ボイスメモの文字起こしができない・出てこないとき
文字起こしのボタンが出てこない、押しても出ない。設定を探しても見つからないときは、たいてい機種かiOSのバージョンが条件を満たしていません。対応の線引きと、条件を満たしているのに出ないときに見る場所をまとめました。

「ボイスメモに文字起こしが付いた」と聞いて開いてみたら、それらしいボタンがどこにもない。設定を上から下まで見ても、それらしい項目がない。
この記事の内容(19項目)
- 条件は2つだけ
- Appleが書いている条件は4つある
- 条件を満たしているのに出ないとき
- ボタンの場所は、録音中(リアルタイム)と録音後で違う
- うまくいかないとき、この順で切り分ける
- 録音の作りで、文字にできる範囲が変わる
- 出るようになっても、たぶん物足りない
- メモアプリは、条件の書かれ方が違う
- 通話の録音は、条件がもう1段ある
- 古い機種のまま使うなら
- 音声を書き出して、別の手段に渡す
- iPadは、条件も手順も違う
- iOS 17以前の録音と、あとから探す方法
- 文字起こしはできても、要約はまた別の条件
- 一度出た文字起こしを、やり直したいとき
- iPadでボイスメモの文字起こしボタンがないとき
- ChatGPTなど、別のAIに音声を渡したいとき
- 文字は出たが、議事録にはならない
- 公式に確認できなかったこと
この状態で設定を探し続けても、たぶん見つかりません。スイッチが無いからです。条件を満たしていれば勝手に出るし、満たしていなければ何をしても出ない、という作りになっています。
条件は2つだけ
| 必要なもの | |
|---|---|
| 機種 | iPhone 12以降 |
| iOS | 18.0以降(日本語もこの時点で対応言語の一覧に入っています。18.4を求める記載はAppleの公式ページに見当たりません) |
私が最初につまずいたのはここでした。iOSを最新にすれば使えるものだと思い込んでいて、手元のiPhone 11で延々と探していた。機種の側で切られているとは考えていませんでした。
iPhone 11、SE(第2世代)、それ以前の端末では、iOS 18に上げても出ません。iPadも同様に世代で分かれます。
Appleが書いている条件は4つある
iOS 18版のユーザガイドは「iOS 18.0以降では、オーディオ録音で話されている内容をボイスメモでテキストに文字起こしすることができます。」と書き、同じページの対応言語の一覧に日本語を挙げています。
iOS 18.4で日本語に対応したのはApple Intelligenceのほうです。Appleの発表で名前が挙がっているのはメモアプリと電話アプリで、ボイスメモの文字起こしはそれとは別系統の機能として条件が書かれています。ここを混同すると、条件を1段厳しく読み違えます。
Appleの注記を分解すると、条件は4つあります。
| 条件 | Appleの記載 | 確認する場所 |
|---|---|---|
| 機種 | iPhone 12以降 | 設定 > 一般 > 情報 |
| OSのバージョン | iOS 18.0以降 | 設定 > 一般 > 情報 |
| 言語 | 10言語のいずれか(日本語を含む) | 設定 > 一般 > 言語と地域 |
| 国と地域 | 一部の国や地域では利用できない | 一覧は公開されていない |
対応言語は、英語(すべてのバリアント)、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、フランス語、ドイツ語、日本語、韓国語、簡体字中国語、繁体字中国語の10言語です。日本語はiOS 18版のユーザガイドの時点で一覧に入っていて、日本語だけに別のOSのバージョンを課す記載はありません。
4つめだけは、自分の手元では確かめようがありません。Appleは「一部の国や地域ではご利用いただけません。」とだけ書き、国名の一覧を出していないからです。apple.com の機能の提供状況のページにも「メモ:オーディオの文字起こし」の項目はありますが、ボイスメモの項目は載っていません。日本が対象か対象外かを示す記載も、見つけられませんでした。
条件を満たしているのに出ないとき
ここからは実際に手を動かす話です。上から順に見てください。
録音を開いていますか。 一覧の画面には出ません。録音をタップして詳細を開くと、波形の下あたりに文字起こしの表示が出ます。私はこれを見落として30分ほど探しました。恥ずかしい話ですが、意外とやります。
