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iPhoneで会議を録る

ボイスメモの使い方——会議で使う前に知っておく3つと、アプリを探す前の確認

iPhoneに最初から入っている無料の録音アプリです。編集・フォルダ分け・書き出しまで一通りできますが、会議で使うと3つの場所で詰まります。公式の記載で、できることとできないことを分けました。

iPhoneに最初から入っている録音アプリです。追加の費用はかからず、アカウントも要りません。録るだけでなく、要らないところを削る、フォルダで分ける、ファイルとして書き出すところまで一通りできます。

この記事の内容(24項目)
  1. Appleが挙げている用途に、会議は入っていません
  2. 会議で詰まる3つ
  3. 録る、止める、つなぐ
  4. 録音中に出るオレンジの点
  5. 録音中に、詳しい表示を出す
  6. iPad・Apple Watch でも同じアプリが使えます
  7. 古い機種は、既定がモノラルです
  8. 録音中でも、進み具合が見えます
  9. 聞き返すときの4つのボタン
  10. 文字起こしができる条件
  11. iPhone・iPad・Macで、同じ録音が見えます
  12. 保存される形式と、書き出したときに変わるもの
  13. 容量はどのくらい使うか
  14. ボイスメモの設定はどこにあるか
  15. 収録モードと「声を分離」を、場面で選ぶ
  16. 要らないところを削る、途中から録り直す
  17. 名前を変える、フォルダに分ける、探す
  18. 複製する、共有する、ファイルに書き出す
  19. 消した録音を戻す
  20. 会議で使う前に、5分でやっておくこと
  21. 「新規録音」のままにしない
  22. 詰まったときに見るところ
  23. 代わりを探す前に
  24. Recoryとの関係

一方で、会議の記録に使うと決まった場所で詰まります。この記事は、公式ガイドに書いてあることだけで、できることとできないことを分けたものです。先に詰まるところから書きます。

誰が話したか要るか分かれない人が付ける会議中に動画を流すか録音が止まる流さない要約まで欲しいか別の機能メモアプリ側
会議で使う前に、3つだけ確かめてください。

Appleが挙げている用途に、会議は入っていません

公式ガイドの書き出しに、想定している用途がそのまま並んでいます。読み飛ばしやすい一文ですが、ここが製品の性格を決めています。

iPhoneを携帯型の録音装置として使って、個人的なメモ、教室でのレクチャー、音楽のアイデアなどを録音できます。

個人的なメモ、教室でのレクチャー、音楽のアイデア。会議も打ち合わせも挙がっていません。挙がっている3つに共通するのは、話す人が1人か、誰が話したかを分ける必要がないことです。

この記事で「会議で詰まる」と書く根拠はここにあります。作っている側が想定していない使い方をすると、想定されていない部分で足りなくなる。ボイスメモが劣っているのではなく、目的が違うだけです。

会議で詰まる3つ

1つめ、話者が分かれません。文字起こしはできますが、3人以上の会議だと誰の発言か分からない一続きの文章になります。Appleの公式ヘルプで話者の識別が明記されているのは通話録音のページで、ボイスメモではありません(理由)。

2つめ、他のアプリが音を出すと止まります。ここは公式にはっきり書かれています。録音中でもiPhoneでオーディオを再生しない限りほかのアプリを使用できる、そしてそのアプリでオーディオの再生が始まるとボイスメモの録音は停止する、と。会議中に共有された動画を再生した瞬間に、そこで録音が終わります。

3つめ、要約は付いていません。文字起こしまでがボイスメモの守備範囲です。要約が要るなら、メモアプリで録音するか、別の道具を使うことになります。

この3つに当たらない使い方——1対1の面談、自分用のメモ、講義の記録——なら、ボイスメモで足ります。当たるなら、足りない部分を人が引き受けるか、道具を替えるかの判断になります。

