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選び方と比較

Comu Action Pro——文字起こしが無料で無制限、では何が有料か

希望小売価格39,800円。無料のスタータープランで文字起こしと基本要約が時間・回数とも無制限という、この分野では珍しい作りです。有料との境目は「AIワークメイト」のクレジットにあります。ブランド名がComulyticからComuへ変わった件もあわせて整理しました。

「会議のあとの仕事まで担う」ことを掲げて出てきたAIレコーダーです。発売元は株式会社YScopeで、日本での発売は2026年8月20日でした。この分野の製品は月額のサブスクリプションで分数を売る作りが主流ですが、この機種は文字起こしを無料の無制限に置いています。ではどこで課金するのか、という一点がこの製品の設計そのものなので、そこを中心に整理します。

この記事の内容(23項目)
  1. 仕様
  2. 3プランを、公式の表からそのまま並べる
  3. 無料プランで本当に効く制限は、3つです
  4. エージェントクレジットは、何に消費されるのか
  5. 無料で無制限なのは、2つだけです
  6. AIワークメイトが、実質の課金点です
  7. AIモデルを公開しているのは珍しい
  8. 準拠を掲げている基準
  9. ブランド名が Comulytic から Comu へ変わりました
  10. 前世代(Comulytic Note Pro)との違い
  11. 通話録音とイヤホン録音
  12. 6マイクの構成
  13. 保証と、購入時の選択肢
  14. 向く場面・向かない場面
  15. 向く
  16. 向かない
  17. 公式サイトに載っている利用者の声
  18. 2年で払う総額
  19. この製品で、公式に確認できなかったこと
  20. 同じ価格帯の他社機種と、課金の形を比べる
  21. どの形が自分に合うか
  22. 情報が更新されやすい製品です
  23. 買う前に確かめること
Comu Action Pro
Comu Action Pro。カード状の本体で、厚みは最も厚いところでも約7.5mm。 画像はメーカーの製品案内のもの。

仕様

メーカーの発表にある項目を、抜かずに並べます。数字は公表値のままで、実測はしていません。

項目公表値
希望小売価格¥39,800(税込)
発売元株式会社YScope
発売日2026年8月20日
マイク6基(全指向性×4/指向性×1/骨伝導×1)
集音距離約7m
連続録音最大70時間
内蔵ストレージ16GB
バッテリー1,000mAh
寸法約91×60×5.5mm(最厚部 約7.5mm)
重量約52g
ディスプレイ0.95インチ AMOLED
充電USB-C
対応言語113言語
話者分離対応
通話録音可能

マイクの構成に骨伝導が1基入っているのが、この価格帯では珍しい点です。骨伝導は装着者本人の声を体の振動から拾うもので、周りが騒がしい場所でも自分の発話だけは崩れにくくなります。ただし相手の声は通常のマイクで拾うことになるので、騒がしい場所で強くなるのは片側だけだと考えておくのが実際に近いはずです。

3プランを、公式の表からそのまま並べる

日本語の案内では円建ての金額が出ていますが、公式ストアのプラン表には項目ごとの差が細かく載っています。そちらを訳して並べます。

Starter(無料)PremiumElite
価格(USD)$0$10.00/月(年払い)/$14.99(月払い)$29.99/月(年払い)/$39.99(月払い)
リアルタイム文字起こし・基本要約無制限無制限無制限
業界用語集×
使うAIモデルChatGPT / Gemini / Whisper / Azure+Claude+Claude
リアルタイム翻訳1回/月無制限無制限
詳細なAI分析3回/月無制限(自動生成)無制限(自動生成)
ファイルの分類手動自動自動
AIスライド/メール/文書生成
エージェントクレジット500/月5,000/月40,000/月
6マイク・話者認識
対応言語113言語113言語113言語
準拠を掲げる基準SOC II / GDPR / HIPAA

日本での案内はプレミアムが年払いで月1,733円、エリートが年払いで月4,983円(いずれも税込)です。ドル建ての$10・$29.99とおおむね対応します。

無料プランで本当に効く制限は、3つです

「文字起こしが無制限」は本当ですが、無料のままだと実務で当たる壁が3つあります。どれも料金表の右側にある項目です。

1つめ、業界用語集が使えません。これは固有名詞の精度に直結します。社名・製品名・専門用語を登録できる機能が有料側にあるので、無料のままだと毎回同じ語を直すことになります。この分野でいちばん時間を食う作業がここです。