「OSは最新なのに出ない」なら、機種を見てください。 iOS 26はiPhone 11とiPhone SE(第2世代)でも動きますが、文字起こしはiPhone 12以降です。この2機種は、最新のiOSに上げても文字起こしのボタンが出ません。ここが「更新したのに使えない」のいちばん多い原因です。
iOSのバージョンを数字で確認する。 「最新にしたつもり」がいちばん危ない。設定 → 一般 → 情報 で、18.0以上かどうかを目で見てください。17のままなら、この機能自体がありません。
言語の設定。 端末の言語が日本語以外になっていると、日本語の音声を認識しません。海外向けに設定を変えたまま戻していない、ということがまれにあります。
少し待つ。 長い録音だと、開いた直後は何も出ないことがあります。端末の中で処理しているので、1時間の録音なら数分かかることも。すぐに諦めず、画面を開いたまま置いてみてください。
再起動。 身も蓋もないですが、これで直ったことが一度あります。理由は分かりません。
ボタンの場所は、録音中(リアルタイム)と録音後で違う
公式の手順は録音中と録音後で分かれていて、どちらも自分でボタンを押します。録音しながらその場で見る手順は3つです。
- ボイスメモで録音を始める
- 波形の上部から上にスワイプする
- 出てきた文字起こしボタンをタップする
2つめが分かりにくいところです。このスワイプは文字起こし専用の操作ではなく、録音のページにも「録音中に詳細を表示するには、波形の上部から上にスワイプします。」と書かれています。同じジェスチャが入口になっているので、画面に見えているボタンだけを探しても見つかりません。
文字起こしを表示すると波形は隠れます。「波形が一時的に非表示になり、最新の単語が強調表示された文字起こしが表示されます。」が公式の説明で、波形に戻したいときは文字起こしボタンをもう一度タップします。録音が終わったあとに見る手順は4つです。
- 一覧から録音をタップして開く
- その他ボタンをタップする
- 「文字起こしを表示」を選ぶ
- 全文をまとめて取りたいときは「文字起こしをコピー」
| 入口 | 出てくるもの | |
|---|---|---|
| 録音中 | 波形の上部から上にスワイプ → 文字起こしボタン | 最新の単語が強調された文字起こし |
| 録音後 | 録音をタップ → その他ボタン →「文字起こしを表示」 | 録音全体の文字起こし |
| 取り出し | 「文字起こしをコピー」、または選択して「コピー」 | クリップボードのテキスト |
どちらの入口も、録音を開いてからの操作です。 一覧を眺めているあいだは、この2つに触れません。
うまくいかないとき、この順で切り分ける
ここからは原因と対処を対にして並べます。上から順に、確認が早いものです。
まず端末の側の条件から。ここで弾かれていると、操作をいくら変えても出ません。
| 症状 | 疑うところ | 対処 |
|---|---|---|
| ボタンがどこにも無い | 機種 | 設定 > 一般 > 情報 で機種名を見る。iPhone 12より前なら端末の中では解決しない |
| 最新のiOSなのに出ない | 機種 | OSを上げても機種の条件は変わらない |
| 英語のまま出る/日本語にならない | 言語 | 設定 > 一般 > 言語と地域 を見る |
「iOSは最新なのに出ない」は、いちばん多い行き止まりです。iOS 26.5に対応する機種と、文字起こしに対応する機種は同じではありません。 iOS 26.5の対応モデルにはiPhone 11/11 Pro/11 Pro Max/SE(第2世代)が入っていますが、この4機種は最新のOSに上げても「iPhone 12以降」を満たしません。
次に操作の側です。条件を満たしているのにボタンが見えない場合は、たいていここです。
| 症状 | 疑うところ | 対処 |
|---|---|---|
| 録音中に何も出ない | 操作 | 波形の上部から上にスワイプしてから文字起こしボタンをタップ |
| 録音後に見当たらない | 操作 | 録音をタップして開き、その他ボタンから「文字起こしを表示」 |
| 途中までしか文字にならない | 録音の作り | 2層目を重ねた録音は、最初のレイヤーだけが文字になる |
