議事録アプリの比較——「録るだけ」「文字まで」「議事録まで」の3段で分けると決まります
同じ「議事録アプリ」という言葉で、録音だけのもの、文字起こしまでのもの、決定事項と宿題まで整理するものが混ざって出てきます。3段に分けて、無料枠の1回あたりの上限と、対面かオンラインかの向き不向きまで並べました。

「議事録アプリ」で探すと、性質の違うものが同じ言葉で並びます。録音するだけのアプリ、文字にするまでのアプリ、決定事項と宿題まで整理するアプリ。この3つは、あとに残る作業の量がまるで違います。
この記事の内容(26項目)
- 3段のどれかで、あとの作業が決まります
- 「議事録まで」の中身も、製品で違います
- 「議事録作成アプリ」で探している方へ
- 法人向けと個人向けの見分け方
- 1時間あたりに直して並べる
- 個人で使うなら、月額の価格帯を先に決める
- 「録音アプリ」との境目
- 対面かWeb会議かで、使える型が変わります
- スマートフォンだけで完結するか
- 主なアプリを、3段と型で並べる
- 無料枠は「1回あたりの上限」で詰まります
- やめたとき、何が残るか
- 比較表に出てこない5項目
- 職場で使うなら、先に決める3つ
- 導入して失敗する3つの型
- Recoryはどこに当たるか
- 条件から選ぶ順番
- 無料枠で1本通すときの手順
- 無料の範囲だけを、もう一度並べる
- iPhoneだけの人、PCだけの人の選び方
- 乗り換えるときに、実際に持ち出せるもの
- 社外の人が入る会議で、気をつけること
- 選んだあと、最初の1週間にやること
- よくある質問
- この記事の更新履歴
- この記事から分かれる話
この記事は、まず3段に分けます。そのうえで、対面かWeb会議か、無料でどこまでか、やめたら何が残るかを並べます。
3段のどれかで、あとの作業が決まります
1段目、録るだけ。音声ファイルが残ります。聞き返して自分で書き起こし、要点をまとめます。1時間の会議で3〜5時間の作業が残る形です。
2段目、文字にするまで。文字起こしが返ってきます。1時間の会議で2.5万〜3.5万字。ここから1,000〜2,000字の議事録を作る判断は、人が引き受けます。「文字起こし+要約」と書かれているものの多くは、この段です。要約は出ますが、担当と期限つきの宿題までは整理されないことがあります。
3段目、議事録まで。決まったこと・決まらなかったこと・宿題(誰が・いつまでに)に分かれた文書が出ます。人がやるのは確認と修正だけです。
「議事録アプリ」と検索して出てくる製品の多くは、2段目です。議事録という言葉が付いていても、出てくるのが要約までなら2段目にあたります。見分け方は1つで、担当者と期限つきのアクションアイテムが自動で出るかを公式ページで確かめることです。
「議事録まで」の中身も、製品で違います
3段目に入る製品でも、出てくるものの形は揃っていません。「要約」と「議事録」は別物で、ここを同じに扱うと期待がずれます。
| 出てくるもの | 中身 | 残る作業 |
|---|---|---|
| 要約 | 会議の流れを短くしたもの | 決定事項と宿題を自分で抜く |
| 決定事項の箇条書き | 決まったことだけ | 宿題と担当は自分で付ける |
| 決定事項+未決事項+宿題(担当・期限つき) | 議事録の形 | 確認と修正だけ |
見分け方は公式ページの画面写真です。「アクションアイテム」「ToDo」の欄に担当者と期限が入っているかを見てください。入っていなければ、宿題の割り振りは会議のあとに人がやることになります。
もう1つ、未決事項(決まらなかったこと)が出るかも差になります。多くの製品は決まったことしか書きません。次の会議で同じ話を最初からやり直す原因はここにあるので、持ち帰りを同じ欄に並べる作りなら、次に何を決めればいいかが開いた瞬間に分かります。
「議事録作成アプリ」で探している方へ
この言葉で探す人の目的は2つに分かれます。どちらかで、選ぶものがまるで変わります。
1つめ、録音から議事録まで自動でやってほしい。この記事の3段目・端末型かボット型です。
