文字起こし機能を使うほうが確実ですどのプランから使えるか)。

「ステレオミキサー」が見つからないことがある

パソコンの中で鳴っている音を録る話になると、必ず「ステレオミキサー」が出てきます。ここは公式の記載が薄いので、確認できたことだけ書きます。

技術としては存在します。Microsoftの開発者向け文書には、ループバックモードでは再生中のオーディオストリームを取り込めるという記載があります。アプリが対応していれば、マイクを介さずにPCの音を録れるということです。

見つからないことがある理由も、同じ文書に書かれています。すべてのオーディオアダプタにループバックデバイスがあるわけではない、と明記されています。サウンドの設定を開いても「ステレオミキサー」が並ばない環境は普通にあります。

分かっていること出どころ
再生中の音を取り込む仕組みはある開発者向けの公式文書
ハード側のループバック装置は全機種にあるわけではない同上
有効化の手順利用者向けの公式ヘルプでは確認できませんでした

検索すると手順を書いたページは大量に出てきますが、たどると利用者同士のフォーラム投稿に行き着きます。うまくいかないときは、設定を探し続けるより先に機器側の対応を疑うほうが早いです。

画面を録れば、音も録れるか

もうひとつよくある回り道が、画面収録です。結論から書くと、公式の記載を読むかぎり、これは「マイクの音を足せる機能」です。

iPhoneの画面収録はコントロールセンターから始めます。長押しでマイクをオンにして、オーディオを追加できます。ただしアプリが鳴らしている音そのものが録れるかどうかは、公式ページに書かれていません。マイクの入れ方と音が入らない理由はiPhoneの画面収録で音を録るに分けて書きました。

項目公式の記載
保存先写真アプリの写真ライブラリ
収録できないもの一部のアプリでは、そのコンテンツの録画が許可されていない
同時にできないこと画面の収録とミラーリングは同時に使えない

Macも同じです。画面収録のオプションとして公式ヘルプに載っているのはマイクの選択だけで、パソコンの中で鳴っている音を選ぶ項目の記載は確認できませんでした。できないと書かれているわけではなく、手順が公式に存在しない状態です。

Windows 11に入っているClipchampには、条件付きの記載があります。個人用アカウントでも、記録する対象にブラウザータブを選び、オーディオ共有のトグルをオンにすればそのタブの音声を取り込めます。ただしオーディオ録音はブラウザータブを記録する場合のみ機能すると公式が注記しているので、ウインドウや画面全体を選んだ場合はマイクが拾ったぶんだけになります。

職場・学校アカウントのClipchampでは、共有する画面・ウインドウ・タブを選ぶときにシステムオーディオを含めるかどうかを決められる、と別に書かれています。同じアプリでもアカウントで手順が変わるので、社用PCと私物PCで話が食い違うことがあります。

スマホで録音するとき、押す場所はどこか

「スマホの録音機能がどこにあるか分からない」でたどり着く人が多いので、先に場所だけ書きます。iPhoneは最初から入っているアプリで、名前は「ボイスメモ」です。アプリを探すときは、ホーム画面を下にスワイプして検索欄に「ボイスメモ」と打つのがいちばん早い。フォルダの奥に入っていることがあり、目で探すと見つかりません。

押す場所は、目的で3つに分かれます。

やりたいこと押す場所
目の前の音を録るボイスメモの赤い丸
電話の通話を録る通話中の画面に出る録音のボタン(電話アプリ側)
画面に映っているものごと録るコントロールセンターの画面収録

この3つは別の機能で、入口も条件も違います。通話の録音はボイスメモではできず、電話アプリの側にあります。画面収録は動画になるので、音声だけ欲しいときは後から取り出す手間が増えます。

録音の仕方そのものは難しくありません。ボイスメモを開いて赤い丸を押せば始まり、もう一度押せば止まります。つまずくのはたいてい、始め方ではなく「始めたあと」です。画面を消してよいのか、他のアプリを触ってよいのか、どこに保存されたのか。そのあたりはこの記事の後半にまとめました。