2つめ、詳細なAI分析が月3回まで。基本要約は無制限ですが、踏み込んだ分析は3回で止まります。週1本の会議でも足りません。

3つめ、ファイルの分類が手動です。記録が溜まるほど効いてきます。数十本を超えると、手で整理する時間が要ります。

リアルタイム翻訳の1回/月は、使う人には厳しい制限です。逆に、日本語だけの会議なら関係ありません。

エージェントクレジットは、何に消費されるのか

この製品の課金設計の中心です。公式の説明は短い。

Agent Credits are consumption units for AI workflow features; credits are deducted when generating content—such as slides, emails, or documents—via Agent workflows. (エージェントクレジットはAIワークフロー機能の消費単位です。スライド、メール、文書などをエージェントワークフローで生成すると、クレジットが引かれます)

引かれるのは「生成したとき」です。録音と文字起こしと基本要約では消費されません。ここが無制限に置かれている理由です。処理の重さが違うので、設計としては理にかなっています。

ただし、1回の生成で何クレジット引かれるかは公表されていません。500クレジットで何回スライドを作れるのか、公式の記載を確認できませんでした。

この点については、公式ストアのレビュー欄に利用者からの指摘が載っています。同じ疑問を持った人がいるということです。

I still have not had a clear answer to what is a Credit and how we as the consumer can monitor our monthly credits. (クレジットとは何か、月のクレジットをどう監視できるのか、いまだに明確な答えを得られていない)

自社サイトに載っている批判なので、そのまま引きます。購入前に確認する項目としては、いちばん優先度が高いところです。使い方が定着してから「クレジットが尽きた」と分かる設計になっているので、月500で何ができるかを問い合わせてから買うほうが安全です。

無料で無制限なのは、2つだけです

ここがこの製品のいちばん大事なところなので、先に書きます。無料の「スタータープラン」で無制限と案内されているのは次の2つです。

機能スターター(無料)
リアルタイムAI文字起こし無制限(時間・回数とも)
基本要約無制限
AIワークメイト月500クレジット
翻訳月1回

分数を月額で売る他社と比べると、作りがはっきり違います。PLAUDAnker Soundcore Workは月300分〜1,200分といった枠を持っていて、その枠を使い切ると追加購入になります。この機種はその枠を文字起こしについては取り払い、代わりに「会議のあとの仕事」を担う機能のほうに枠を置いたという構造です。

つまり、録って文字にして要約を読むところまでで足りる人には、端末を買ったあとの追加費用が発生しない可能性があります。一方で会議のあとの作業まで任せたい人にとっては、そこが実質の課金点になります。どちらの使い方をするかで、この製品の評価は大きく変わることになります。

AIワークメイトが、実質の課金点です

メーカーが挙げているAIワークメイトの中身は、フォローアップメールの自動生成、プレゼンテーションの草案作成、タスクリストの作成と自動化です。会議の記録そのものではなく、記録を素材にして次の成果物を作る部分にあたります。

プラン月額(年払い・税込)月額(月払い・税込)クレジット
スターター¥0¥0月500
プレミアム¥1,733¥2,980月5,000
エリート¥4,983¥6,800月40,000

1クレジットで何が何回できるのかは、公表されている資料の中に見当たりませんでした。メール1通の下書きが何クレジットなのか分からないと、月500で足りるかどうかを買う前に見積もることができません。ここは実際に使ってみて確かめるしかない部分です。

同じ構造は他社にもあります。Rimo Voiceのプロプランも文字起こしは無制限ですが「Rimo AI 1,000クレジット」という別枠を持っていて、そのクレジットの単価は公表されていません。「無制限」を掲げる製品では、無制限でない部分がどこかを先に探すのが確実です。

文字起こし無制限(無料プランでも)基本要約無制限(無料プランでも)AIワークメイト月500/5,000/40,000翻訳無料プランは月1回
Comu Action Pro の課金の作り。上の2つに枠が無い。

AIモデルを公開しているのは珍しい

プラン表の中で目を引く行があります。使っているAIモデルの名前が書かれていることです。

プラン使うモデル
StarterChatGPT / Gemini / Whisper / Azure
Premium・EliteChatGPT / Claude / Gemini / Whisper / Azure

