議事録が上手い人は、会議中にほとんど書いていない
上手い人の特徴として「準備が徹底している」「タイピングが速い」がよく挙がります。実際に見ていると、上手い人ほど会議中の手数が少ない。何をしていて、何をしていないのかを分解しました。

議事録が上手い人の特徴を調べると、だいたいこう書いてあります。
この記事の内容(16項目)
- 事前準備が徹底している
- タイピングが速い
- 会議の内容を理解している
3つ目は本当です。1つ目と2つ目は、上手い人がやっていることの説明としては、あまり当たっていないと思っています。実際に上手い人の手元を見ていると、共通しているのはこれです。
会議中、ほとんど手が動いていない。
手数が少ないのは、狙って拾っているから
上手い人が会議中に書いているのは、たいてい3種類だけです。
- 決まったこと
- 宿題(誰が・いつまでに)
- 決まらなかったこと(何が引っかかっているか)
それ以外は書きません。議論の経緯も、出た意見も、雑談から出た情報も。あとで必要になったら思い出せばいいと割り切っています。
一方、苦手な人は全部を書こうとします。書けないから焦り、焦るから聞き逃す。手数が多いのは熱心だからではなく、何を書かないかが決まっていないからです。
この差は、速さではなく判断です。そして判断は練習で身につきます。
書くかどうかは、「重要か」ではなく「あとで戻せるか」で決める
会議中に何を書くかを選ぶとき、上手い人は重要度で選んでいません。重要かどうかは、その時点ではまだ分からないからです。実際に使っている基準はこちらです。
あとから戻せない情報だけ、その場で書く。
議論の流れや言い回しは、録音があれば戻せます。録音がなくても、話の筋なら思い出せます。戻せないのは固有の情報のほうです。人名、社名、部署名、型番、金額、日付。この5種類は、前後の話からは推測できません。
| 会議で出るもの | あとで戻せるか | 会議中に書くか |
|---|---|---|
| 人名・社名・部署名 | 戻せない(表記が定まらない) | 書く |
| 型番・金額・日付 | 戻せない(聞き違いを直せない) | 書く |
| 議論の経緯・言い回し | 戻せる | 書かない |
| 意見の要旨 | 戻せる | 書かない |
「田中さん」がA社なのかB社なのかは、あとから文脈を読んでも決まりません。議事録を受け取った人が最初に確かめるのは、たいていこの部分です。送り先や金額を1つ間違えると、その行だけで一日遅れます。
だから会議中の手は、この種類に集中させます。文にする必要はありません。「青山 4/1 8%」で足ります。読めるのが自分だけでも構わないからです。文にする作業は、会議が終わってからいくらでもできます。
その場でしか拾えないものは、これとは別にあります。分けて議事録が追いつかないときの手当てに書きました。
タイピングの速さには上限がある
「速く打てるようになれば解決する」という考えは、実は行き止まりです。人の話す速度に手を追いつかせるのは、速記という別の技能です。通常の業務で身につける前提のものではありません。そして仮に追いついたとしても、全文を書き取った議事録は誰も読みません(1時間の会議は3万字を超えます)。速さで解こうとすると、到達点が「読まれない文書を高速で作る人」になってしまいます。
減らすほうが、効果も習得も早い。書く量を減らす具体的な手順は議事録が苦手なのは、聞きながら書こうとしているからに書きました。
「準備が8割」も、少しずれている
事前準備が大事、というのもよく言われます。アジェンダを作り、資料を読み、参加者を把握しておく。
会議の進行としては、そのとおりです。アジェンダは書いたほうがいい(書き方はこちら)。
ただし、議事録が苦手な人の苦手さは、準備不足から来ていません。準備を完璧にしても、会議が始まれば「聞きながら書く」という同時進行が発生します。原因はそちらです。
準備が効くのは、書く量を減らせるからです。議題が3つと分かっていれば、その3つの結論だけを狙って待てる。準備が議事録を良くするのは、書く対象を絞れるからであって、情報量が増えるからではありません。