2つめ、自分で書く議事録を速くしたい。録音は要らず、型と入力の補助が欲しい。この場合は「議事録アプリ」ではなく、テンプレートと書き方の側を見たほうが早い(議事録のテンプレート8種)。共有ドキュメントに型を置いて、会議中に決まったことをその場で打ち込む形が、道具を増やさずに済みます。
2つめの人が3段目の製品を買うと、録音の告知や音声の保管という別の手間が増えます。必要ないなら背負わないほうが軽い。
法人向けと個人向けの見分け方
同じ「議事録アプリ」でも、契約の作りが違います。個人で1人分だけ入れるつもりなら、法人向けは最初から候補に入りません。
| 見るところ | 法人向け | 個人向け |
|---|---|---|
| 料金の表示 | 人数×月額、または要問い合わせ | 月1,000〜2,000円の価格帯で公開 |
| 音の取り方 | ボットが会議に入る | 端末で録る |
| 管理機能 | 権限・監査ログ・SSO | 無い |
| 支払い | 請求書払い | アプリ内課金・カード |
| 最低利用期間 | ある場合がある | 月単位 |
「要問い合わせ」は法人向けの印です。比較の段階では不利に見えますが、導入規模で見積もる型なら自然な形でもあります。法人で入れるなら、先に社内規程(外部AIへの送信の可否)と、音声が処理される場所を確認します。順番が個人とは逆になります。
1時間あたりに直して並べる
月額を、含まれる時間で割ります。同じ「1時間の会議を処理する」に対しての単価です。
| 月額(税込) | 含まれる時間 | 1時間あたり | 段 | |
|---|---|---|---|---|
| iPhone ボイスメモ | ¥0 | 制限なし | ¥0 | 2 |
| 文字起こしさん | ¥1,100 | 24時間 | 約¥46 | 2 |
| Rimo 文字起こしプラン | ¥1,650 | 35時間 | 約¥47 | 2 |
| Notta プレミアム | ¥1,980 | 30時間 | 約¥66 | 3 |
| Recory スタンダード | ¥1,480 | 20時間(議事録込み) | ¥74 | 3 |
| Recory ライト | ¥980 | 10時間(議事録込み) | ¥98 | 3 |
2段目と3段目で単価が倍近く違います。要約と議事録まで作る処理が乗るからです。要らない人が3段目を買うと、その差をそのまま損します。
逆に、2段目の単価に「自分が要点を抜く時間」を足すと、順位が入れ替わることがあります。1時間の会議の文字起こしから議事録を作るのに30分かかるなら、時給で換算した額が単価に乗ります。料金の比べ方そのものは1時間あたりに直して並べるにまとめました。
個人で使うなら、月額の価格帯を先に決める
法人向けを外したあと、個人向けは月1,000円と2,000円の2つの価格帯に集まります。差は含まれる時間で、機能ではありません。
月1,000円の価格帯は10〜20時間分で、週に1〜2本の会議なら足ります。月2,000円の価格帯は20〜35時間分で、毎日会議がある人の量です。先に自分の月の会議時間を数えると、価格帯は勝手に決まります。1本が1時間なら本数がそのまま時間になります。
時間が余る価格帯を選んでも、余った分は翌月に持ち越せないのが普通です。足りない側から始めて、月の途中で止まったら上げるほうが、払う額は少なくて済みます。
「録音アプリ」との境目
1段目の製品は、名前が「議事録アプリ」でも中身は録音アプリと変わりません。違いは録ったあとに何が起きるかだけです。
録音アプリは音声ファイルが残ります。聞き直すのが前提で、文字にする作業は別の道具に渡します。議事録アプリの1段目も同じところで止まるので、この段だけを買うなら、iPhoneに最初から入っているボイスメモとの差は保存先と共有の手段くらいです(ボイスメモの使い方)。
では録音アプリを選ぶときに何を見るかというと、連続で何時間録れるか、落ちたときに途中まで残るかの2点です。この2点は議事録アプリの1段目にもそのまま当てはまります。録音そのものの比較は録音アプリの選び方に分けてあるので、1段目で足りる方はそちらのほうが候補が多い。
