Teamsで文字起こしができないとき、自分側で記録する
「文字起こし」のボタンが出ない、録画が押せない。多くはライセンスと権限の問題で、故障ではありません。まず理由を切り分けて、それでも駄目なときの記録のしかたを書きます。

Teamsの会議で「文字起こし」を押そうとしたら、ボタンが無い。あるいは灰色で押せない。
この記事の内容(18項目)
故障ではないことがほとんどです。そして、原因によって打つ手が変わります。順に切り分けます。
まず、理由を切り分ける
1. ライセンスに含まれていないいちばん多いのがこれです。文字起こしや高度な要約は、上位のプランや追加のライセンスに含まれる形になっていることがあります。自分のアカウントに付いていなければ、ボタンは出ません。2. 管理者が会議ポリシーで無効にしている
組織全体、または特定のグループに対して、録画や文字起こしを止めている場合があります。情報システムの担当者に聞けばすぐ分かります。
- 外部ゲストとして参加している
他社の会議に招かれた側だと、録画も文字起こしも押せないのが普通です。主催組織の設定が効くためです。4. 開催者以外は押せない設定になっている会議ごとに、記録を開始できる人を制限できます。5. 言語の問題
文字起こし自体は動いているのに、言語設定が合っていなくて結果が出ないことがあります。会議の言語設定を確認してください。
1と3と5は、自分側で解決できます。2と4は、次の項目に進む前に確認が要ります。
ロックアイコンに合わせると、理由が出る
推測で切り分ける必要はありません。Microsoftの公式ページには「[文字起こしの開始]ボタンのロックアイコンにカーソルを合わせると、ボタンが機能しない理由を説明するヒントが表示されます」と書かれています。理由はボタン自身が持っています。
ヒントの文面は原因ごとに決まっていて、対処も一対一で決まります。日本語UIの表記は公式ページの間でも揺れがあるので、ここでは英語版の文面をそのまま載せます。英語UIの人は、この文字列で検索できます。まず、自分の参加のしかたが原因のもの。
| 出るヒント(英語UI) | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| Guests can't start the transcription | ゲストとして参加している | 開催者の組織の参加者に開始と共有を頼む |
| Unavailable to people in a different org from the organizer | 開催者と別の組織にいる | 同上。自社の設定では変わらない |
| Only people in this org can start transcription. | 匿名(サインインせずリンクから)で参加している | 認証されたアカウントにサインインし直す |
この3つで自分だけで直せるのは、匿名参加だけです。サインインし直せば済みます。ゲストと別組織は、自分の側をいくら見ても変わりません。他社の会議に招かれた側が押せないのは、たいていこれです。
次に、管理者のポリシーが原因のもの。
| 出るヒント(英語UI) | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| Unavailable for this meeting due to organization policy | 管理者が会議の文字起こしを許可していない | 情シスにポリシーの変更を頼む |
| Unavailable for this call due to organization policy | 管理者が通話の文字起こしを許可していない | 同上。通話は別のポリシーで決まる |
| Transcription is turned off for the meeting organizer by org policy | 開催者の側が許可されていない | 開催者の側の設定を直してもらう |
3つめが厄介です。止まっているのは自分ではなく開催者なので、自分の権限をいくら直しても解決しません。公式にも「会議の開催者が会議ポリシーで文字起こしを許可されていない場合、会議の出席者は文字起こしボタンを使用できません」と書かれています。最後に、役割と会議オプションが原因のもの。
| 出るヒント(英語UI) | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| Only meeting organizers and presenters can start transcription | 発表者に指定されていない | 開催者に発表者にしてもらう |