録る、止める、つなぐ

開いて赤い丸を押すだけで録音が始まります。止めるときも同じボタンです。録音は自動で保存され、一覧に残ります。設定は要りません。

一時停止と再開は、録音を分けません。一時停止したあと「再開」を押すと、同じ1本の録音として続きが録れます。休憩をはさむ会議で、ファイルを増やさずに済みます。

やりたいこと操作
途中で止める一時停止のボタンを押す
続きを録る「再開」を押す(同じ1本になる)
録音を終える「完了」を押す

録音に使えるのは内蔵マイクだけではありません。公式ガイドは、内蔵マイク・対応しているヘッドセット・外部マイクの3つを挙げています。会議室で使うなら、まず内蔵マイクで試してから外部マイクを検討する順が無駄になりません。

録音レベルについて、公式が案内している調整方法はひとつだけです。マイクを録音対象に近づけたり、離したりする。ゲインや感度のような設定項目は、iPhoneのユーザガイドに記載がありません。

録音中に出るオレンジの点

録音中は、画面の右上隅にオレンジ色のドットが出ます。マイクが使用中であることを示す表示で、プライバシー保護のためにAppleが付けているものです。ボイスメモに限らず、マイクを使うアプリすべてで出ます。

録れているかどうかの目印としても使えます。画面を消していても、点いていればマイクは動いています。

録音の開始音と終了音が邪魔なときは、消音モードをオンにすると消せます(iOS 26のユーザガイドの記載)。iOS 18のガイドでは同じ箇所が音量ボタンを一番下まで下げる方法になっているので、手元のバージョンで確かめてください。

なお、相手の端末に通知が飛ぶ仕組みはありません。録音するときは、その場で一言伝えることをおすすめします。理由は法律の話ではなく、あとから分かったときに壊れるのが記録ではなく関係のほうだからです。言い方は録音の告知文と同意書にまとめました。

録音中に、詳しい表示を出す

赤い丸を押して録るだけでも使えますが、公式には「高度な録音機能」としてもう一段が案内されています。会議で使うなら、こちらのほうが向きます。

録音中に、波形の上部から上にスワイプすると詳細が表示されます。録れている波形を大きく見られるので、声が届いているかをその場で確かめられます。音が小さいと感じたら、この時点でiPhoneを話し手の側へ寄せてください。あとから音量を上げる設定はありません。

保存する前に、その場で聞き直すこともできます。手順は公式のとおりです。

  1. 一時停止のボタンをタップする
  2. 再生のボタンをタップして、録れているか確認する
  3. 聞きたい位置へは、波形を左右にスワイプして再生ヘッドを合わせる
  4. 問題なければ「再開」で続きを録る
  5. 終わったら「完了」で保存する

保存する前に確認できるのが、この流れの利点です。会議の冒頭で1分録って聞き直し、置き場所を直してから本番に入る、という使い方ができます。

iPad・Apple Watch でも同じアプリが使えます

ボイスメモはiPhone専用ではありません。iPadにも、Apple Watchにも入っています。

Apple Watchで録った録音は、iPhoneのボイスメモにスマートフォルダとして自動的にまとまります。手首だけで録音を始められるので、両手が塞がっている場面で効きます。ただしApple Watch側で文字起こしができるかどうかは、公式ヘルプで記載を確認できませんでした。文字にするならiPhoneへ渡してからになります(Apple Watchで録音する)。

iPadは画面が大きいぶん、録音を聞きながら文字に起こす作業に向きます。前に書いたiCloudの同期を使えば、iPhoneで録ってiPadで書き起こす流れがそのまま成立します。

古い機種は、既定がモノラルです

ここは公式に明記されていて、しかも見落とされやすいところです。機種を買い替えた人が「前より音が良くなった」と感じる理由でもあります。

対応しているiPhonesの内蔵マイクで録音すると、自動的に空間オーディオで録音されます。それより前のiPhoneモデルでは、「設定」で「ステレオ録音」をオンにしない限り、モノラルで録音されます。

新しい機種は何もしなくても空間オーディオ、古い機種は何もしなければモノラル。同じアプリでも、機種によって既定が違います。会議室で複数人を録るときに「どちらから聞こえたか」を残したいなら、古い機種では設定を先に見てください。