対面かWeb会議かで、使える型が変わります
3段とは別の軸です。音の取り方で、対面で働くかどうかが決まります。
| 型 | 音の取り方 | 対面の会議 | Web会議 |
|---|---|---|---|
| 端末で録る | スマートフォンや専用機のマイク | ○ | パソコンの音を拾うか、録画を後から渡す |
| ボットが会議に入る | Web会議のシステムから直接 | × | ○(ボットを入れられる職場に限る) |
| ファイルを渡す | 録音済みの音声を読ませる | ○(別に録る) | ○(録画を渡す) |
ボット型は対面で音を取れません。会議室で目の前に人がいる打ち合わせでは、そもそも音の入口がない。逆に、端末で録る型はWeb会議に「参加」できません。
Web会議は参加者ごとに音声が分かれて届くので、誰の発言かが最初から分かります。対面は1本のマイクに全員の声が混ざるので、話者の聞き分けは推定になります。対面を主に使うなら、崩れたときに人が直せる作りかどうかまで見てください(2つの壊れ方)。
スマートフォンだけで完結するか
「スマホ 議事録 アプリ」で探す方の条件は、パソコンを開かずに録って、読んで、送るところまでです。ここで製品が2つに分かれます。
| 録る | 議事録を読む | 修正する | 送る | |
|---|---|---|---|---|
| 端末型(アプリ) | スマートフォン | スマートフォン | スマートフォン | 共有シートから |
| ボット型(Web会議) | パソコンのWeb会議 | ブラウザ | ブラウザ | リンクを配る |
| 専用機 | 専用機 | スマートフォンのアプリ | アプリ | アプリから |
ボット型はスマートフォンだけでは始まりません。Web会議にボットを入れる操作がパソコン側にあるからです。読むだけならスマートフォンのブラウザで足りますが、会議の前後に手元にあるのがスマートフォンだけなら、端末型か専用機になります。
専用機は録る側が別の機械になる分、充電と持ち歩きが1つ増えます。スマートフォンで代用できる場面と、専用機でないと足りない場面(長時間・電話・複数台)はAIボイスレコーダーの選び方に分けました。
主なアプリを、3段と型で並べる
条件をそろえて並べます。段と型が分かれば、比べる相手が絞れます。
| 段 | 型 | 入口 | 無料枠(1回の上限) | |
|---|---|---|---|---|
| iPhone ボイスメモ | 2(文字まで) | 端末 | iPhone標準 | 制限なし |
| Word トランスクリプト | 2 | ファイル | Microsoft 365 | 月300分 |
| ユーザーローカル音声議事録システム | 2+分析 | ブラウザ(各自が参加) | Web | 記載を確認できず |
| 文字起こしさん | 2 | ファイル | Web | 1ファイル10分 |
| Notta | 3 | ボット/端末 | アプリ/Web | 月120分・1回3分 |
| Rimo Voice | 3 | ボット/端末 | Web/アプリ | 要確認 |
| LINE WORKS AiNote | 3 | ボット/端末 | Web | 月300分・1回60分 |
| AI議事録取れる君 | 3 | ボット/マイク/ファイル | ブラウザ | 7日間トライアル(月3時間のお試しプランあり) |
| toruno | 2〜3(要約は専用プラン) | 端末/ファイル | Windows/Web | 累計3時間 |
| YOMEL | 3 | ボット | Web | — |
| いきなり議事録 | 3 | ボット | Web | 記載を確認できず |
| PLAUD(専用機) | 3 | 端末(本体) | 本体を買う | 月300分 |
| Recory | 3 | 端末 | iPhoneアプリ | 登録不要で3会議・各60分 |