| Only meeting organizer and co-organizer can start transcription for this meeting | 開始できる人が開催者と共同開催者に絞られている | 開催者に範囲を広げてもらう |
| Unavailable because the meeting organizer has disabled transcription for this meeting | 開催者が「誰も開始できない」に設定している | 開催者に会議オプションを変えてもらう |
| The organizer turned this off | トランスクリプトにアクセスできる人が絞られている | 範囲を広げるか、共同開催者にしてもらう |
残りは環境に由来します。Location-Based ルーティングを使っている参加者は文字起こしを使えません。もう1つはCopilotで、会議オプションでCopilotがオフだと「Copilot はこの会議でオフになっているため、利用できません」と出ます。管理者向けの資料にも「開催者が Teams の会議やイベントで Microsoft Copilot をオフにすると、レコーディングと文字起こしもオフになります」と明記があります。
なお、「開始できる人」を発表者まで広げる会議オプションそのものが、開催者側にTeams Premiumがある場合の機能です。公式の会議オプションの解説には「[Teams Premium] では、開催者と共同開催者に加えて、発表者が会議を記録および文字起こしすることを許可するかどうかを選択します」とあります。開催者に頼んでも、その設定が見当たらないことがあります。
ここで、この記事の前半を訂正しておきます。公式がボタンのロックの理由として挙げているものの中に、ライセンス不足は入っていません。同じページで Teams Premium の名前が出るのは、ライブ翻訳文字起こしのような別の機能のほうです。「上位のプランじゃないから」で止めずに、まずヒントの文面を読んでください。
2つのポリシーが両方オンでないと成立しない
「同じ会議なのに、押せる人と押せない人がいる」。この正体はここです。公式ドキュメントの原文を引きます。
文字起こしは、開催者ごとと、ユーザーごとのポリシー設定です。会議やイベントにトランスクリプトを含めるには、開催者はこの設定をオンにする必要があります。レコーディングまたは文字起こしを開始するユーザーも、この設定をオンにする必要があります。
つまり開催者と、開始する人の両方がオンでないと成立しません。片方だけ確認しても切り分けになりません。自分のアカウントを情シスに直してもらっても、開催者の側がオフなら結果は変わりません。
情シスに依頼するときは、画面の場所まで書いたほうが早く済みます。管理者はTeams管理センターの「会議 > 会議ポリシー」で切り替えます。PowerShellなら1行です。Set-CsTeamsMeetingPolicy -Identity Global -AllowTranscription $true
新しいポリシーでは、文字起こしは既定でオンです。オフになっているなら、誰かが意図的に変えています。「既定でオフだから出ない」ではないので、依頼の文面は「オンにしてほしい」よりも「なぜオフなのかを教えてほしい」から始めたほうが、話が早いことがあります。
自分のアカウントが要件を満たしているかどうかは、管理者が機械的に判定できます。Microsoft 365 管理センターの Teams トランスクリプト診断ツールに、ユーザーのメールアドレスと会議URLの2つを入れると結果が出ます。「たぶんライセンス」で止めずに、この2つを添えて依頼してください。
会議の種類でポリシーが違う
「先週の会議では押せたのに、今日の打ち合わせでは押せない」。これも、設定の置き場所が違うだけのことがあります。
| 会議の種類 | 効くポリシー | 見分けかた |
|---|---|---|
| 通常の会議 | 会議ポリシー | ヒントに this meeting と出る |
| ウェビナー・タウンホール | イベントポリシー | パラメーターが別(下記) |
| 1対1・グループ通話 | 通話ポリシー | ヒントに this call と出る |
ウェビナーとタウンホールは、Set-CsTeamsEventsPolicy の -TranscriptionForWebinar と -TranscriptionForTownhall で別々に制御されます。どちらも既定値は有効です。「ウェビナーだから使えないのが普通」ではありません。
1対1の通話は、公式ドキュメントが具体例まで書いています。「財務チームは会議、グループ通話、イベントを記録および文字起こしできますが、カスタム会議またはイベント ポリシーを割り当てていなかったため、1:1 通話は記録および文字起こしできません」。会議では使えるのに1対1では使えない、は正規の設定として起こります。