| そもそも録れていない | 録音 | 画面右上にオレンジ色のドットが出ているか見る |
条件も操作も合っているのに出ない、というときは、元の録音を疑う前に、新しく10秒だけ録って試します。ここで出れば端末の条件は満たしていて、元の録音のほうに理由があります。出なければ端末の側です。1回の録音で切り分けが終わるので、順番としてはいちばん先にやる価値があります。
| 症状 | 疑うところ | 対処 |
|---|---|---|
| 新しい短い録音では出るのに、元の録音では出ない | 録音の中身 | 話し声が入っているか聞き直す。音楽や環境音だけの録音には、文字にするものがありません |
| 外部マイクやBluetooth機器で録った | 録音の入口 | 内蔵マイクで短く録って比べる。入口の機器で音が小さすぎたり、無音になっていたりすることがあります |
| どちらでも出ない | 端末 | 上の「端末の側」の表に戻る |
最後の1行は文字起こし以前の話ですが、実際に起きます。録音中に他のアプリを使うこと自体はできますが、そのアプリでオーディオの再生が始まるとボイスメモの録音は停止します。 動画を再生した、会議アプリを開いた、という場面で止まります。
設定アプリの中に、文字起こしを入り切りする項目は見当たりません。ユーザガイドの手順にも設定経路の記載はなく、設定 > アプリ > ボイスメモ にあるのは収録モードなどです。ただし「スイッチが存在しない」と断定できる公式の記述も見つけられなかったので、ここは「Appleの手順に設定項目の記載はない」までにとどめます。
ボタンが出ない理由を公式に説明しているのは、ボイスメモではなくメモアプリのページです。「が表示されない場合は、お使いのiPhoneが最低要件を満たしていないか、対応する言語を検出していません。」とあります。ボイスメモのページに同等の記載は確認できませんでしたが、見に行く場所は機種と言語の2つで変わりません。
再起動で出るようになるかどうかは、公式に記載を確認できませんでした。文字起こしが途中で止まるという現象についても、Appleのページに記載はありません。待ち時間の目安が書かれているのは、電話アプリで録音した通話の文字起こしのページだけです。 そこには「文字起こしはすぐに利用できない場合があります。文字起こしが進行中であるというメッセージが表示される場合があります。」とあります。ボイスメモの側に、同じ書き方の記載は見つけられませんでした。
録音の作りで、文字にできる範囲が変わる
ボイスメモは録音のしかたを何通りか選べます。ここで選んだものによって、文字起こしが届く範囲が変わります。
収録モードはモノ・ステレオ・空間オーディオの3つです。切り替えはボイスメモアプリの中ではなく設定側にあって、設定 > アプリ > ボイスメモ > 収録モード と辿ります。空間オーディオは、iPhoneのモデルによってはご利用いただけませんと注記されています。
空間オーディオ録音に対応するモデルは、Appleが一覧で示しています。iPhone 16/16 Plus/16e/16 Pro/16 Pro Max/17/17 Pro/17 Pro Max/iPhone Air/17eです。
モノ・ステレオ・空間オーディオの別が文字起こしの可否や精度に影響するかどうかは、公式に記載を確認できませんでした。 影響があると明記されているのは、次のレイヤー録音だけです。
レイヤー録音は、録った音の上にもう1本重ねる機能です。ここには明確な線が引かれています。「文字起こしやステレオまたは空間オーディオで録音できるのは、最初のレイヤーのみです。」——重ねた側は文字になりません。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| 2層目を追加できる機種 | iPhone 16 Pro/16 Pro Max/17/17 Pro/17 Pro Max/iPhone Air |
| 再生 | どのデバイスでもできる |
| 文字起こし | 最初のレイヤーのみ |
| ファイル形式 | QTA(QuickTime Audio) |
形式のところが、あとで効いてきます。レイヤーのある録音はQTAで、iOS 18.1以前を搭載しているデバイスでは表示されません。古い端末に持っていっても一覧に出てこないのはこれが理由で、レイヤーを分割すればそれぞれ.m4aになって表示できます。