3段目にいるからといって、対面で使えるとは限りません。YOMELといきなり議事録はボット型で、対面の会議は主導線に入っていません。逆にボイスメモは対面で使えますが、2段目です。
各サービスの料金と条件は、それぞれの記事に確認した日付つきでまとめてあります。この表は段と型の見分けのために置いています。
無料枠は「1回あたりの上限」で詰まります
比較表は月の合計を載せますが、実際に止まるのは1回あたりの上限です。ここが3分のサービスと制限なしのサービスがあり、月の合計を使い切る前にこちらで詰まります。
| 1回の上限 | 該当 | 通る会議 |
|---|---|---|
| 3分 | Notta 無料 | 会議は通らない |
| 10分 | 文字起こしさん 無料 | 短い打ち合わせまで |
| 60分 | LINE WORKS AiNote フリー | 1時間の会議まで |
| 制限なし | iPhone ボイスメモ | 録れた分だけ |
Nottaの無料プランは月120分ありますが、1回の録音が3分まで。1時間の会議は最初の1本で通りません。表の上のほうを見て「無料で120分」と読むと、ここで外れます。
なお、無料枠の条件は変わりやすい項目です。各社の公式ページで確認した日付は、それぞれの記事の末尾に書いてあります。
やめたとき、何が残るか
議事録は溜まるほど価値が出ます。溜まってからやめられなくなるのが、この分野でいちばん見落とされる契約条件です。
| 確認すること | なぜ効くか |
|---|---|
| 解約後も過去の議事録を読めるか | Nottaは公式に、解約後は冒頭3分しか読めなくなると案内 |
| テキストで書き出せるか | 書き出しが有料の機能になっているサービスがある |
| 音声も持ち出せるか | 別のサービスに通し直せる |
| 書き出しに時刻と話者が残るか | 取り込み直しで落ちることがある |
契約前に「書き出せる形式」を1行探すだけで、乗り換えの自由が決まります。見つからなければ、問い合わせる項目です。無償のサービスが終わることもあります。CLOVA Note βは累計登録者100万人でしたが2025年7月31日に終了しました(やめる前に確かめること)。
比較表に出てこない5項目
各社の仕様表を集めても、次の5つは書かれていません。買ったあとに困るのは、たいていこちらです。
| 項目 | 確認できた範囲 |
|---|---|
| 1回の録音の上限 | 上に書いたとおり。Recoryは有料プランなら1回4時間(無料のお試しは60分) |
| 落ちたときに録音が残るか | 公式に明記しているサービスはほとんど無い。30分録って強制終了して確かめる |
| 議事録の行から音声へ戻れるか | 文字起こしを疑ったとき確かめられる。対応しているものは少ない |
| 書き出せる形式 | 前に書いたとおり |
| 1時間あたりの実効単価 | 月額を実際に使う時間で割る |
2つめは、返品できる期間のうちに自分で試せます。長い会議の途中で落ちて、そこまでの録音が消える製品があるので、ここだけは仕様表を信じずに確かめてください。
職場で使うなら、先に決める3つ
個人で試すのは自由ですが、会社の会議を扱うなら、アプリを選ぶ前に決めることがあります。
1. 外部のAIへ音声を送ってよいか。社内規程で制限されている職場では、この記事のクラウド型は全部使えません。残るのは端末の中で処理するものだけです。
2. 録音することを、誰にどう伝えるか。「議事録を作るので録音します。共有は参加者の範囲までにします」で足ります。伝えずに録ると、あとから分かったときに壊れるのは記録ではなく関係のほうです(告知文と同意書)。
3. 誰が契約するか。個人のアカウントで会社の会議を溜めると、退職時に記録が持ち出せなくなります。会社が契約していれば、管理者が権限を整理できます。
漏れる経路そのものの整理はAI議事録から情報が漏れる経路は4つにまとめました。個別の可否は社内規程と、必要なら弁護士にご確認ください。
導入して失敗する3つの型