情シスに聞くときは「Teamsの文字起こしが使えません」ではなく、会議の種類を先に伝えてください。見る画面が変わります。
デスクトップ版でないと開始できない
権限をひととおり疑ったあとで、ここに当たることがあります。公式に「ライブ文字起こしは、デスクトップ用 Teams でのみ使用できます」と書かれています。会議中にリアルタイムで文字起こしを開始・表示できるのは、パソコンのTeamsアプリだけです。
モバイルアプリでできるのは、会議が終わったあとにトランスクリプトを見ることだけです。スマートフォンから参加した会議で「文字起こしの開始」が見当たらないのは、権限ではなくここが理由のことがあります。
電話でダイヤルインした参加者は、トランスクリプトを表示できません。音声だけで参加すると、あとから読むこともできない、ということです。
ブラウザ版のTeamsで開始できるかどうかは、公式に記載を確認できませんでした。あるのは「デスクトップ版でのみ」という書き方までで、ブラウザを名指しで否定した文は見つかりません。ブラウザで参加していて押せないなら、デスクトップアプリで入り直して確かめるのが確実です。
開始の経路も書いておきます。会議コントロールの「その他のアクション」から「レコーディングと文字起こし」>「文字起こしの開始」。英語UIなら More actions > Record and transcribe > Start transcription です。
録っていい会議か、確認が要る会議か
ここは分けて考えてください。理由が違えば、判断も変わります。
ライセンスが無いだけの場合。 これは組織が「録るな」と言っているのではなく、単に機能が付いていないだけです。自分で記録を取ること自体は、ふつうの業務です。メモを取るのと同じ扱いになります。
管理者が意図的に無効にしている場合。 ここには理由があります。扱う情報の種類や、法務・コンプライアンス上の判断かもしれません。この場合は、録る前に主催者か情シスに確認してください。「機能が使えないから自分で録る」は、その判断を回避することになります。
外部の会議に招かれている場合。 相手の組織のルールが効いています。主催者に一言聞くのがいちばん早いです。取材や商談なら、断られることはほとんどありません。
録画と文字起こしは、別のものです
ここを混ぜて考えると切り分けが止まります。管理者から見ても別のポリシーで、-AllowCloudRecording と -AllowTranscription は別のパラメーターです。片方だけ許可されている状態は、普通にあります。
| 設定の状態 | 会議中の動き | あとに残るもの |
|---|---|---|
| 両方オン | 録画を始めると文字起こしも自動で始まる | 録画とトランスクリプト |
| 録画オン・文字起こしオフ | 録画だけ回る | 録画のみ。再生時に字幕も出せない |
| 録画オフ・文字起こしオン | 文字起こしだけ回る | トランスクリプト |
2段目は公式にはっきり書かれています。「レコーディングが有効になっているのに文字起こしがオフになっている場合、そのレコーディングの横にはトランスクリプト ファイルが保存されません。また、Stream でレコーディングの再生を表示する際に、キャプションをオンにすることはできません」。あとから字幕を付け直すこともできません。
停止も別々です。「文字起こしの停止」を押しても録画は止まりません。公式の説明は「[文字起こしの停止]を選択すると、ライブ文字起こしのみを停止できます。レコーディングは、[レコーディングを停止]を選択するまで続行されます」。会議の終わりに片方だけ止めて、録画が回り続けていた、が起こります。
録画のほうにも権限の対があります。「会議またはイベントを記録するには、開催者とレコーディングを開始した人の両方にレコーディングのアクセス許可が必要です」。そして外部参加者は、サードパーティのコンプライアンス記録の場合を除いて、Teamsの会議を録画できません。他社の会議で録画ボタンを探しても無いのは、これです。
会議中に停止と再開ができるのは、開催者・共同開催者・発表者です。
開始すると、参加者の側に起きること
文字起こしは黙って取れる機能ではありません。全参加者に通知が出ます。公式の記述は「すべての参加者に、会議のトランクリプションが行われていることが通知されます」です。
もう1つ、知らないと会議が止まるものがあります。管理者が「明示的なレコーディングの同意」を有効にしている場合の挙動です。自動録画に設定されていない会議で、誰かが録画・文字起こしを開始すると、その瞬間に開始した本人を除く参加者がミュートとカメラオフになります。開始した人は同意したとみなされ、ミュートされません。