ほとんどのAIレコーダーは、中で使うモデルを公表しません。公表したうえで、有料プランでClaudeが加わるという差の付け方をしているのは、この分野では例外的です。

これが実務で意味を持つ理由は2つあります。どちらも選ぶときの材料になります。

1つめ、要約の書きぶりが変わります。同じ録音を別のモデルに通すと、まとまり方が変わります。出てくる議事録の調子が合わないとき、モデルが違えば結果も違うという当たり前のことが、ここでは選べる形になっています。

2つめ、送り先が分かります。モデルの名前が分かれば、音声やテキストがどの事業者へ渡るのかを追えます。社内規程で外部AIの利用先を指定している場合、この情報がないと判断できません。

ただし、どの処理にどのモデルが使われるかまでは公表されていません。文字起こしはWhisper、要約はChatGPTやClaude、という切り分けが自然に推測できますが、公式の記載は確認できませんでした。

準拠を掲げている基準

公式に3つ挙げられています。SOC II、GDPR、HIPAA。プライバシーのページではCCPAも加わって4つになります。

基準何についてのものか
SOC IIサービス組織の内部管理体制についての監査報告
GDPREUの個人データ保護規則
HIPAA米国の医療情報の取り扱いに関する法律
CCPAカリフォルニア州の消費者プライバシー法

HIPAAが挙がっているのは、医療の現場を想定しているからだと読めます。実際、公式のFAQでは向く職業として医師と弁護士が挙げられています。守秘性の高い職種を主な対象に置いているということです。

あわせて、データの扱いについて明記があります。短い一文ですが、この分野では重い記述です。

We never sell data to 3rd parties or use it to train AI. (第三者にデータを売ることはなく、AIの学習に使うこともありません)

学習に使わないと明言しているのは重要です。この分野では、無料プランで学習に使うと明記しているサービスもあります。

ただし注意点を2つ。これらは自社の申告であり、認証番号のような第三者が確認できる形での提示は見つけられませんでした。そしてSOC IIは日本のISMS認証とは別の制度です。日本の調達でISMS認証が要件になっている場合、これらで代替できるかは調達側の判断になります(確かめ方)。

ブランド名が Comulytic から Comu へ変わりました

検索するときに引っかかる点なので書いておきます。2026年8月20日の発表にあわせて、ブランド名がComulytic から Comu へ変更されました。前世代の製品名がComulytic Note Proで、今回の新製品が Comu Action Pro にあたります。

メーカーが挙げている理由は、「本当に時間を奪っているのは、会議そのものではなく、会議が終わったあとの仕事である」という認識の転換です。製品名の Note が Action に変わっているのも同じ理由で、記録するAIから、記録のあとの仕事まで担うAIへ、という位置づけの移動を示しています。

実務上の注意は、検索したときに新旧の情報が混ざることです。Comulytic の名前で書かれた記事やレビューは前世代の製品を指していることがあり、価格も仕様も今回のものとは違います。買う前に確認するときは、製品名が Note Pro なのか Action Pro なのかを見てください。

前世代(Comulytic Note Pro)との違い

公式FAQに、2機種の違いがはっきり書かれています。買い替えを考えている方向けに引きます。

Comulytic Note Pro focuses on sales-specific scenarios—highlighting conversation logging, customer profiling, and sales opportunity insights—and is deeply optimized for sales professionals. In contrast, Comu Action Pro is a versatile, all-scenario AI work assistant designed for a broader range of professions and office environments.

要点は「前世代は営業向けに深く作られていて、新機種は職種を問わない汎用」ということです。上位互換ではありません。

Comulytic Note Pro(前世代)Comu Action Pro(新)
想定営業に特化職種を問わない
強み会話の記録、顧客プロファイル、商談の機会分析AIスライド/文書/メール生成
新機能AIボタン、通話録音、先回りのワークフロー
定価(税込)¥30,000¥39,800

営業の用途に絞るなら、前世代のほうが最適化されているという書き方になっています。価格も¥9,800安い。顧客プロファイルや商談の機会分析が要るなら、前世代を選ぶ理由が残ります(Comulytic Note Proの詳細)。