比較して選んだのに使われなくなる、という経過には型があります。
1つめ、対面の会議にボット型を入れた。会議室では音の入口がなく、使う場面がありません。買う前に「自分の会議はどちらが多いか」を数えると防げます。
2つめ、無料枠の1回の上限を見ていなかった。月120分あるのに1回3分で、最初の会議で止まる。表の右端を見れば分かります。
3つめ、議事録の確認をやめた。3段目の製品でも、固有名詞と数字は間違えます。「自動だから確認しなくていい」と思った時点で、金額や期日の誤りが議事録として配られます。確認の工程は消えません。減るのは書く時間で、読む時間ではありません。
Recoryはどこに当たるか
先に、できないことから書きます。RecoryはiPhone専用で、AndroidもWeb版もありません。Web会議にボットを入れる機能はなく、通話録音もできません。対面の会議を、その場のiPhoneで録って議事録にする形に寄せています。合わない条件はまとめてあります。
当たるのは3段目・端末で録る型・対面の組み合わせです。決定事項・未決事項・アクションアイテム(担当と期限つき)に分かれた議事録が、録音を止めた時点でできています。議事録の各項目には根拠になった発言の時刻が付き、タップするとその瞬間の音声が流れます。登録もクレジットカードも要らずに、60分の会議を1本、最後まで試せます。たまった議事録をClaudeなどの外部AIから横断して検索する使い方もあり、繋ぎ方はClaudeのコネクタ一覧に、議事録アプリが入っていないに書きました。他社がどう繋いでいるかまで並べたものはMCP対応の議事録サービス比較にあります。
Web会議が中心なら、この表のボット型のほうが噛み合います。
条件から選ぶ順番
- 対面かWeb会議か。ボット型か端末型かが決まります
- 議事録まで要るか、文字起こしで足りるか。3段のどこか
- 1回あたりの上限が、自分の会議の長さを通すか
- 無料枠で自分の会議を1本通す。公表されている精度より確実です
4つ目を飛ばさないでください。同じサービスでも、自分の会議室・人数・固有名詞では違う結果になります。
無料枠で1本通すときの手順
「4つ目を飛ばさない」と書いたので、手順も置いておきます。30分あれば終わります。
- 自分の会議に近い条件で録る。会議室なら会議室で、3人以上いるなら3人以上で。1人で静かな部屋で試すと、どのサービスも良く見えます
- 固有名詞を5つ数えておく。取引先名・製品名・人名。文字起こしの精度は、この5つが何個合っているかで見るのがいちばん早い
- 議事録の欄に、決定事項と宿題が入っているかを見る。要約だけなら3段目ではなく2段目として扱います
- エクスポートして、自分の道具で開く。送った先で読めなければ、議事録は使われません
1本通らなかったサービスは、月額を払っても通りません。無料枠は宣伝文句ではなく、その確認のためにあります。1回の上限が3分のサービスは、このやり方では試せないので、候補から外して構いません。
比較表の数字は各社の公式ページのもので、自分の会議での精度は書いていません。書けないから書いていないのであって、隠しているわけではない。同じ理由で、この記事の順位も「条件を決めれば」と付けてあります。
無料の範囲だけを、もう一度並べる
ここまでの表は月額と無料枠を並べていますが、「無料の範囲でどこまでできるか」だけを知りたい方のために、無料で使えるものだけを抜き出します。
| 段 | 無料の範囲 | 話者 | |
|---|---|---|---|
| iPhone ボイスメモ | 2(文字まで) | 制限なし | × |
| 文字起こしさん | 2 | 1ファイル10分 | 記載を確認できず |
| Notta フリー | 3 | 月120分・1回3分 | ○(日本語のみ・最大10名) |
| LINE WORKS AiNote フリー | 3 | 月300分・1回60分 | ×(自動識別はチーム以上) |
| toruno パーソナル | 2〜3 | 累計3時間 | ○(AIが番号で分ける) |