会議が始まる前に、2つだけ確かめておく
準備の話に戻ります。会議前にやることは多く挙げられますが、議事録の出来に直結するのは2つだけです。どちらも数分で終わります。
1つ目は、決裁者が誰かを確かめること。その場で「いいですよ」と言える人が分かっていないと、決まったかどうかを判定できません。部長が同席していても決めるのは課長、という会議はよくあります。決裁者が最後まで発言しなかった議題は、決まっていないと書いてよいということです。
2つ目は、参加者の立場を書き出しておくことです。社外の会議なら「自社」か「相手先」の2択で足ります。参加者リストの名前の後ろに(自)(先)と書くだけです。
これが効くのは、一人称が話し手のものだからです。相手先の人が言う「うち」「弊社」は相手先を指し、「御社」は自社を指します。聞きながら毎回読み替えていると、アクションアイテムの担当が逆になります。先に書いておけば、読み替えを覚えておく必要がなくなります(商談の議事録に何を残すかに詳しく書きました)。
| 会議前に確かめる | 書き方 | 効くところ |
|---|---|---|
| 決裁者は誰か | 参加者リストの名前に丸を付ける | 決まったかどうかの判定 |
| 立場は自社か相手先か | 名前の後ろに(自)(先) | 宿題の担当が逆にならない |
| 議題ごとのゴール | 決める/共有だけ、と1語書く | 書く対象を絞れる |
3つ目は準備というより設計の話なので、アジェンダの書き方に譲ります。アジェンダの各行がそのまま議事録の見出しになる、とだけ書いておきます。
上手い人が会議中に本当にやっていること
手が止まっているあいだ、何をしているか。観察していると、これです。曖昧なまま流れそうな決定を、その場で確定させています。
「すみません、いまの『前向きに検討』は、いつまでに何を返す形になりますか」
この一言を挟める人が、結果として良い議事録を書きます。書く技術ではなく、会議に介入する技術です。そして理にかなっています。議事録に書けないことの大半は、そもそも会議で決まっていないからです。決まっていないものを、あとから文章力で決まったように書くことはできません。
会議の終わりに決定事項を読み合わせる話は言った言わないは、会議の終わり方で防ぐに書きました。上手い人はこれを自然にやっています。
曖昧なまま流れそうなときの、6つの言い方
会議に介入する、と書くと構えてしまいますが、実際に使っているのは短い定型句です。共通しているのは、否定せずに確認の形にすることです。「決まっていませんよね」と言うと止まりますが、「〜という理解で合っていますか」なら相手が直してくれます。
| 会議で出た言葉 | その場で挟む一言 | 書けるようになること |
|---|---|---|
| 前向きに検討します | いつまでに何を返す形になりますか | 期限と成果物 |
| 一度持ち帰ります | 持ち帰り先はどなたになりますか | 決裁の所在 |
| じゃあ、そういうことで | いま決まったのは◯◯という理解で合っていますか | 決定の文 |
上の3つは、決まったように見えて決まっていない場面です。下の3つは、決まってはいるが誰の仕事か、いつまでかが抜けている場面です。
| 会議で出た言葉 | その場で挟む一言 | 書けるようになること |
|---|---|---|
| 誰かやっておいて | これは私が引き取る形でいいですか | 担当 |
| だいたい来月くらいで | 月末で押さえておいて大丈夫ですか | 日付 |
| その件は別途で | 別途というのは、次回の議題に入れる形ですか | 次回の議題 |
どれも一言です。会議の進行を止めないので、記録係の立場でも挟めます。逆に、この一言を挟まずに会議を終えると、あとから文章力で埋めることはできません。全部を終わりにまとめて確認するやり方は言った言わないは、会議の終わり方で防ぐのほうに書きました。
同じ会議の議事録を、2通り書いてみる