自動録画の会議では、入室の時点で全員がミュート・カメラオフで入ります。同意を求められて「いいえ」と答えた人は表示のみの参加になり、その人は録画や文字起こしを開始できません。
この同意の要求は既定ではオフです。既定のままの組織なら、参加者は同意を求められず、全員が録画と文字起こしに含まれます。会議の途中で急に喋れなくなったら、組織がこの設定を入れたと考えてください。対応していない端末(CarPlay、古いバージョンのネイティブクライアント、Teamsディスプレイ)から参加した場合も、閲覧限定になります。
言語も見てください。文字起こしは動いているのに中身が崩れるときは、たいてい話し言葉の設定が合っていません。トランスクリプトのウィンドウで「言語設定」を開き、「この会議で話している言語」を選んで「更新」を選択します。対応言語の一覧に「日本語 (日本)」は入っているので、日本語だから使えない、ではありません。
自分側で録るなら
確認が済んだら、方法は単純です。手元のスマートフォンで、パソコンのスピーカーから出る音を録ります。やることは3つだけです。1. 冒頭に伝える。使うアプリの基本操作はボイスメモの使い方にまとめました。
これは省かないでください。Web会議は、Teamsの録画と違って「録画中」の表示が出ません。あとから分かったときの反応が、対面より大きくなります。
「議事録を作りたいので、こちらで録音させてください」
これで足ります。文面は録音の同意書のひな形に置きました。
- スピーカーで出す。
イヤホンやヘッドセットで聞いていると、相手の声が録れません。自分の声しか入らない録音ができあがります。ここでの失敗がいちばん多い。
ハウリングが心配なら、スピーカーの音量を絞って、スマートフォンをパソコン寄りに置いてください。自分は喋るときだけマイクをオンにする運用にすれば、回りません。
- 自分の声も入る位置に置く。
パソコンのスピーカーに寄せすぎると、相手の声だけ大きくて自分の発言が遠くなります。パソコンと自分の中間あたりが無難です。
録画ファイルがある場合は、そちらのほうが良い
もし録画は取れている(文字起こしだけができない)なら、話は簡単です。録画ファイルから文字起こしするほうが、音がきれいです。スピーカーから出した音をマイクで拾い直すより、元のデータのほうが当然良い。
Teamsの録画はOneDriveかSharePointに保存されます。そこからファイルを取り出して、文字起こしができるサービスへ渡してください。多くのサービスが動画ファイル(mp4)をそのまま受け付けます。この方法が使えるなら、まずこちらを試してください。端末や他社サービスまで含めた比較は文字起こしアプリの比較に並べてあります。
保存先は、開催者のOneDrive
自分が開始しても、自分の手元には残りません。公式の記述は「レコーディングや文字起こしを含む会議の Teams ライブ トランスクリプトは、会議開催者の OneDrive for Business に保存されます」です。
| 会議の種類 | 保存先 |
|---|---|
| 通常の会議・イベント | 開催者のOneDriveの「レコーディング」フォルダー |
| チャネル会議 | SharePointチームサイトのライブラリの「レコーディング」 |
| 1対1・グループ通話 | 「記録」を選んだ人のOneDrive |
通常の会議は、開催者が出席していなくても開催者のOneDriveに入ります。チャネル会議だけ場所が変わるので、そこを知らないと見つかりません。
アクセス権も自動では付ききりません。開催者が記録を開始した会議では、同じ組織の他のメンバーには読み取りアクセス権が与えられますが、共有とダウンロードの許可は付きません。外部参加者は最初からアクセスがなく、開催者が共有する必要があります。さらに、参加者が250人を超える会議では、一部の参加者にファイルのアクセス許可が自動的に付きません。「あるはずなのに自分だけ開けない」は、これで説明が付きます。
バックアップのつもりでファイルを動かすのはやめてください。「Teams 会議のレコーディングが OneDrive または SharePoint 上の元の場所から移動またはコピーされた場合、クローズド キャプションは完全にはサポートされません」と公式にあります。
いつ消えるか
放っておくと消えます。会議のレコーディングと文字起こしの有効期限は既定で120日です。管理者が変えていなければ、この日数でごみ箱へ自動的に移ります。監視しているのは人ではなく、OneDriveとSharePointの側です。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 既定の有効期限 | 120日 |
| 設定できる範囲 | 最小1日・最大99999日 |
| 期限切れにしない | PowerShellで -1 を指定 |