| ユーザーローカル音声議事録システム | 2+分析 | 完全無料 | ○(参加者ごと・オンラインのみ) |
| Recory お試し | 3 | 3会議・各60分(登録不要) | ○ |
この表だけを見ると、無料の選択肢は思ったより多く見えます。ただし、無料のまま使い続けられるものと、試すためだけの入口になっているものが混ざっています。iPhoneのボイスメモとユーザーローカル音声議事録システムは、時間の制限なく無料で使い続けられます。Nottaのフリープランも期限はありませんが、1回3分という上限が実務では効きます。Recoryのお試しは、3会議を試すための入口で、無料のまま使い続ける設計ではありません。
無料で使い続けたいなら、上の2つが候補です。iPhoneのボイスメモは話者が分かれず要約もありませんが、時間もファイル数も制限がありません。ユーザーローカル音声議事録システムは話者が分かれて分析まで付きますが、オンライン会議で参加者全員が自分の端末を持っている場合に限られます。対面か、オンラインかで、選ぶものが分かれます(詳しくはユーザーローカル音声議事録システム)。
iPhoneだけの人、PCだけの人の選び方
環境を先に決めると、候補がさらに絞れます。「スマートフォンだけで完結するか」の章は入口の話でしたが、ここでは手元にある機材で完結できるかを見ます。
iPhoneしか無い場合
パソコンを使わない前提だと、外れる選択肢があります。Web会議の録画機能そのものが、パソコンかAndroidに限られているサービスが多いからです。Google Meetの録画と文字起こしは、公式にパソコンとAndroidデバイスでのみと明記されていて、iPhoneからは録画自体を始められません。Zoomのコンピュータへの録画もiOSでは非対応です。
| 型 | iPhoneだけで足りるか |
|---|---|
| 端末で録るアプリ(この記事の1〜3段目) | 足りる |
| ボット型(Web会議にボットを入れる) | ボットを入れる操作はパソコン側で行うことが多い |
| ユーザーローカル音声議事録システムなど、ブラウザ参加型 | iPhoneのブラウザからも参加できる |
対面の会議が中心なら、iPhoneだけで完結する選択肢はむしろ多い側です。この記事の端末型のアプリは、そもそもスマートフォンで録ることを前提にしています。
PCしか使わない場合、あるいはPC作業が前提の場合
逆に、会社の端末がパソコンだけで、スマートフォンへのインストールが制限されている職場もあります。この場合、この記事の端末型アプリ(スマートフォンのアプリが前提)は候補から外れます。
残るのは、パソコンのブラウザやWeb会議ツールで完結する型です。ボット型のサービス、ユーザーローカル音声議事録システムのようなブラウザ型、そしてWord・Googleドキュメントのような文書ソフトの機能がここに入ります。パソコンだけで完結させたい方は、「対面かWeb会議かで、使える型が変わります」にある「ボットが会議に入る」型を中心に見てください。対面の会議をパソコンだけで録りたい場合は、パソコンの録音機能自体に制限があるため、パソコンで議事録を作るで機種ごとの違いを確認したうえで選ぶことになります。
乗り換えるときに、実際に持ち出せるもの
「やめたとき、何が残るか」の章は契約前の確認事項でした。ここでは、実際に乗り換えると決めたときに、何が手元に残るかを具体的に並べます。
| 持ち出せるもの | 条件 |
|---|---|
| テキスト(文字起こし・議事録) | 書き出しの機能があるプランであること。無料プランでは制限されることがある |
| 音声そのもの | サービスによる。文字起こしだけを提供し音声は保存しないものもある |
| 話者のラベル | 書き出し形式による。時刻や話者が落ちることがある |
| 分析結果(ワードクラウドなど) | 分析機能があるサービスに限る。多くの議事録アプリには無い |