背景音の扱いも録音の作りの一部です。ボイスメモアプリを開いた状態でコントロールセンターを開き、上部の「ボイスメモ」をタップすると、「声を分離」と「ワイドスペクトル」を選べます。ワイドスペクトルもiPhoneのモデルによっては使えず、録音中に切り替えられるかどうかは公式に記載を確認できませんでした。
出るようになっても、たぶん物足りない
条件を満たして文字起こしが動いたとして、そこで終わりにならないことも書いておきます。標準のボイスメモの文字起こしには、話者の区切りがありません。3人で1時間話した記録が、改行のない一続きのテキストになります。読み返しても、質問したのが自分なのか相手なのか分かりません。
要約もありません。決まったこと、宿題、担当者を抜き出す機能は付いていない。自分のメモを、あとから文字で検索できるようにする——そのための機能だと考えるのが正確だと思います。決定事項や宿題をどう抜き出すかは議事録とはにまとめました。
なぜ話者が分かれないのかは別の記事に書きました。設定の問題ではなく、そもそもそういう作りになっている、という話です。
メモアプリは、条件の書かれ方が違う
同じiPhoneの中に、文字起こしができる場所がもう1つあります。メモアプリです。条件の書かれ方がボイスメモとは違うので、片方だけ動くという状態が起こります。
| ボイスメモ | メモアプリ | |
|---|---|---|
| 機種 | iPhone 12以降 | iPhone 12以降 |
| 言語 | 対応言語で利用できる、という書き方 | デバイスの言語が対応言語に設定されていること |
| ボタンが出ない理由 | 記載を確認できず | 最低要件か、対応言語の検出 |
メモアプリ側は「iPhone 12以降でデバイスの言語が英語、……日本語、……に設定されている場合に利用できます。」と書いています。ボイスメモ側の注記に「デバイスの言語」という書き方はありません。メモアプリで文字起こしが出ないなら、設定 > 一般 > 言語と地域 を先に見てください。
手順もボイスメモとは別です。
- メモを開いて添付ボタンをタップする
- 「オーディオを録音」をタップする
- 録音ボタンで録音を始め、停止ボタンで止める
- 文字起こしボタンをタップする
取り出しは、その他ボタンから「メモに文字起こしを追加」または「文字起こしをコピー」を選びます。消し方には注意が要ります。オーディオ録音を削除すると、文字起こしも削除されます。 文字だけ残したいなら、先にメモへ追加しておいてください。
通話の録音は、条件がもう1段ある
電話またはFaceTimeで録音した通話の文字起こしをメモアプリで見るには、iOS 18.1以降が必要と明記されています。ここだけバージョンの条件が別です。
このページには、ボイスメモ側に無い記載が3つあります。1つめは「文字起こしでは、それぞれの文の話者が識別されます。」、2つめは「文字起こしを信頼する前に、精度を確認してください。会話を完全に再現できていない可能性があります。」、3つめは通話の録音が利用できない国・地域の名指しの列挙です。アゼルバイジャン、バーレーン、エジプト、欧州連合、イランなどが並び、日本は列挙に含まれていません。
話者が識別されると書かれているのは、この通話の文字起こしだけです。ボイスメモのページに話者識別の記載はありません。区別されないと断定できる公式の文も、見つけられませんでした。通話そのものの録り方とアナウンスの扱いはiPhone標準の通話録音にまとめてあります。
古い機種のまま使うなら
機種の条件で弾かれている場合、打てる手は3つです。買い替えるか、別のアプリを使うか、Macで開くか。3つめは見落とされがちで、macOS 15以降のAppleシリコンのMacなら、対応していないiPhoneで録った録音を開くだけで自動で文字起こしされます([Macのボイスメモで文字起こしする](/blog/iphone/mac-voicememo-mojiokoshi/))。同じApple Accountで iCloud のボイスメモをオンにしていれば、移す作業も要りません。
別のアプリを使う場合、処理を端末の外(サーバー)でやるものなら機種の縛りはほぼ無くなります。iPhone 11でもiPhone Xでも、録音さえできれば文字起こしまで通ります。代わりに通信が要るのと、音声が社外に出ることになります。候補をまとめて比べたいときは、文字起こしアプリの比較に無料枠の上限まで並べてあります。