ただし、ここには落とし穴があります。ステレオや空間オーディオで録っても、画面の見た目では区別が付きません。公式はこう書いています。

録音した結果をヘッドフォンで聴くと、異なるマイクからの音は異なって聞こえますが、波形ディスプレイの見た目は変わりません。

つまり設定が効いているかどうかは、ヘッドフォンで聴くまで分からないということです。会議の本番前に、1本録ってヘッドフォンで確かめておくのが確実です。

なお、外部のステレオマイクを使ってステレオで録ることもできます。公式は「Made for iPhone」または「Works with iPhone」のロゴが付いたアクセサリを探すよう案内しています。

録音中でも、進み具合が見えます

対応するモデルでは、録音の進行状況をホーム画面の上にあるDynamic Islandやほかのアプリから確認できると公式に書かれています。タップして拡大するか、ボイスメモに戻れます。

これが効くのは、録音を回しながらメモを取っているときです。ボイスメモの画面に戻らなくても、まだ録れていることが確かめられます。前に書いたとおり、他のアプリが音を出すと録音は止まるので、止まっていないことを目で確認できるのは実務では小さくない差です。

対応していない機種では、画面右上のオレンジ色のドットが同じ役割を果たします。こちらは全機種で出ます。

聞き返すときの4つのボタン

再生画面のコントロールは4つです。再生、一時停止、15秒前にスキップ、15秒先にスキップ。聞き返しはこの4つだけで足ります。

速度はスライダで変えます。遅くするならカメの方へ、速くするならウサギの方へドラッグする、というのが公式の説明です。文字に起こす作業をしながら聞くなら、遅い側が役に立ちます。

聞き取りづらいときに効く項目が、「オプション」の中に2つあります。どちらも押すだけで、設定を戻すこともできます。

項目何が起きるか対象
録音補正周囲のノイズやエコーを減らすモノラル・ステレオ
無音をスキップ音声の途切れた部分を自動で飛ばすモノラル・ステレオ

どちらも録音データそのものは変わりません。設定はその録音にだけ残り、ほかの録音には及びません。まとめて元に戻したいときは、同じ「オプション」の中のリセットを使います。

空間オーディオで録った録音には、対応機種にかぎり「スタジオ音声」があります。周囲のノイズや反響音を自動で減らす機能です。ここも録音そのものを書き換えるものではありません。

文字起こしができる条件

ボイスメモには文字起こしがあります。無料で、追加の契約は要りません。ただし条件があります。

iPhone 12以降・iOS 18.0以降。それ以前の機種では機能そのものがありません。ただし逃げ道が1つあって、macOS 15以降のAppleシリコンのMacで同じ録音を開けば、iPhone 11で録ったものでも自動で文字になります(Macのボイスメモで文字起こしする)。表示言語が対応言語になっている必要もあり、英語表示にしているとここで止まります。出ないときの確認手順はボイスメモに「文字起こし」が出ないときにまとめました。

文字起こしの結果は、探すときにも効きます。録音リストの検索フィールドは、文字に起こしたテキストの中も検索できます。タイトルを付け忘れた録音でも、話した言葉から見つかります。

長い会議を文字にするときの限界と、実際の精度はiPhoneだけで文字起こしするに分けて書きました。文字にできることと、読める議事録になることは別の話です。

iPhone・iPad・Macで、同じ録音が見えます

iCloudの設定でボイスメモをオンにしていると、録音は自動的に共有されます。公式の記載はこうです。

iCloud設定またはiCloud環境設定でボイスメモがオンになっている場合、録音は同じApple AccountにサインインしているiPhone、iPad、およびMacに自動的に表示され、アップデートされます。

「アップデートされます」というのが効きます。iPhoneで録ってMacで名前を変えると、iPhone側にも反映されます。会議の直後にiPhoneで録り、席に戻ってMacで編集する、という流れが手作業なしで成立します。

裏返すと、片方で消すともう片方からも消えます。整理するときは、削除ではなくフォルダ移動を使うほうが安全です。消してしまっても既定で30日は「最近削除した項目」に残りますが、その期間を過ぎると公式に案内されている手はありません。