逆に、スライドや文書の生成が目的なら新機種です。ここは前世代に無い機能です。

通話録音とイヤホン録音

公式FAQに、対応状況と時期が書かれています。購入時点で使えない機能があるので、そのまま引きます。

Comu Action Pro supports recording both phone calls and headset conversations(the headphone features will be available in October)

通話録音は対応、イヤホンでの通話録音は10月からという記載です。購入時点で使えない機能があることになります。

比較表では、この点で他社との差を主張しています。公式が自社を有利に見せるための表なので、読み方に注意が要ります。

Comu Action Pro一般的なAIレコーダー
通話録音対応対応(ただし専用ケースが必要な場合あり)
イヤホンでの通話録音10月から対応していないことが多い
集音範囲7m5m
USB-C直接充電対応専用ケースが必要な場合あり
マグネット装着内蔵別ケースが必要な場合あり

この表は公式が自社を有利に見せるために作ったものなので、そのまま信じないでください。比較相手が「一般的なAIレコーダー」と匿名になっていて、どの機種を指しているか分かりません。

とはいえ集音範囲7mという数字と、マグネットが本体に内蔵されている点は、仕様として確認できます。ケースを別に買わなくてよいのは、実際に費用と手間の差になります。

6マイクの構成

マイクは6基で、内訳が公表されています。全指向性4・指向性1・骨伝導1という構成です。

骨伝導マイクが1つ入っているのが特徴です。これは自分の声を拾うためのもので、身につけて使うときに効きます。周囲が騒がしくても、装着者の声は骨の振動から取れるからです。

一方で、会議室で複数人を録る場面では、全指向性のマイクのほうが働きます。6基あることの意味は「どの場面でも使える」ことで、1つの場面で6基が全部効くわけではありません。

公式は「Adaptive Six-Mic Capture」——場面に応じて自動で調整すると説明しています。どう調整されるかの詳細は公表されていません。

保証と、購入時の選択肢

公式ストアで確認できた条件です。日本での取り扱いとは条件が違う場合があります。

項目内容
保証12か月
返品30日間無料
配送3〜5営業日(米国ストアの表示)
延長保証「ComuCare」1年 +$71.99/2年 +$108.99

ComuCareは偶発的な損傷を補償し、保証を延長するオプションと説明されています。1年で$71.99は、本体$179.99の40%にあたります。持ち歩いて使う道具なので、落下の可能性を考えるなら検討の余地があります。

複数台をまとめて買う割引もあります。1台$179.99、2台$324.00、3台$475.20。日本での取り扱いと価格は別なので、購入経路によって条件が変わります。円建ての定価は¥39,800(税込)です。

なお法人向けに「最大43%OFF」という案内が公式ストアに出ています。台数と条件は公開されていないので、まとめて導入するなら問い合わせが要ります。

向く場面・向かない場面

録って文字にできれば十分向く追加費用が出にくい会議のあとの作業も任せたい要検討クレジットの単価が不明騒がしい場所で自分の声を録る向く骨伝導マイクがある社内の規定で認証が要る向かない認証の記載が見当たらない
何にいちばんお金を払いたいかで、答えが分かれる。

向く

  • 文字起こしと要約まででいい。この範囲なら無料の枠に上限が無く、端末代のあとの費用が読みやすくなります
  • 月に録る量が多い。分数で刻むサービスだと枠を使い切る量を録る人ほど、この作りは効きます
  • 自分の発話が中心の記録。骨伝導マイクがあるので、移動しながらの口述や騒がしい場所での使用に向きます
  • 通話も録りたい。通話録音に対応と案内されています

向かない

  • 会議のあとの作業まで任せたい人が、費用を先に見積もりたい場合。クレジットの単価が分からないので、月500で足りるかどうかを事前に判断できません
  • 社内の規定でセキュリティ認証が条件になっている場合。ISO27001などの取得について、公表資料の中に記載を見つけられませんでした
  • 端末を増やしたくない場合。iPhoneで足りるかどうかは先に確かめたほうが早いことがあります。端末に最初から入っている録音機能の場所から見てください

公式サイトに載っている利用者の声

公式ストアのレビュー欄は5件で、平均4.60(5段階)でした。自社サイトに批判が残っているので、両方引きます。

高い評価で繰り返し出てくるのは2つです。どちらも他社との違いに触れています。

1つめ、無料で文字起こしが使えること。「基本機能が有料の壁の裏に隠されていない」という趣旨の評価があります。他社が月額で分数を売る作りなので、そこが評価点になっています。