Androidの場合は、アプリの名前が機種で変わります。「レコーダー」「ボイスレコーダー」「録音機」のどれかで入っていることが多く、入っていない機種もあります。当サイトはiPhoneを中心に扱っているので、Androidの細かい手順までは追っていません。

素早く録り始めたいとき

会議が始まってから探していると、最初の数分を逃します。先に入口を作っておくと、押すだけで始まります。

  • ホーム画面の分かりやすい場所にボイスメモを置いておく
  • コントロールセンターに録音の項目を足しておく
  • 「ヘイ、Siri。ボイスメモを録音して」と声で始める
  • ロック画面から始められるアプリなら、そこに置く

いちばん効くのは最後の2つです。iPhoneのロックを解除してアプリを探すという手数が消えるからです。急に「これ録っておいて」と言われる場面が多い人ほど、この差が効きます。

録音の入口を、目的別に一覧にする

ここまでに出た入口を、目的から引ける形にまとめます。どれも追加の費用はかかりません。

録りたいもの使う場所保存先
目の前の会話(iPhone)ボイスメモボイスメモの一覧
メモと一緒に残す(iPhone)メモアプリの録音そのメモの中
電話の通話電話アプリの通話録音メモアプリの「通話録音」フォルダ
画面と音声(iPhone)画面収録写真アプリの写真ライブラリ
Windowsのマイクサウンドレコーダーアプリ内
Macで圧縮しない音QuickTime Player保存時に指定

入口を間違えると、録ったものが見つかりません。通話録音をボイスメモの一覧で探す、画面収録をボイスメモで探す——この2つが特に多い探し方です。

保存先が分かれているぶん、あとからまとめて扱いたいときは手間になります。探す時間を減らしたいなら、会議はボイスメモ、と入口を1つに決めてしまうのが早いです。

うまくいかないとき

症状ごとに見る場所が違います。原因の当たりを付けてから設定を開いてください。

ファイルが残っていないマイクの許可入力デバイス途中で切れた他アプリの音時間の上限音が小さいマイクとの距離入力ボリューム録音が消えた最近削除した項目アプリの削除
症状から、見る場所が決まる。

録れていなかった

まず権限です。iPhoneは 設定 > プライバシーとセキュリティ > マイク を開くと、アクセスを要求したアプリが並びます。ここでオンとオフを切り替えられます。

Windowsも場所は似ています。設定 > プライバシーとセキュリティ > マイク の「アプリがマイクにアクセスできるようにする」でサウンドレコーダーを探し、マイクへのアクセスを有効にします。

Windowsには、録音の前にマイクを試す手順が用意されています。設定 > システム > サウンド > 入力 でマイクを選び、プロパティを開いて「テストを開始」を選び、止めてから再生します。このページの適用先はWindows 11とWindows 10の両方です。

違うマイクで録れてしまうときは、既定の入力デバイスを選び直します。設定 > システム > サウンド > 入力 の「読み上げまたは録音するデバイスの選択」です。会議用のスピーカーフォンを繋いだまま忘れている、というのがよくある形です。

途中で切れた

iPhoneで公式に確認できる原因は、ほかのアプリが音を再生したことです。録音中に動画や音楽の再生が始まると、ボイスメモの録音は停止します。

Windowsのサウンドレコーダーには、はっきりした上限があります。1ファイルあたり最大3時間です。長い研修や終日の会議は、休憩のたびに区切るのが確実です。なお、iPhoneのボイスメモがストレージ不足で自動的に止まるかどうかは、公式の記載を確認できませんでした。空き容量は 設定 > 一般 > iPhoneストレージ で見られるので、長い会議の前に確かめておく価値はあります。

音が小さい

iPhoneで公式に案内されている方法はひとつだけです。マイクを録音対象に近づけるか、離すこと。机の中央に置く、話す人の側に寄せる、といった物理的な調整になります。

Windowsは設定で上げられます。設定 > システム > サウンド > 入力 でマイクを選び、横のシェブロンを開いて、入力設定の入力ボリュームのスライダーで調整します。