Recoryもその一つで、iOS 17以降なら機種を選びません。話者分離も付いていますし、まとまってしまったときは別のモデルで起こし直せます(有料プラン)。
ただ、月に数回しか録らないなら、無理に有料の道具を入れる必要はないと思っています。iOS標準の文字起こしをChatGPTに貼って要約させれば、月額ゼロで議事録の形にはなります。その手順も書きました。面倒だと感じたときが、切り替えどきです。
iOS 26へ上げたのに出ない場合は原因が別です(iOS 26にしたのに文字起こしが出ないiPhone)。通話の文字起こしについてはこちら。
ちなみに私は、機種の条件を調べる前に3日ほど設定を探し回りました。同じ時間を使う人が減るといいなと思って、この記事を書いています。
音声を書き出して、別の手段に渡す
機種の条件で弾かれている場合でも、録音そのものは問題なくできます。音声を外に出す道は、ボイスメモに用意されています。
- 書き出したい録音をタップする
- その他ボタンをタップする
- 共有ボタンをタップする
- 下にスクロールして「“ファイル”に保存」を選ぶ
既定では.m4aで書き出されます。ここで元の録音から変わる点が2つあります。レイヤーのある録音はフラット化され、空間オーディオはステレオになります。
| 共有のオプション | 何が起きるか |
|---|---|
| 既定(.m4a) | レイヤーはフラット化、空間オーディオはステレオ |
| 編集可能 | 元の状態を保つ |
| レンダリング済み | すべてのオーディオエフェクトとレイヤーがミックスされた1つの.m4a |
元の状態を保ったまま渡したいときは、共有の「オプション」から「編集可能」を選びます。どれを選ぶべきかはAppleが書いていないので、渡す先が何を受け付けるかで決めてください。文字起こしだけが目的なら、既定のままで足ります。
iPadは、条件も手順も違う
iPadのボイスメモでも文字起こしはできますが、iPhoneの説明をそのまま当てはめると詰まります。条件はiPadOS 18以降で、機種は「iPhone 12以降」のような世代の線引きではなく、対応モデルの一覧で示されています。
一覧に載っているのは次のとおりです。iPad mini(第6世代)/iPad mini(A17 Pro)/iPad(第10世代)/iPad(A16)/iPad Air(第4世代以降)/11インチiPad Air(M2、M3、M4)/13インチiPad Air(M2、M3、M4)/11インチiPad Pro(第3世代、第4世代)/11インチiPad Pro(M4およびM5)/12.9インチiPad Pro(第5世代以降)/13インチiPad Pro(M4およびM5)。手順も違います。
| iPhone | iPad | |
|---|---|---|
| 録音中 | 波形の上部から上にスワイプ → 文字起こしボタン | 文字起こしボタンを直接タップ |
| 録音後 | 録音をタップ → その他ボタン →「文字起こしを表示」 | 録音をタップ → 録音を編集ボタン → 文字起こしボタン |
iPadには「波形の上部から上にスワイプ」に相当する手順がありません。 iPhoneで覚えたスワイプを探しても見つからないので、ここでつまずくことがあります。録音後に押すのも「その他」ではなく「録音を編集」です。
iOS 17以前の録音と、あとから探す方法
「文字起こしが付く前に録った音声は、録り直しになるのか」。なりません。「以前のバージョンのボイスメモ(iOS 17以前)で録音されたデータを開くと、発話が録音されている場合は、ボイスメモによる文字起こしが自動的に行われます。」と書かれています。対応した端末で開くだけで、変換の操作は要りません。
文字起こしが効いているかどうかは、検索で確かめられます。録音のリストの先頭から下にスワイプすると検索フィールドが出て、タイトルまたはオーディオの文字起こしにそのテキストが含まれる録音だけが表示されます。タイトルに無いはずの言葉で引っかかるなら、中身が文字になっています。
聞き直しにも使えます。文字起こしの中で語句を選択すると、オーディオ波形の該当する場所に再生ヘッドが表示されます。「この話、どこだったか」を文字の側から辿れるので、長い録音でも頭出しが早くなります。
録音が開いているときは、名前をタップして名前を変更できます。あとから検索する前提なら、日付だけの名前を会議の名前に変えておくと効きます。