2つめ、操作の単純さ。「ボタンを1秒押すと振動する、もう一度押すと2回振動して録音が止まる」という具体的な記述があります。モードや設定を考えなくていい点が挙げられています。

一方で、批判的なレビューが1件あります。これがいちばん実務的な指摘です。

My transcription most of the time aren't even close to the recording. Summaries are abreviated to a point their not usable. (文字起こしは録音とかけ離れていることが多い。要約は使えないほど短くまとめられる)

同じレビューで、前のところに引いたクレジットの不透明さも指摘されています。5件のうち1件なので割合としては少ないですが、内容は具体的です。

レビューの読み方に注意が要ります。5件しかないので、統計として扱えません。しかも録音した条件が書かれていないので、静かな1対1と騒がしい会議室のどちらの話か分かりません。この分野の口コミ共通の弱点です(口コミの読み方)。

また、レビューの一部は前世代のComulytic Note Proについてのものが混ざっています。製品名がそのまま書かれているので見分けられますが、新機種の評価として読むと誤ります。

2年で払う総額

本体と月額を足した金額です。円建てで計算します。

使い方本体月額を2年2年の総額
無料のまま¥39,800¥0¥39,800
プレミアム(年払い)¥39,800月1,733×24=¥41,592¥81,392
エリート(年払い)¥39,800月4,983×24=¥119,592¥159,392

無料のままなら2年で¥39,800です。この分野では本体が高い部類ですが、月額がゼロなら総額では安くなります。月¥1,500の機種を2年使うと¥36,000かかるので、そこと比べれば本体の差は埋まります。

プレミアムにすると2年で8万円を超えます。月額側が本体を上回るのは他社と同じ構造です。

判断は単純です。業界用語集と自動分類が要るかどうか。この2つが無料プランで効く制限なので、そこが必要ならプレミアム、要らなければ無料のままで済みます。

この製品で、公式に確認できなかったこと

正直に並べます。探して見つけられなかった項目です。

  • 1回の生成で何クレジット消費されるか
  • クレジットの残量を確認する画面があるか
  • エージェントクレジットの繰り越しの可否
  • 業界用語集に登録できる語数
  • 音声データの保管期間
  • 音声が処理される国
  • 日本国内のサポート窓口(メール以外)
  • 話者識別の対応人数の上限

上2つがいちばん重要です。この製品の課金はクレジットに集約されているので、その単位が分からないとプランを選べません。前に引いたレビューの指摘と同じ点です。

下から3つ目も、社外に出せない会議を扱うなら確認が必要です。SOC IIやGDPRへの準拠は管理の仕組みについてのもので、処理される場所を示すものではありません。

同じ価格帯の他社機種と、課金の形を比べる

本体が4万円前後の機種と並べます。比べるのは価格ではなく、どこで課金されるかの形です。同じ「本体+月額」に見えて、無料でできる範囲が製品ごとに違います。

機種本体(税込)無料で使える範囲課金の起点
Comu Action Pro¥39,800文字起こしと基本要約が無制限エージェントクレジット、業界用語集、自動分類
Comulytic Note Pro¥30,000前世代。営業向けに最適化プラン別
iFLYTEK VOITER SR302 Pro¥39,600完全オフライン。通信しない買い切りで完結
PLAUD Note Pro¥30,800月300分分数の枠を超えたとき

課金の起点が4通りに分かれています。ここがこの表でいちばん見るべきところで、月額の金額を並べるだけでは分かりません。

Comu Action Proの形は「録って文字にするところは無料、そこから先の生成物で課金」です。会議の記録を読むだけなら無料で完結します。一方でPLAUDのような分数制は、録る量そのものが課金の対象になります。自分が「録る量が多い」のか「生成物を多く作る」のかで、有利な形が変わります。

iFLYTEKのVOITER SR302 Proは、この中で唯一まったく別の系統です。通信せずに端末内で文字起こしするので、月額の概念そのものがありません。音声を外に出せない職場では、これ以外に選択肢がないこともあります。その代わり、クラウド側の機能は使えません(iFLYTEKの機種)。