再生の側で救える場合もあります。iPhoneのボイスメモなら、オプションの「録音補正」で周囲のノイズやエコーを減らせます。対象はモノラルとステレオの録音です。

文字起こしが出ない

ボイスメモに文字起こしのボタンが出ないときは、設定を探しても見つかりません。公式が挙げている条件は、機種と言語と地域です。

端末公式に書かれている条件
iPhoneiPhone 12以降。対応言語に日本語を含む。一部の国や地域では利用できない
MacmacOS 15以降がインストールされたAppleシリコン搭載のMac。国や地域によっては利用できない

Intel搭載のMacは対象外です。ここはOSを上げても変わりません。iPhone側も同じで、iPhone 11以前は機種の条件で外れます。

メモアプリの録音を使っている場合は、端末の言語設定も条件に入ります。話している言葉ではなく、iPhone自体の言語が対応言語になっているかを見てください。

録音が消えた

Windowsでいちばん起きやすいのは、アプリの削除です。録音はサウンドレコーダーアプリ内に格納されるので、アプリをアンインストールすると録音も消えます。

iPhoneとMacは、消しても即座には無くなりません。「最近削除した項目」に移り、既定では30日間残ります。ここから「復元」で戻せます。

ただしMacでの完全な削除は別です。同じApple AccountにサインインしているすべてのAppleデバイスから削除されます。片方だけ消すつもりの操作ではありません。

本体を買う側の選択肢はボイスレコーダーはどれを買うかにまとめました。従来型のICレコーダーは乾電池で40時間以上録れる一方、文字起こしは付いていません。

足りなくなるのは、録音ではありません

標準の機能で「録る」は足ります。足りなくなるのは、そのあとです。録って、文字にして、要点を整理して、宿題を拾う——このうち標準機能が引き受けるのは、多くても2つ目までです。

誰が話したか要る標準では分かれない話者分離のある道具へ決定事項と宿題が欲しい要約が出ない議事録まで作る道具へ机に置けない場面がある端末を出せない身につけて録る専用機へ
標準の機能で止まる場所は、だいたいこの3つ。

1時間の会議の文字起こしは、日本語でおよそ2.5万〜3.5万字になります。そこから決定事項と宿題を自分で拾うと、会議とほぼ同じ時間がかかります。ここが、道具にお金を払う分かれ目です。

録る前に、ひとつだけ

会議や商談を録るときは、録ってよい場面かどうかを先に確かめてください。法律とは別に、社内規程や相手先の規則が効きます。

個人情報保護委員会はQ&Aで、自分が参加している会話の録音について録音していること自体を伝える義務までは負わないという整理を示していますが、社内規程や相手先の入館規則はそれとは別に効きます。個別の判断は弁護士にご確認ください。

実務では、冒頭に一言伝えるのが通例です。断られたときの対処も含めて録音していい会議・やめておく会議にまとめました。

録った音そのものが、個人情報になることがある

最後に、録ったあとの扱いについて一次情報をひとつ。個人情報保護委員会は、通話内容から特定の個人を識別することが可能な場合には個人情報に該当する、と整理しています。さらに踏み込んだ整理もあります。録音した音声から特徴情報を抽出し、話者認識システム等で本人を認証できるデータに変換した場合、そのデータは個人識別符号に該当し、それ単体で個人情報に該当します。声を「誰の声か」の判定に使える形にした時点で、扱いが変わるということです。

会議の録音を社外のサービスに渡すときは、ここを社内の基準と突き合わせてください。法律とは別に、社内規程や相手先の規則が効きます。個別の判断は弁護士にご確認ください。


仕様は2026年9月2日時点の公式サイトの記述に基づきます。OSのバージョンで名前や場所が変わるので、お手元でご確認ください。


仕様は2026年9月2日時点のものです。OSのバージョンで名前や場所が変わるので、お手元でご確認ください。

よくある質問

スマホに録音機能は最初から入っていますか

入っています。iPhoneは「ボイスメモ」、Androidは機種ごとの録音アプリ(レコーダー、ボイスレコーダーなど名前は様々)です。どちらも無料で、録音時間の制限もありません。アプリを探して入れる前に、まずここを確かめてください。