文字起こしはできても、要約はまた別の条件
文字起こしを要約したいなら、条件がもう1段上がります。作文ツールはApple Intelligenceの機能で、必要なのはiPhone 15 Proモデル、iPhone 16モデル以降です。
ほかに、iOS 18.1以降であること、空き容量が7GBあること、デバイスの言語とSiriの言語が同じ対応言語に設定されていることが条件として挙げられています。文字起こしが動く機種でも、要約まで動くとは限りません。 iPhone 12からiPhone 14までは、ここで線が引かれます。
一度出た文字起こしを、やり直したいとき
出てはいるが、固有名詞が違う・話者が混ざっている・途中から精度が落ちている。同じ録音で「もう一度」を押す操作は、標準のボイスメモには用意されていません。文字起こしは録音に対して1回作られ、そのまま残ります。
やり直したいときに取れる道は3つです。
| やり方 | できること | 手間 |
|---|---|---|
| 文字を選んでコピーし、手で直す | 誤りの修正 | 誤りの数だけ |
| 音声を書き出して、別の手段に渡す | 別のエンジンで作り直す | 書き出し+処理 |
| 録り直す | 最初から | 会議は録り直せない |
現実には2つ目になります。書き出しの手順は下の「音声を書き出して、別の手段に渡す」に書いたとおりで、共有メニューから音声ファイルとして取り出せます。取り出してしまえば、あとはどの道具にでも渡せます。
固有名詞が繰り返し間違う場合は、直す作業そのものを減らす方向を考えたほうが早い。辞書のように語を覚える仕組みがある道具なら、次の会議から正しく出ます。標準のボイスメモには、その仕組みがありません。
iPadでボイスメモの文字起こしボタンがないとき
iPadでも同じ質問が来ます。iPadは機種の条件がiPhoneと別なので、iPhoneで使えているからといってiPadで使えるとは限りません。
見るところはiPhoneと同じ3つです。機種、iPadOSのバージョン、言語の設定。設定 → 一般 → 情報 で機種名とバージョンを確認してください。条件から外れている場合、ボタンは出ないのではなく最初から存在しません。探しても見つからないのはそのためです。
iPadで録って、文字はiPhoneで見る、という使い分けもできます。iCloudの同期がオンなら、片方で録った録音がもう片方の一覧にも出ます。条件を満たしているほうの端末で開けば、そちらで文字起こしが作られます。画面の大きいiPadで読みたい場合は、逆にiPhoneで録ってiPadで開く、という順でも構いません。
ChatGPTなど、別のAIに音声を渡したいとき
「ボイスメモをChatGPTに送りたい」という探し方も多い。そのままアプリからアプリへ渡す道はないので、いったんファイルとして書き出します。
- ボイスメモで録音を開き、共有のボタンを押す
- 「ファイルに保存」でiPhoneの中に置く(または送信先のアプリを直接選ぶ)
- 渡したいAIのアプリで、添付からそのファイルを選ぶ
渡す前に見ておくことが2つあります。ファイルの大きさと、その会議の内容を外に出してよいかです。1時間の録音は数十MBになるので、送信先によっては上限に引っかかります。長い会議は、先に文字にしてからテキストで渡すほうが通りやすい。
内容のほうは、渡した先の会社の規約で扱いが決まります。会議の音声は参加者の声そのものなので、社外の人が入っていた会議は、渡す前に社内の規程を確認してください。ChatGPTで議事録を作るときの手順と限界はChatGPTで議事録を作るに、AIへ繋いで読ませる形は会議の記録をAIに繋ぐに分けて書きました。
文字は出たが、議事録にはならない
ここまでで文字起こしが出るようになっても、出てくるのは発言が並んだ文章です。決まったことも、誰がいつまでにやるかも、そのままでは分かれていません。
会議のあとに必要なのは、たいてい次の3つです。
| 欲しいもの | 標準のボイスメモ | 足りない分をどうするか |
|---|---|---|
| 発言の記録 | 出る | そのまま使える |
| 決まったこと | 出ない | 自分で読んで抜く |
| 誰がいつまでに | 出ない | 自分で読んで抜く |