Macのボイスメモでできることは録音の仕方にまとめました。Macには圧縮しない形式で録る設定があり、ここはiPhoneと違います。Windowsのパソコンへ渡す手順はボイスメモをパソコンに保存するに分けて書きました。

保存される形式と、書き出したときに変わるもの

ここは知らないと事故になります。ボイスメモの中では保たれているものが、書き出すと落ちることがあるからです。

書き出しは、録音をタップして「共有」、下にスクロールして「"ファイル"に保存」、保存先へ移動して「保存」です。書き出しの形式は既定で.m4aになります。

そのときに変わるものが2つあります。どちらも書き出したあとでは戻せません。

元の状態書き出すとどうなるか
レイヤーのある録音フラット化される(層がまとまる)
空間オーディオステレオになる

文字起こしのサービスにファイルを渡すぶんには支障のない形式です。ただし元の録音は端末に残しておくほうが安全で、書き出したファイルだけを頼りにすると戻せなくなります。

共有には形式の選択もあります。「オプション」から選べます。

選択肢相手に渡るもの
レンダリング済みすべてのエフェクトとレイヤーをミックスした1つの.m4aファイル
編集可能受信側でエフェクトやレイヤーを構成できるファイル

複数の録音をまとめて送るなら、録音リストの上にある「選択」から選びます。1本ずつ共有を繰り返す必要はありません。

2層に重ねて録った録音には、別の注意があります。この録音はQuickTime Audio形式で、iOS 18.1以前・iPadOS 18.1以前・macOS Sequoia 15.1以前を搭載しているデバイスでは表示されません。文字起こしとステレオ・空間オーディオが効くのも最初のレイヤーだけです。

容量はどのくらい使うか

長い会議を録る前に気になるところですが、Appleは1時間あたりのファイルサイズを公表していません。収録モードや設定で変わるためだと思われます。

確かめ方はあります。手元で10分録って、ファイルのサイズを見る。それを6倍すれば1時間ぶんの目安になります。設定を変えたら測り直してください。他人の記事に出ている数値は、測ったときの設定が書かれていないことが多く、そのまま当てはまりません。

長時間の録音を続けるときの注意は長時間の会議をiPhoneで録るにまとめました。容量より先に、電池と他のアプリのほうが問題になります。

ボイスメモの設定はどこにあるか

設定がひとつの画面にまとまっていないので、探して見つからない人が多いところです。公式ガイドで確認できた場所は3か所に分かれます。

設定 > アプリ > ボイスメモ収録モード/削除の保持コントロールセンターの「ボイスメモ」声を分離/ワイドスペクトル設定 > プライバシーとセキュリティ位置情報サービス
設定は3か所に分かれている。

収録モードは、モノ・ステレオ・空間オーディオの3つから選びます。空間オーディオはiPhoneのモデルによっては利用できません。対応機種では内蔵マイクで自動的に空間オーディオになり、それより前のモデルは設定でステレオ録音をオンにしないかぎりモノラルで録音されます。

iOS 18のガイドでは、同じ場所が「ステレオ録音」のオン・オフでした。そこには「ステレオ録音はデバイスによってはご利用いただけません」と明記があります。手元の画面と記事の説明が違うときは、まずOSのバージョンを疑ってください。

周囲の音を残すか消すかは、設定アプリではなくコントロールセンターで切り替えます。ボイスメモアプリを開いてからコントロールセンターを開き、上部の「ボイスメモ」をタップして選びます。

選択肢何が変わるか
声を分離録音のバックグラウンドサウンドを除去する
ワイドスペクトルバックグラウンドサウンドを含める(機種による)

音質の設定を探している人には、先に書いておきます。iPhoneのユーザガイドで確認できた音質関係の設定は、収録モードだけです。Macのボイスメモにある「非可逆圧縮/ロスレス圧縮」に相当する項目は、iPhone側では記載を確認できませんでした。

1回あたりの録音時間の上限も、公式に記載を確認できませんでした。ファイルサイズの目安、録音中の電池の減り方も同じで、Appleの公式ページには数値がありません。ここを断言している解説は、出どころを確かめたほうがいいです。