上から2つは多くのサービスで持ち出せますが、下の2つは意外と失われます。テキストとして書き出せても、「誰が」「いつ」の情報が抜け落ちた状態で戻ってくることがあります。乗り換え先で話者ごとに読み返したいなら、書き出したファイルを実際に開いて、話者のラベルが残っているかをここで確認してください。
乗り換えの手順にも順番があります。新しいサービスを決めてから動くと、二度手間になります。先に今のサービスからすべて書き出し、それから新しいサービスを無料枠で試し、1か月ほど並行して使ってから旧サービスを解約する——という順番が、記録を失わない進め方です。この順番は文字起こしアプリの比較の「乗り換えるときの手順」でも詳しく書きました。
社外の人が入る会議で、気をつけること
社内だけの会議と、取引先やお客様が入る会議では、注意することが変わります。録音・録画の主体が自分だけではなくなるからです。
1つめ、録っていることを伝える。個人情報保護委員会は、通話内容から特定の個人を識別できる場合はその内容が個人情報にあたるとしたうえで、録音していることについて伝える義務までは負わないという整理を示しています。義務ではなくても、社外の人が相手だと、伝えないまま録ったことが分かったときに失うものが大きくなります。取引先との関係は、記録より優先されることがほとんどです。
2つめ、共有範囲を先に決める。社内の会議録なら参加者全員に配って済みますが、社外の人が入る会議では「先方にも議事録を送るか」「自社の担当者だけで留めるか」を決めておく必要があります。あとから範囲を狭めるのは角が立ちますが、広げるのは簡単です。迷ったら狭い範囲から始めてください。
3つめ、処理される場所を規程と照らす。クラウド型のサービスは、多くの場合、音声が社外のサーバーに送られます。取引先との商談やNDAの対象になる会議では、この記事のクラウド型がそもそも使えない場合があります。社内規程で制限されている職場では、端末の中で処理が完結するものだけが候補になります。
4つめ、配る前に固有名詞を直す。文字起こしは固有名詞を間違えます。社内向けならご愛敬で済むことも、社外に配る文書では信用に関わります。配る前の確認は、社内会議のとき以上に丁寧にやってください。
社内規程や相手先の規則は、ここに書いた一般的な整理とは別に効きます。個別の判断は弁護士にご確認ください。漏れる経路そのものの整理はAI議事録から情報が漏れる経路は4つにまとめてあります。
選んだあと、最初の1週間にやること
比較して選んだあとも、使い始めの数日でつまずくことがあります。契約した日にやることを、順番に並べておきます。
初日、実際の会議で1本試す。無料枠で試したときと同じ条件——自分の会議室、いつもの人数——で録ります。契約してから初めて分かる制限があることもあるので、大事な会議で使う前に1本挟んでください。
3日以内に、固有名詞を登録する。辞書登録の機能があるサービスなら、いちばん化けて困る単語から先に入れます。上限がある場合は、社名・頻出する製品名・人名の順で優先してください。
1週間以内に、書き出しを1回試す。本番で初めて書き出そうとして、形式が期待と違った、というのを避けるためです。テキストだけで足りるのか、音声も要るのか、話者のラベルは残るのか。ここで一度確認しておけば、あとで慌てません。
同じ期間に、参加者への伝え方を決めておく。毎回同じ文言で伝えられるように、告知の一文を決めておくと、会議のたびに言葉を選ばずに済みます。文例は録音の告知文と同意書にあります。
この4つを、1週間以内に済ませてください。本番の会議で慌てることはほぼありません。逆に、この4つを飛ばしたまま使い続けると、数か月後に「書き出せない」「固有名詞がずっと化ける」と気づいて、そこから作業をやり直すことになります。
よくある質問
Web会議ツール自体の録画・文字起こしと、何が違いますか。Web会議ツール自体の機能は、無料アカウントでは使えないことが多く、使えても文字起こしまでで議事録の形までは作りません。ZoomはPro以上、Google MeetはBusiness Standard以上、TeamsはMicrosoft 365のライセンスが必要です。対面の会議では、そもそもWeb会議ツールを開いていないので使えません。