録音の仕方が分かりません

iPhoneならボイスメモを開いて赤い丸を押すだけです。止めるときも同じボタンです。録音は自動で保存され、アプリの一覧に残ります。特別な設定は要りません。

パソコンで録音するにはどうすればいいですか

Macは「ボイスメモ」、Windowsは「サウンドレコーダー」が最初から入っています。どちらもマイクからの音を録ります。ただしパソコンの中で鳴っている音(Web会議の相手の声など)は、標準の機能では録れないことが多いです。

録音した音声を文字にできますか

iPhoneのボイスメモは文字起こしに対応しています(iPhone 12以降・iOS 18.0以降)。それ以外は、録れた音声を文字起こしのサービスへ渡す形になります。

iPhoneのボイスメモはどこにありますか

「ユーティリティ」フォルダの中にあります。Appleは、簡単に見つけて開けるように、ボイスメモをユーティリティフォルダからホーム画面へ移動できると案内しています。毎回探しているなら、先にホーム画面へ出しておくのが早いです。

ボイスメモの録音を一時停止して、続きから録れますか

録れます。一時停止のボタンを押してから「再開」をタップすると、同じ1本の録音として続きが録れます。保存は「完了」です。休憩をはさむ会議でも、ファイルが分かれません。

ボイスメモの録音が途中で止まるのはなぜですか

Appleが明記している原因のひとつは、他のアプリが音を再生したことです。録音中でもオーディオを再生しない限りほかのアプリは使えますが、そのアプリで再生が始まるとボイスメモの録音は停止します。ストレージ不足で自動的に止まるかどうかは、公式の記載を確認できませんでした。

削除したボイスメモを元に戻せますか

戻せます。削除した録音は「最近削除した項目」フォルダに移動し、既定ではそこで30日間保存されます。個別に「復元」するか、「編集」から「すべて復元」でまとめて戻せます。保持する期間は 設定 > アプリ > ボイスメモ > 削除したものを消去 で変えられます。

ボイスメモの音質は設定で変えられますか

iPhoneのユーザガイドで確認できた音質関係の設定は、設定 > アプリ > ボイスメモ > 収録モード(モノ/ステレオ/空間オーディオ)だけです。Macのボイスメモには「非可逆圧縮/ロスレス圧縮」の設定がありますが、iPhone側に同じ項目があるという記載は確認できませんでした。

Windowsのサウンドレコーダーは何時間まで録音できますか

Microsoftの公式のよくある質問に、録音ファイルごとに最大3時間という記載があります。このページの適用先はWindows 11です。なお録音はサウンドレコーダーアプリ内に格納され、アプリをアンインストールすると録音も削除されます。

パソコンの中で鳴っている音を録音できますか

Windowsでは、再生中のオーディオを取り込むループバックの仕組みが開発者向けの公式文書に記載されています。ただしMicrosoftは、すべてのオーディオアダプタにループバックデバイスがあるわけではないとも書いており、「ステレオミキサー」の有効化手順を書いた利用者向けの公式ヘルプは確認できませんでした。Macについては、標準機能でシステムの音を録る手順の記載を公式に確認できませんでした。

パソコンで圧縮されていない音(PCM)で録るにはどうしますか

MacならQuickTime Playerの「新規オーディオ収録」で品質を選べます。公式の記載は「高=44100 Hz AACオーディオ」「最高=44100 Hz未圧縮リニアPCM 24ビットAIFF-Cオーディオ」です。最高品質は非圧縮ファイルになるため大量の記憶領域を使う可能性があると、Apple自身が注意しています。

iPhoneで電話の通話を録音すると、どこに保存されますか

メモアプリの「通話録音」フォルダに自動的に保存されます。ボイスメモの一覧には出てきません。通話が録音されることはオーディオ通知で両方の通話者に知らされます。通話録音は既定でオンで、設定 > アプリ > 電話 > 通話録音 でオフにできます。

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