Androidで会議を文字起こしする——話者を分ける標準の道は無い
Pixelのレコーダーは日本語の文字起こしも要約もできますが、話者ラベルは米国英語だけです。GalaxyもCLOVA Noteの後継も条件つき。Androidで議事録を作るときの実際の道筋を、公式の記載で整理しました。

Androidで会議を記録しようとすると、「どの端末か」で答えが変わります。iPhoneのように1つの標準機能があるわけではありません。
先に結論を書くと、日本語で「誰が話したか」を分ける標準の道は、いまのところありません。文字起こしまでなら機種によっては無料で届くので、そこまでで足りるかどうかが分かれ目になります。
Pixel——文字起こしも要約もできるが、話者は分かれない
Pixelのレコーダーアプリは、Android端末の中でいちばん充実しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応機種 | Pixel 3以降のスマートフォンとPixel Tablet |
| 日本語の文字起こし | 対応(リアルタイム・やり直しの両方) |
| 要約 | Pixel 8以降。対応言語に日本語を含む |
| 1回の録音 | 最大18時間 |
| 話者ラベル | 米国英語のみ |
話者ラベルについて、公式ヘルプにはこう書かれています。
Speaker labels are available only in US English. (話者ラベルは米国英語でのみ利用できます)
対応機種はPixel 6以降で、処理そのものは端末内で行われます。技術的にできないのではなく、日本語には提供されていないということです。もうひとつ知っておくとよい挙動があります。
If you record more than one language in a session, Recorder transcribes the most spoken language. (1回の録音に複数の言語が入っている場合、いちばん多く話された言語で文字起こしします)
日英が混ざる会議では、少ないほうの言語が正しく書き取られません。なお「もう一度文字起こし」については、Googleのサーバーで処理される場合があると明記されています("Re-transcribe may process audio files on Google servers.")。端末内で完結すると思い込まないほうが安全です。
Galaxy——条件が細かい
Galaxyの文字起こしアシストは、Android 14 + One UI 6.1 以上の対象機種で使えます。日本語も対応言語に入っています。注意点が2つあります。
要約はクラウド側です。公式FAQに、クラウドで処理される機能として「Auto formatting, auto summarizing, auto corrections, and image editing」が挙げられています。端末内だけで完結させたい場合は、設定の「Galaxy AI」にすべてのクラウド処理を止める切り替え(Process data only on device)がありますが、そのぶん要約は使えなくなります。話者分離については、米国の公式サポートページに記載がありません。地域によってページの書き方が分かれており、日本語環境で複数の話者を分けられるかは、公式情報だけでは確かめられませんでした。
それ以外のAndroid端末
PixelでもGalaxyでもない端末について、OS標準で日本語の録音を文字起こしする手段は、公式に案内されていません。期待されがちですが、次の2つは会議の記録には使えません。メーカー独自のアプリがある場合を除けば、録音までで止まります。
| なぜ | |
|---|---|
| Google Keep の録音 | Androidのヘルプは録音・再生・削除のみで、文字起こしの記載がない |
| Google ドキュメントの音声入力 | パソコンのブラウザでマイクに向かって話す機能。音声ファイルを読ませる記載がない |
CLOVA Note を使っていた人へ
Androidで日本語の文字起こしといえばCLOVA Noteでしたが、2025年7月31日で終了しています。後継として案内されているのがLINE WORKS AiNoteで、Androidアプリも配信されています。ただし、「話者の自動識別」は無料では使えません。公式ヘルプにこう書かれています。
この機能はLINE WORKS AiNoteのチーム、ビジネス、エンタープライズプランでのみ利用できます。
無料枠は月300分・1回60分で、データの学習利用ありという条件も付きます(経緯と代替)。
話者を分けたいなら
Androidの標準機能では届かないので、別のサービスを使うことになります。日本語で話者を分けられると公式に確認できたのは、次のあたりです。
- LINE WORKS AiNote(チーム以上のプラン)
- Notta(無料プランでも話者識別が使える。ただし1回3分まで)
- Microsoft Teams(ライブトランスクリプションに話者の名前が付く)
- Microsoft Word のトランスクリプト(Microsoft 365 が必要・月300分)
パソコンが使えるなら、Wordのトランスクリプトが手堅い選択肢です(パソコンで議事録を作る)。
Recoryは使えません
正直に書きます。うちはiPhone専用です。Android版はありません。Androidをお使いなら、この記事で挙げた選択肢か、4つの質問で候補を絞ってください。うちを無理に勧める理由がありません。
まとめると
Pixelなら、日本語の文字起こしと要約まで無料で届きます。話者が分からなくてよい用途——1対1の面談、自分の口述、講義の記録——なら、これで十分です。
Galaxyなら、対象機種かどうかを先に確かめてください。要約を使うならクラウド処理になります。それ以外なら、標準機能はあてにせず、最初からサービスを選ぶほうが早い。3人以上の会議で誰が言ったかを残したいなら、機種を問わず有料のサービスが要ります。ここは無料では埋まりません。
条件は2026年8月31日時点の各社公式ヘルプの記載です。機能の対応範囲は変わることがあるので、契約前にご確認ください。
よくある質問
Pixelのレコーダーで日本語の文字起こしはできますか
できます。公式ヘルプの対応言語に日本語が入っており、リアルタイムの文字起こしと「もう一度文字起こし」の両方で使えます。要約はPixel 8以降で、対応言語に日本語が含まれます。
Pixelのレコーダーで話者は分かれますか
日本語では分かれません。公式ヘルプに「Speaker labels are available only in US English.(話者ラベルは米国英語でのみ利用できます)」と明記されています。対応機種はPixel 6以降で、処理そのものは端末内で行われます。
Androidの標準機能で会議の議事録は作れますか
機種によります。Pixelのレコーダー、GalaxyのAI機能はどちらも対象機種が限られており、それ以外のAndroid端末について標準の手段は公式に案内されていません。話者を分けたいなら、機種の標準機能ではなく別のサービスが要ります。
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