収録モードと「声を分離」を、場面で選ぶ

収録モードは録るときの設定、「録音補正」と「無音をスキップ」は聞き返すときの設定です。この2つは連動していて、選び方を間違えると後から効かせられなくなります。

公式は、録音補正と無音をスキップの対象をモノラルおよびステレオ録音と書いています。一方、スタジオ音声は空間オーディオ録音に対して、対応機種でのみ使えるとしています。

収録モード再生側で使えるもの(公式の記載)
モノ録音補正/無音をスキップ
ステレオ録音補正/無音をスキップ
空間オーディオスタジオ音声(対応機種のみ)

騒がしい場所で人の声だけ拾いたいなら、コントロールセンターの「声を分離」が向きます。周囲の音も含めて場の記録を残したいなら「ワイドスペクトル」ですが、こちらは機種によっては使えません。

議事録のために録るなら、迷ったときはモノで足ります。再生側の補正が確実に効くのはモノラルとステレオだけで、文字起こしに渡す用途で空間オーディオの利点を活かす場面はほとんどありません。

要らないところを削る、途中から録り直す

会議の前後に入った雑談を落とすなら、トリミングです。黄色のトリミングハンドルをドラッグして、残したい範囲か消したい範囲を囲みます。

ボタンが2つあるので、意味を間違えないでください。「トリミング」は選択部分を残して残りを削除、「削除」は選択部分を消します。波形はピンチで拡大でき、拡大するとより正確な編集ができるとAppleが書いています。保存のしかたが2択になっていて、ここが取り返しのつく・つかないの分かれ目です。

元の録音を残したい新規録音として保存元はそのまま元は要らない録音を保存元を上書きする
編集を保存するときの2択。

一部だけ録り直すこともできます。波形をドラッグして録音を開始したい位置に再生ヘッドを置き、「再録音」をタップします。録音中は波形が赤くなるので、いま上書きしていることが見て分かります。

名前を変える、フォルダに分ける、探す

録音は「新規録音」という名前で保存されます。ただし設定の「プライバシーとセキュリティ」で位置情報サービスがオンになっている場合は、現在地の名前で保存されます。会議室の場所が名前に出て困るなら、ここを見てください。

名前を変えるのは簡単です。録音をタップしてから、名前をタップして新しい名前を入力します。フォルダ分けは録音リストの上の「編集」から始めます。

  1. 録音リストの上にある「編集」をタップする
  2. 1つまたは複数の録音を選択する
  3. 「フォルダに移動」をタップして、フォルダを選ぶ
  4. 新しいフォルダを作るなら、名前を入力して「保存」をタップする

自分で作らなくても並ぶフォルダがあります。Apple Watchの録音、最近削除した録音、よく使う項目は、スマートフォルダとして自動的にまとまります。ファイルのタイプや主題にもとづいて自動で整理される仕組みです。

フォルダ自体の削除と並べ替えも、フォルダ一覧の「編集」から行います。削除はゴミ箱のボタン、並べ替えは横のハンドルをドラッグします。

探すときは、録音リストの中ほどから下にスワイプして検索フィールドを開きます。このフィールドは、文字に起こしたテキストの中も検索できます。タイトルを付け忘れた録音でも、話した言葉から見つかります。

複製する、共有する、ファイルに書き出す

編集で失敗したくないときは、先に複製しておく手があります。録音をタップして「その他」から「複製」を選ぶと、リストのオリジナルのすぐ下に、名前に「のコピー」が付いた複製が並びます。

共有には形式の選択があります。録音をタップして「共有」、そこから「オプション」で選びます。

選択肢相手に渡るもの
レンダリング済みすべてのエフェクトとレイヤーをミックスした1つの.m4aファイル
編集可能受信側でエフェクトやレイヤーを構成できるファイル

複数の録音をまとめて送るなら、録音リストの上にある「選択」から選びます。1本ずつ共有を繰り返す必要はありません。

ファイルAppへの書き出しは、共有から下にスクロールして「"ファイル"に保存」、保存先へ移動して「保存」です。書き出しの形式は既定で.m4aになります。ここで失われるものがあります。書き出すとレイヤーのある録音はフラット化され、空間オーディオはステレオになります。文字起こしのサービスに渡すぶんには支障のない形式ですが、元の録音は端末に残しておくのが安全です。