対面とオンライン、両方を1つでまかなえますか。この記事の3段目に入る製品の多くは、どちらか一方に寄っています。端末型は対面が主戦場で、ボット型はオンライン専用です。両方が多いなら、2つを使い分けるほうが、無理に1つでまかなうより結果的に楽になります。
無料サービスだけを乗り継げますか。理屈のうえでは可能ですが、現実的ではありません。無料枠には1回あたりの上限があるサービスが多く、上限に当たるたびに別のサービスへ移ることになります。話者のラベルや時刻は、サービスをまたぐと引き継がれません。月に数回程度の利用なら現実的ですが、毎週使うなら1つの有料サービスに定めたほうが、トータルの手間は少なくなります。
議事録アプリを使うと、会議の進行は変わりますか。多くの場合、進行は変わりません。録音・録画は裏側で進むので、参加者は普段どおり話すだけで済みます。変わるとすれば、決定事項をその場で復唱する習慣がつくことです。あとで文字起こしを読み返したとき、はっきり言葉にされた決定事項ほど正しく拾われるので、結果的に会議の進行が整理される、という効果はあります。
この記事の更新履歴
| 日付 | 直したところ |
|---|---|
| 2026-09-05 | 新規作成。13サービスを「段」と「型」で分けて比較 |
| 2026-09-09 | 無料の範囲だけの表、iPhoneだけ/PCだけの選び方、乗り換え時に持ち出せるもの、社外の会議での注意、最初の1週間の手順、よくある質問を追加 |
この記事から分かれる話
| 知りたいこと | 記事 |
|---|---|
| 文字起こしだけで足りる場合 | 文字起こしアプリの比較 |
| AI議事録の選び方(4つの質問) | AI議事録ツールの選び方 |
| iPhoneに絞った比較 | iPhone1台で対面の会議を議事録にする8つの方法 |
| 議事録そのものの書き方 | 議事録とは |
| 専用機を買う場合 | AIレコーダーはどれを買うか |
各サービスの条件は、それぞれの記事で確認した時点の公式ページの表示です(多くは2026年9月2〜3日時点)。無料枠と価格は変わります。契約前に各社の公式ページでご確認ください。
よくある質問
議事録アプリと文字起こしアプリは違いますか
違います。文字起こしアプリは発言をそのまま文字にするところまでで、議事録アプリは決まったことと宿題に絞った文書まで作ります。ただし「議事録アプリ」として売られているものの中に、文字起こしと要約までで止まるものが多くあります。買う前に「決定事項と担当つきの宿題が出るか」を確かめてください。
無料で使える議事録アプリはありますか
録音と文字起こしまでなら、iPhoneのボイスメモが時間の制限なしで無料です。議事録の形まで作るものは、無料枠が回数や分数で区切られています。月の合計より1回あたりの上限が先に効くので、1回3分までのサービスでは会議が通りません。
対面の会議で使える議事録アプリはどれですか
端末のマイクで録る型です。Web会議にボットが入る型は、対面では音を取れません。対面で複数人を録ると話者の聞き分けが崩れやすいので、話者分離の対応と、崩れたときに人が直せるかを見てください。
個人で使うならどれがいいですか
月に録る時間と、対面かオンラインかで決まります。週1本程度で対面が中心ならiPhoneのアプリ、Web会議が中心ならボット型の個人プラン、まず無料で試したいならボイスメモです。この記事の最後に、条件別の順番を書きました。
議事録アプリはやめたあと記録を持ち出せますか
サービスによります。テキストで書き出せるものは中身を残せますが、書き出しが有料の機能になっているものや、解約後は冒頭しか読めなくなるものがあります。契約前に書き出せる形式を確認してください。
文字起こしアプリの比較——詰まるのは「月の合計」ではなく「1回の上限」です
AI議事録ツールの選び方——4つの質問で候補が決まる
iPhone1台で対面の会議を議事録にする8つの方法を比べた