どの形が自分に合うか

上の4通りを、使い方から逆に引きます。月に何時間録るか、生成物をどれだけ作るかの2軸で決まります。

録る量が多く、生成物は少ない場合。Comu Action Proの無料プランが噛み合います。文字起こしと基本要約が無制限なので、録る量が増えても費用が変わりません。ただし固有名詞を毎回直す手間は残るので、業界用語集が要るならプレミアムへ移ることになります。

録る量は少なく、生成物を多く作る場合。逆にクレジットが先に尽きます。月500クレジットで何回作れるかが公表されていないので、ここは問い合わせが必要です。分数制の機種のほうが読みやすいかもしれません。

音声を外に出せない場合。この製品は選択肢から外れます。クラウドで処理する作りなので、通信しない機種を選ぶことになります。準拠を掲げる基準があることと、処理される場所が国内であることは別の話です。

まず無料で試したい場合。本体を買えば無料プランが使えるので、月額を払わずに文字起こしまで確かめられます。この点は他社より試しやすい作りです。機種を横断した選び方はAIレコーダーはどれを買うかにまとめました。

情報が更新されやすい製品です

最後に、この記事の限界を書いておきます。2026年8月20日発売の新しい製品なので、条件が動きます。

実際、この記事を書いた時点で次の3つが動いている状態でした。イヤホンでの通話録音は10月から、公式サイトのドメインがcomu.comへ移行中、そして法人向けの割引が「最大43%OFF」という上限だけの案内。どれも数か月で変わりうる項目です。

そのうえで、動きにくい情報と動きやすい情報を分けておきます。前者は買ってからも変わらない性質なので、判断の軸に使えます。

動きにくい動きやすい
本体の仕様(マイク数、集音距離、録音時間)価格とキャンペーン
前世代との位置づけの違いプランの機能の線引き
準拠を掲げる基準クレジットの単位と量
保証期間提供時期が未定の機能

左の列を判断の軸にして、右の列は購入直前に公式で確認するのが確実です。この記事の右の列は、確認した日付を末尾に書いてあります。

買う前に確かめること

この分野の製品は、公表されている数字と実際の使い勝手がずれやすい場所がいくつかあります。特に次の3つは、購入前に確認しておくと後悔が減ります。

まずクレジットの単価です。上に書いたとおり、無料枠の月500で自分の使い方が収まるかどうかは、単価が分からないと判断できません。メーカーの問い合わせ窓口で確認できるなら、そこがいちばん確実です。

次に話者分離が自分の会議で成立するかです。対応と案内されていますが、話者分離は製品の性能だけで決まるものではなく、人数と声質と座り方で崩れ方が変わります。5人の会議が3人に畳まれるといった崩れ方は、どの製品でも起こりえます。

最後にサービスが続くかどうかです。AIレコーダーは端末を買っても、文字起こしを担うサーバー側のサービスが止まると使えなくなります。無料で無制限という条件は利用者にとっては良い条件ですが、その条件が何年続くかは別の話なので、そこも織り込んで考えてください。


価格と仕様は2026年9月1日時点の、メーカーの発表資料の表示です。プランの内容は変わることがあるので、購入前に公式でご確認ください。

よくある質問

Comu Action Proの価格はいくらですか

メーカー希望小売価格は39,800円(税込)です。発売元は株式会社YScopeで、2026年8月20日に日本で発売されました。発売を記念した期間限定価格が別に案内されることがありますが、この記事では定価だけを載せています。

本当に無料で文字起こしが無制限に使えますか

無料の「スタータープラン」でリアルタイムAI文字起こしと基本要約が、録音時間・回数とも無制限と案内されています。ただし無制限なのはこの2つで、フォローアップメールの下書きなどを担う「AIワークメイト」は月500クレジットの枠内です。翻訳は月1回と案内されています。

有料プランはいくらですか

プレミアムが年払いで月額1,733円(月5,000クレジット)、エリートが年払いで月額4,983円(月40,000クレジット)です。月払いの場合はそれぞれ2,980円・6,800円と案内されています。いずれも税込です。

話者分離と通話録音には対応していますか

どちらも対応と案内されています。マイクは6基(全指向性4・指向性1・骨伝導1)で、集音距離は約7メートルとされています。

ComulyticとComuは別の会社ですか

同じです。2026年8月20日にブランド名がComulyticからComuへ変更されました。前世代の製品名がComulytic Note Proで、新製品がComu Action Proにあたります。

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