2層に重ねて録った録音には、別の注意があります。この録音はQuickTime Audio形式で、iOS 18.1以前・iPadOS 18.1以前・macOS Sequoia 15.1以前を搭載しているデバイスでは表示されません。文字起こしとステレオ・空間オーディオが効くのも最初のレイヤーだけです。

消した録音を戻す

削除した録音はすぐには消えません。「最近削除した項目」フォルダに移動し、既定ではそこで30日間保存されます。

保持する期間は変えられます。設定 > アプリ > ボイスメモ > 削除したものを消去 で、期間のオプションを選びます。会議の記録を扱うなら、既定より長くしておくと事故が減ります。

やりたいこと操作
1本だけ戻す録音をタップして「復元」
まとめて戻す「編集」→「すべて復元」
まとめて消す「編集」→「すべて削除」

「最近削除した項目」フォルダが画面に見当たらないときは、左上のボタンをタップします。フォルダの一覧に戻る操作です。

戻せる期間を過ぎたものについては、公式に手が案内されていません。消す前に共有かファイルへの書き出しを済ませておくほうが確実です。

会議で使う前に、5分でやっておくこと

本番でやり直しがきかないので、先に済ませておく項目です。順番にも意味があります。

ホーム画面に出す収録モードを決める1本試して聴く通知を止める置き場所を決める
この順で準備すると、本番で慌てません。
  1. ボイスメモをホーム画面に出す。ユーティリティフォルダの中にあるので、探しているうちに会議が始まります。公式もホーム画面への移動を案内しています
  2. 収録モードを決める。設定 > アプリ > ボイスメモ > 収録モード。議事録に回すならモノで足ります
  3. 1本試して、ヘッドフォンで聴く。前に書いたとおり設定が効いているかは画面では分かりません
  4. 音の出る通知を止める。他のアプリが音を出すと録音が止まります。集中モードを使うのが確実です
  5. 置き場所を決める。机の中央、紙とパソコンから離す、空調の吹き出し口を避ける(置き方

このうち4つめが、実際にいちばん事故を起こします。動画の共有、音付きのプレビュー、着信音。どれも会議中に普通に起きることです。

「新規録音」のままにしない

保存された録音は「新規録音」という名前になります。位置情報サービスがオンなら、代わりに現在地の名前が入ります。どちらも、あとで探すときの役に立ちません。

会議室の場所が名前に出て困る場合は、設定 > プライバシーとセキュリティ > 位置情報サービス を見てください。取引先を訪問した記録が、そのまま先方の住所名で残ることがあります。

名前を変えるのは、録音をタップしてから名前をタップするだけです。会議が終わった直後にやるのが確実で、あとでまとめてやろうとすると、どれがどれだか分からなくなります。

もっとも、名前を付け忘れても救いはあります。前に書いたとおり、検索フィールドは文字起こしのテキストの中も探せます。話した言葉を覚えていれば見つかるので、名前を付けるより先に文字起こしを回しておくほうが、実は効率がいい場面もあります。

詰まったときに見るところ

症状ごとに、公式に確認できる原因だけを並べます。ここに無いものは、この記事の範囲では原因を特定できていません。

症状公式に確認できる原因見る場所
録音が途中で止まった「そのアプリでオーディオの再生が始まると、ボイスメモの録音は停止します」録音中に音を鳴らすアプリを開いていないか
文字起こしが出ない「お使いのiPhoneが最低要件を満たしていないか、対応する言語を検出していません」機種(iPhone 12以降)と、端末の表示言語
録音の名前が地名になる位置情報サービスがオンのとき、現在地の名前で保存される設定 > プライバシーとセキュリティ > 位置情報サービス
「ワイドスペクトル」が出ない「iPhoneのモデルによってはご利用いただけません」機種
空間オーディオが選べない「iPhoneのモデルによってはご利用いただけません」機種
重ねて録った録音が他の端末で見えないQuickTime Audio形式。iOS 18.1以前などでは表示されない相手の端末のOSのバージョン
音が小さい調整方法は「マイクを録音対象に近づけたり、離したりする」だけ置き場所