| A1ユーザーの既定の最大 | 30日 |
| ごみ箱の保持(職場・学校アカウント) | 93日 |
「あとで延ばす」は効きません。公式に「この設定に対する変更は、新しく作成されたレコーディングと文字起こしにのみ影響します。既存の会議のレコーディングと文字起こしの有効期限を変更することはできません」とあります。延ばせるのは、次の会議からです。
期限が切れると、会議の要約のページに「レコーディングは現在利用できません。まだアップロード中かどうか、期限切れになっているかどうか、または削除されたかどうかを開催者にチェックしてください。」と出ます。この文面が出たら、まず期限切れを疑ってください。ごみ箱から削除されたあとは復元できません。
期限とは別に、開催者が消せばそこで終わりです。トランスクリプトは会議チャットと要約のタブから見られますが、公式の但し書きは「開催者がトランスクリプトを削除するまで」です。削除できるのは開催者と共同開催者です。長く残したい記録は、期限に頼らず自分の側へ写しておく。ここは結論が単純です。
書き出す(.docx と .vtt)
トランスクリプトはファイルとして落とせます。形式は .docx か .vtt の2つです。
- Teamsで「チャット」を開く
- 過去の会議のチャットを開く
- 「まとめ」(英語UIでは Recap)を選ぶ
- 「トランスクリプト」を選ぶ
- ダウンロードの横のドロップダウン矢印から形式を選ぶ
既定でこれができるのは、会議の開催者と共同開催者です。ただし公式には「IT 管理者によって設定されたポリシーに応じて、トランスクリプトをダウンロードするアクセス許可を他のユーザーに付与することもできます」とも書かれています。開催者以外がダウンロードしたいときは、管理者に確認が要る話になります。
その具体的な設定名と画面経路は、公式に記載を確認できませんでした。依頼するときは「開催者以外にトランスクリプトのダウンロードを許可できるか」という聞き方が確実です。
逆に、管理者はダウンロードそのものを止められます。「SharePoint および OneDrive に保存されている会議のレコーディングおよびトランスクリプト ファイルをユーザーがダウンロードできないようにします」という設定があり、チャネル会議のぶんにも別の設定があります。ファイルは見えるのに落とせないなら、故障ではなく設定です。
会議中に押し忘れたとき
録画さえ残っていれば、あとから作れます。Microsoft 365のビデオのプレーヤーページで、「ビデオ設定」のメニューから「生成」を選ぶと、トランスクリプトとキャプションを生成できます。条件は3つです。
- その動画を所有しているか、編集権限を持っていること。読み取り専用で共有されただけの人はできません
- 4時間未満の動画であること。公式に長さの条件が書かれています
- 話されている言語が認識できること。「ビデオで話されている言語がサポートされていないか、認識できない場合は、自動生成が失敗する可能性があります」
生成したキャプションは、編集権限があればWebVTTファイルとしてダウンロードできます。同じページにはファイルサイズの上限も書かれていますが、ページの中で数値が食い違っているので、ここでは長さの条件だけを書きました。
会議が終わったあとに、トランスクリプトの言語だけを変更できるかどうかは、公式に記載を確認できませんでした。押し忘れよりも、話し言葉の設定を間違えたまま録り切ったときのほうが、手が少ないことになります。
Google Meetの場合
Meetでも同じことが起きます。「Take Notes for me」が出ない場合、多くはWorkspaceのプランか管理者設定です。
なお、Meetの「Take Notes for me」は2026年から対面の会議にも対応しています。スマートフォンでMeetアプリを開いて会議室の音声を取り込む形です。Web会議で使えないのにこちらが使える、という状況もあり得ます。道具の全体像は対面の会議を録る道具にまとめました。
送信先の確認も忘れずに
自分で録って外部のサービスに渡す場合、その音声は社外のサーバーへ行きます。Teamsの中で完結していたものが、そうでなくなる。ここは組織のルールに関わります。
送信先の確認のしかたはAI議事録のセキュリティを、自分で確かめる5つの質問に書きました。情シスに聞くときは、送信先の会社名リストを見せるのがいちばん早いです。
正直に書いておくと、RecoryはZoomやTeamsの会議に自動で参加して録るボット機能を持っていません。この記事のとおり、手元で録るか、録画ファイルを取り込む形になります(mp4・movから音声を取り出せます)。
Web会議が中心の方には、ボット型のサービスのほうが合います。合わない条件はまとめてあります。