1時間の会議の文字起こしは、だいたい34,000字前後になります。読み返して要点を抜くのに30分かかるなら、その30分が毎回かかり続けるということです。文字起こしまでで足りる用途(あとで検索したい、証拠として残したい)ならそこで止めてよく、議事録が要るなら別の道具を足すことになります。段で分けた比較は議事録アプリの比較にまとめました。
公式に確認できなかったこと
調べてAppleのページに記載を見つけられなかったものを、最後にまとめておきます。「書いていない」ことと「できない」ことは違います。 どちらとも言えないところは、断定しないでおきます。
| 調べたこと | 結果 |
|---|---|
| 日本語はiOS 18.4から、という条件 | 記載を確認できず。ユーザガイドはiOS 18.0以降と書き、日本語を対応言語に挙げている |
| 利用できない国・地域の一覧 | 非公開。「一部の国や地域ではご利用いただけません。」までしか書かれていない |
| 文字起こしを入り切りする設定項目 | Appleの手順に記載なし。存在しないと断定できる記述も無い |
| 調べたこと | 結果 |
|---|---|
| 文字起こしが完了するまでの時間 | 記載を確認できず。待ち時間の記載は通話録音のページにのみある |
| 通信が要るか、端末の中だけで処理するか | 記載を確認できず |
| 文字起こしに必要な空き容量 | 記載を確認できず。7GBはApple Intelligenceの条件 |
| 再起動で出るようになるか | 記載を確認できず |
| 録音時間とファイルサイズの上限 | 記載を確認できず |
前半に書いた「端末の中で処理しているので」と「1時間の録音なら数分かかる」は、この確認の結果、根拠を示せませんでした。取り下げます。処理の場所も所要時間も、Appleは書いていません。
仕様は2026年9月2日時点の公式サイトの記述に基づきます。OSのバージョンで名前や場所が変わるので、お手元でご確認ください。
文字起こしが出ない条件を潰したあと、別の道具に移るなら録音アプリの選び方が次の入口になります。アプリの機能そのものはボイスメモの使い方にまとめました。
よくある質問
設定のどこかにスイッチがありますか
ありません。条件を満たしていれば自動的に表示され、満たしていなければ何をしても出ません。設定画面を探し回る必要はないです。
録音済みのファイルも文字起こしできますか
条件を満たした端末であれば、過去に録った分も対象になります。ただし端末の中だけで処理するため、長い録音は表示までに時間がかかります。
iPhoneのボイスメモの文字起こしはどうやって表示させますか
録音を開いて、文字起こしのボタンを押します。ボタン自体が出ない場合は、機種かOSのバージョンが条件を満たしていません。iPhone 12以降・iOS 18.0以降が条件で、それ以前では機能そのものがありません。
ボイスメモの文字起こしはどの機種で使えますか
iPhone 12以降です。Appleのユーザガイドに「iPhone 12以降の英語(すべてのバリアント)……日本語……で利用できます。一部の国や地域ではご利用いただけません。」と書かれています。iPhone 11/11 Pro/11 Pro Max/SE(第2世代)は、最新のiOSに上げても条件を満たしません。
日本語の文字起こしはiOS 18.4以降でないと使えませんか
その条件はAppleの公式ページで確認できませんでした。iOS 18版のユーザガイドは「iOS 18.0以降では、オーディオ録音で話されている内容をボイスメモでテキストに文字起こしすることができます。」と書き、同じページの対応言語に日本語を挙げています。iOS 18.4で日本語に対応したのはApple Intelligenceで、Appleの発表で名前が挙がっているのはメモアプリと電話アプリです。
iOSは最新なのに文字起こしのボタンが出ません
機種の条件を見てください。iOS 26.5の対応モデルにはiPhone 11/11 Pro/11 Pro Max/SE(第2世代)が入っていますが、文字起こしはiPhone 12以降です。OSを上げても機種の条件は変わらないので、この4機種では出ません。設定 > 一般 > 情報 で機種名を確認できます。
録音中に文字起こしを表示するにはどうすればいいですか
波形の上部から上にスワイプしてから、文字起こしボタンをタップします。ボタンは最初から画面に出ているわけではありません。表示中は波形が隠れ、もう一度文字起こしボタンをタップすると波形に戻ります。