いちばん下の行は、期待と違うかもしれません。ゲインや感度の設定はありません。音量が足りないときに触れるつまみが無いので、置き場所で解決することになります。

代わりを探す前に

「ボイスメモでは足りない」と感じたとき、何が足りないのかによって次の道が変わります。全部を乗り換える前に、足りない項目を1つに絞ってください。

足りないもの次に見るもの
誰が話したか話者を分ける道具(2つの壊れ方
要約・議事録メモアプリの要約、またはAI議事録(AI議事録とは
途中で止まらないこと録音アプリ、または専用機(録音アプリの選び方
電池と容量を気にしない専用機(ボイスレコーダーはどれを買うか
通話の録音「電話」アプリの機能(iPhoneの通話録音

ボイスメモで足りるかどうかは、1週間使えば分かります。足りない項目が1つだけなら、そこだけを別の道具で補うほうが、全部を乗り換えるより安く済みます。

Recoryとの関係

RecoryはiPhoneのアプリで、この記事の3つの詰まりのうち1つめと3つめ——話者が分かれない、要約が無い——を埋めるために作っています。対面の会議で参加者の立場を指定して議事録を作る形です。

できないことも書いておきます。通話録音はできません。Web会議にボットを入れる機能もありません。月¥980からで、無料で試せるのは3会議・各60分までです。合わない条件はまとめてあります

週に1〜2本の会議なら、ボイスメモで足ります。文字起こしまで無料で付いていて、追加の契約も要りません。乗り換えを考える価値が出るのは、話者の取り違えを毎回直している状態になってからです。


操作と条件は2026年9月3日時点のAppleのiPhoneユーザガイド(iOS 26版)およびサポート記事の記述に基づきます。OSのバージョンと機種で名前や場所、対応状況が変わります。お手元で確認してください。端末を問わない録音の入口は録音の仕方に、文字起こしまで含めた話はiPhoneだけで文字起こしするにあります。

よくある質問

ボイスメモはどこにありますか

ホーム画面かAppライブラリの「ユーティリティ」フォルダにあります。消していなければ最初から入っています。見つけにくい場合、Appleはユーティリティフォルダからホーム画面へ移動できると案内しています。毎回探しているなら先に出しておくほうが早いです。

ボイスメモで録った音声はどこに保存されますか

アプリの中の録音リストに保存されます。ファイルとして取り出したい場合は、録音をタップして「共有」から下にスクロールし、「"ファイル"に保存」を選びます。書き出しの形式は既定で.m4aです。

ボイスメモの録音を消してしまいました。戻せますか

削除した録音は「最近削除した項目」フォルダへ移動し、既定では30日間保存されます。録音をタップして「復元」で戻せます。保持する期間は、設定 > アプリ > ボイスメモ > 削除したものを消去 で変えられます。会議の記録を扱うなら、既定より長くしておくと事故が減ります。

ボイスメモで会議を録ると、誰が話したか分かりますか

分かれません。文字起こしをしても、3人以上の会議では誰の発言か分からない一続きの文章になります。話者を分ける機能は、Appleの公式ヘルプではボイスメモではなく通話録音のページに書かれています。

ボイスメモの録音が途中で止まるのはなぜですか

公式に理由が書かれています。録音中でもiPhoneでオーディオを再生しない限りほかのアプリを使えますが、そのアプリでオーディオの再生が始まるとボイスメモの録音は停止する、と明記されています。会議中に動画を再生した、音付きの通知プレビューを開いた、といった操作が該当します。

ボイスメモで録音していることは相手に分かりますか

録音中は画面の右上隅にオレンジ色のドットが表示されます。マイクが使用中であることを示すiOSの表示で、ボイスメモに限りません。ただし相手の端末に通知が飛ぶ仕組みはありません。録音するときは、その場で一言伝えることをおすすめします。

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