ファイルを取り出して、別のサービスへ渡すとき
目安を書いておきます。公式によると、1時間のレコーディングのサイズは400MBです。2時間の会議ならその倍と見て、アップロードの上限や通信量を見積もってください。
期限の短い落とし穴もあります。OneDriveへのアップロードに失敗した録画は一時的な保管場所に置かれ、21日以内にダウンロードされないと削除されます。再アップロードの自動リトライはありません。この状態のときは、自分で落とすしかありません。
iPhoneの画面収録でパソコンの会議音声を録る方法を見かけますが、Appleは「一部のアプリでは、録音やビデオの録画が許可されていない場合があります」と書いています。Teamsが該当するかどうかの公式の記述は見つかりませんでした。確実に成立する方法としては書けません。手元のスマートフォンでスピーカーの音を録る、前に書いたやり方のほうが確実です。画面収録そのものの手順はiPhoneの画面収録で音を録るにまとめました。
うまくいかないとき
原因と対処を対で並べます。上のほうが、確認が早く済みます。
| 症状 | 見るところ | 対処 |
|---|---|---|
| ボタンにロックが付いている | ロックにカーソルを合わせる | ヒントの文面ごとに対処が決まる |
| そもそもボタンが見当たらない | 参加しているクライアント | デスクトップ版のTeamsで入り直す |
| 会議では押せるが通話で押せない | 会議の種類 | 通話ポリシーは別。種類を情シスに伝える |
| 自分だけ押せない | 発表者かどうか | 開催者に発表者にしてもらう |
| 症状 | 見るところ | 対処 |
|---|---|---|
| 誰も押せない | 開催者側のポリシー | 開催者の側を情シスに直してもらう |
| 録画はあるのに文字起こしが無い | 文字起こしのポリシー | 録画からの後生成が使えるか試す |
| 文字起こしは動くが中身が崩れる | 話し言葉の設定 | 「この会議で話している言語」を合わせる |
| ファイルは見えるが落とせない | ダウンロードの制限 | 管理者に許可の有無を確認する |
| 症状 | 見るところ | 対処 |
|---|---|---|
| 開いたら「利用できません」と出る | 有効期限 | 120日を過ぎていないか開催者に確認 |
| 自分だけファイルを開けない | 参加者の人数 | 250人を超えていたら共有してもらう |
| 途中で全員ミュートになった | 明示的な同意の設定 | 組織の設定。参加者側では変えられない |
| Copilotをオフにしたら消えた | 会議オプション | 開催者にCopilotを許可してもらう |
それでも駄目なら、原因は自分の外にあります。押せない理由を突き止める作業と、記録を残す作業は別です。議事録が要るなら、この記事の前半のとおり手元で録って、確認は並行して進めてください。録音から議事録まで自動で仕上げる製品の比較は議事録アプリの比較にあります。
録音の可否について、ここでは法的な結論は書きません。社内規程や相手先の規則は、機能の可否とは別に効きます。Teamsが通知を出すことは、録っていい理由にはなりません。個別の判断は弁護士にご確認ください。声のかけ方は録音の同意書のひな形に置きました。
Teams側で録れないときに手元で録る方法は録音の仕方にまとめました。
仕様は2026年9月2日時点の公式サイトの記述に基づきます。OSのバージョンで名前や場所が変わるので、お手元でご確認ください。
よくある質問
Teamsで文字起こしのボタンが出ないのはなぜですか
多くはライセンスか権限です。組織のプランに文字起こしが含まれていない、管理者が会議ポリシーで無効にしている、外部ゲストとして参加している、開催者でないと押せない設定になっている、のいずれかが典型です。アプリの不具合であることは多くありません。
主催者が録画を切っている会議を、自分で録音してもよいですか
組織の規程が優先します。ライセンスが無いだけであれば、自分の側で記録を取ること自体は通常の業務の範囲ですが、意図的に録画を無効にしている会議は、そこに理由があります。その場合は録る前に主催者へ確認してください。
自分の端末で録るとき、参加者に伝える必要はありますか
伝えてください。自分が参加している会話ではありますが、Web会議では録画中の表示が出ないぶん、あとから分かったときの反応が大きくなります。冒頭に一言で足ります。
Teamsで「文字起こしの開始」がグレーで押せません。原因はどこを見れば分かりますか
ボタンのロックアイコンにカーソルを合わせてください。公式ページに「[文字起こしの開始]ボタンのロックアイコンにカーソルを合わせると、ボタンが機能しない理由を説明するヒントが表示されます」と書かれています。ヒントの文面ごとに原因と対処が一対一で決まるので、推測で切り分ける必要はありません。ゲスト・匿名参加・別組織・管理者のポリシー・発表者でない・会議オプション・Location-Based ルーティング・Copilotのオフが、公式に挙げられている理由です。