録音したあとに文字起こしを見る手順を教えてください
録音をタップして開き、その他ボタンをタップして「文字起こしを表示」を選びます。全文をまとめて取りたいときは「文字起こしをコピー」です。文字起こしの中で語句を選択すると、オーディオ波形の該当する場所に再生ヘッドが表示されるので、聞き直したい箇所を文字から辿れます。
文字起こしを有効にする設定はどこにありますか
Appleの手順に設定項目の記載はありません。設定 > アプリ > ボイスメモ にあるのは収録モードなどで、文字起こしを入り切りする項目は見当たりませんでした。ただし「スイッチが存在しない」と断定できる公式の記述も確認できていないので、まずは機種・OSのバージョン・デバイスの言語の3つを確認するのが確実です。
iOS 17のときに録った古い録音も文字起こしできますか
できます。「以前のバージョンのボイスメモ(iOS 17以前)で録音されたデータを開くと、発話が録音されている場合は、ボイスメモによる文字起こしが自動的に行われます。」と公式に書かれています。対応した端末で開くだけで、変換の操作は要りません。
録音の途中までしか文字になりません
2番目のレイヤーを重ねた録音であれば、それが理由です。公式に「文字起こしやステレオまたは空間オーディオで録音できるのは、最初のレイヤーのみです。」と書かれています。2層目を追加できるのはiPhone 16 Pro/16 Pro Max/17/17 Pro/17 Pro Max/iPhone Airで、重ねた側は文字になりません。それ以外の原因については、Appleのページに記載を確認できませんでした。
文字起こしが出るまでどれくらい待てばいいですか
ボイスメモについては、公式に所要時間の記載を確認できませんでした。待ち時間に触れているのは電話アプリで録音した通話の文字起こしのページで、「文字起こしはすぐに利用できない場合があります。文字起こしが進行中であるというメッセージが表示される場合があります。」と書かれています。
メモアプリとボイスメモで条件は同じですか
書かれ方が違います。メモアプリは「iPhone 12以降でデバイスの言語が……日本語……に設定されている場合に利用できます。」と、デバイスの言語を条件に挙げています。ボイスメモ側の注記に「デバイスの言語」という書き方はありません。メモアプリで文字起こしボタンが出ないときの理由も公式に書かれていて、最低要件を満たしていないか、対応する言語を検出していないかの2つです。
iPadでも同じ手順ですか
違います。iPadは録音中のスワイプが要らず、文字起こしボタンを直接タップします。録音後は「その他」ではなく「録音を編集」ボタンをタップしてから文字起こしボタンです。条件もiPadOS 18以降で、機種は世代の線引きではなく対応モデルの一覧で示されています。
ボイスメモの文字起こしに時間の上限はありますか
Appleのユーザガイドに、文字起こしできる録音の長さの上限は書かれていません。長い録音ほど表示までに時間がかかることはありますが、「何分まで」という記載は見つけられませんでした。途中までしか文字にならない場合は、上限ではなく、2層目を重ねた録音や録音そのものが途中で止まっていることを先に疑ってください。
ボイスメモの文字起こしと、キーボードの音声入力は何が違いますか
別の機能です。音声入力はキーボードのマイクボタンを押して、話した言葉をその場で文字として入力するもので、録音は残りません。ボイスメモの文字起こしは、録音した音声をあとから(または録音中に)文字にするもので、音声も残ります。「音声入力はできるのにボイスメモの文字起こしが出ない」のは、対応する機種の条件が違うためです。
文字起こしを要約できますか
要約に使う作文ツールはApple Intelligenceの機能で、条件が別です。iPhone 15 Proモデル、iPhone 16モデル以降が必要で、ほかにiOS 18.1以降、空き容量7GB、デバイスの言語とSiriの言語が同じ対応言語に設定されていることが挙げられています。文字起こしが動く機種でも、要約まで動くとは限りません。
iPhoneのボイスメモで文字起こしすると、誰の発言か分からなくなる理由
iPhoneの録音・ボイスメモが途中で止まる8つの原因と、文字起こしが途中で切れるときの切り分け
iPhoneで録った音声を文字にする、いまある全部のやり方