他社のTeams会議に招かれたのですが、文字起こしのボタンが出ません
開催者と別の組織にいる人、およびゲストとして参加している人は、文字起こしを開始できません。公式の対処は、開催者の組織の参加者に開始してもらい、会議後に共有してもらうことです。自分の側の設定やライセンスを直しても変わりません。なお外部参加者は、サードパーティのコンプライアンス記録の場合を除いてTeamsの会議を録画することもできません。
管理者(情シス)には何を頼めばいいですか
文字起こしは開催者ごととユーザーごとの2つのポリシーで決まり、両方がオンでないと成立しません。管理者はTeams管理センターの「会議 > 会議ポリシー」で切り替えます。PowerShellなら Set-CsTeamsMeetingPolicy -Identity Global -AllowTranscription $true です。また、Microsoft 365 管理センターのTeamsトランスクリプト診断ツールに、ユーザーのメールアドレスと会議URLを入れると要件を満たしているか判定できます。この2つを添えて依頼すると早く済みます。
録画はできているのに、文字起こしのファイルがありません
録画と文字起こしは別のポリシーで、片方だけ有効な状態があります。公式に「レコーディングが有効になっているのに文字起こしがオフになっている場合、そのレコーディングの横にはトランスクリプト ファイルが保存されません」「Stream でレコーディングの再生を表示する際に、キャプションをオンにすることはできません」と書かれています。録画が残っているなら、Microsoft 365のビデオのプレーヤーページで「ビデオ設定」から「生成」を選び、あとからトランスクリプトを作れます。所有か編集権限があること、4時間未満の動画であることが条件です。
Teamsの文字起こしはいつ消えますか
会議のレコーディングと文字起こしの有効期限は既定で120日です。期限に達するとOneDriveまたはSharePointが自動でごみ箱へ移し、職場または学校のアカウントではごみ箱のアイテムが93日後に自動削除されます。管理者は1日から99999日の範囲で変更でき、PowerShellで-1を指定すると期限切れしません。ただしこの変更は新しく作られたファイルにだけ効き、既存の録画や文字起こしの期限は変えられません。
トランスクリプトをWordファイルで保存したいのですが、どうすればいいですか
.docxまたは.vttでダウンロードできます。Teamsで「チャット」から過去の会議のチャットを開き、「まとめ」(英語UIではRecap)→「トランスクリプト」→ダウンロードの横のドロップダウン矢印で形式を選びます。既定でこれができるのは会議の開催者と共同開催者です。公式には、IT管理者のポリシー次第で他のユーザーにも許可できる場合があるとも書かれています。
スマートフォンのTeamsアプリで文字起こしを開始できますか
できません。公式に「ライブ文字起こしは、デスクトップ用 Teams でのみ使用できます」と書かれています。モバイルアプリでできるのは、会議が終わったあとにトランスクリプトを表示することだけです。また、電話でダイヤルインした参加者はトランスクリプトを表示できません。ブラウザ版で開始できるかどうかは、公式に記載を確認できませんでした。
文字起こしを始めたら、参加者が全員ミュートになりました
管理者が「明示的なレコーディングの同意」を有効にしている場合の挙動です。自動録画に設定されていない会議で誰かが録画や文字起こしを開始すると、開始した本人を除く参加者がミュートとカメラオフになります。この設定は既定ではオフなので、既定のままの組織では起きません。参加者の側では変えられない設定です。
会議の文字起こしはできるのに、1対1の通話ではできません
1対1通話とグループ通話は通話ポリシーで別に制御されるためです。公式ドキュメントにも「財務チームは会議、グループ通話、イベントを記録および文字起こしできますが、カスタム会議またはイベント ポリシーを割り当てていなかったため、1:1 通話は記録および文字起こしできません」という例が載っています。ボタンのヒントも会議用と通話用で別々に用意されています。情シスに相談するときは、会議の種類を先に伝えてください。
会議を録音するときの告知文と同意書、そのまま使える3種
AI議事録のセキュリティを、自分で確かめる5つの質問
対面の会議を録る道具は、この1年で4つの形に分かれた
Copilotで議事録を作る——「会議中のみ」を選ぶと、あとから読めません