言葉だけだと伝わらないので、同じ会議から2通り書いてみます。想定は、単価改定について自社と取引先が話した60分の打ち合わせです。まず、よく見るほうから。
■ 議題:単価改定について
■ 出席者:弊社 佐藤、田中/先方 鈴木様、山本様
■ 内容
・冒頭、弊社佐藤より改定の背景について説明。
・原材料費の高騰が続いており、現行価格の維持が難しい状況を共有した。
・鈴木様より、値上げ幅について質問があった。
・弊社より、平均で8%程度を想定していると回答。
・山本様より、社内での説明が難しいとの意見。活発な議論が行われた。
・双方持ち帰りとなり、次回改めて協議することとなった。
間違ったことは何も書いていません。会議で起きたことを、起きた順に並べてあります。それでも、これを読んだ人は明日から何もできません。同じ会議を、上手い人はこう書きます。
■ 単価改定(4/1〜)
【決まったこと】
・改定の開始は4/1で合意。改定率は未定。
【決まらなかったこと】
・改定率。自社案は平均8%、相手先の希望は5%以内。差は3ポイント。
【宿題】
・自社 佐藤:品目別の内訳を4/10までにメール(相手先 山本様の社内説明用)
・相手先 鈴木様:5%以内で通るか社内確認し、4/15までに回答
【次回】
・4/18(金)15:00 オンライン。改定率を決める会
短くなっていますが、差は長さではありません。書いてある情報の種類が違います。前者は「会議で起きたこと」、後者は「会議のあとに動くために要ること」を書いています。
| 読む人が探すもの | よく見るほう | 上手い人のほう |
|---|---|---|
| 結局どうなったか | 本文の最後にある | 見出しになっている |
| 自分は何をするのか | 「持ち帰り」で終わっている | 名前・中身・期限がある |
| なぜ決まらないのか | 「活発な議論」に溶けている | 差が数字で書いてある |
注目してほしいのは、後者を書くのに会議中の手数が増えていないことです。むしろ減っています。後者に要る材料は、日付・金額・名前と、決まった/決まらなかったの区別だけです。
差が付いたのは、会議中の一言です。「5%以内というのは、社内で通る上限という理解でいいですか」と聞いた人だけが、3ポイントという差を書けます。聞かなかった人は「意見の相違があった」としか書けません。
もうひとつ、後者では担当に「自社」「相手先」しか出てきません。同じ議事録の中で「弊社」「当社」「先方さん」が混ざると、読む人が誰の宿題か数えなおすことになります。2択にしておくと、逆になっていても一目で分かります。
会議が終わった直後の10分
上手い人は、会議室を出てから席に戻るまでのあいだに手を動かしています。翌日に回しません。理由は、時間が経つと消えるのが、まさに録音に残らない部分だからです。
10分というのは、うちで使っている目安です。根拠のある数字ではありません。大事なのは長さではなく、順番のほうです。
| 順番 | やること | どこまで |
|---|---|---|
| 1 | 会議中に書いた固有名詞を、正しい表記に直す | 席に戻る前 |
| 2 | 決まったことを「〜で合意」の形の文にする | 記憶があるうち |
| 3 | 宿題を「名前:中身:期限」に直す | 同上 |
| 4 | 埋まらない欄に「未定」と書く | 空欄で残さない |
1を最初に置いているのは、これが最も早く消えるからです。会議中に「あおやま」とカタカナで書いた名前は、一日置くと誰だったか分からなくなります。金額の桁も同じです。
4は見落とされがちですが、効きます。空欄は「決まらなかった」のか「書き忘れた」のかが読む人に区別できません。「未定」と書いてあれば、次回の議題として残ります。
ここで止めて、あとは送るだけにします。件名の付け方や本文の並べ方は届き方の問題なので、議事録が読まれないのは、書き方ではなく届き方の問題のほうにまとめました。
練習するなら、要約ではなく「捨てる」
上達したい場合、要約の練習を勧められることがあります。ニュースを見て要約する、といった方法です。効くのは、捨てる練習のほうです。
やり方は簡単です。過去の自分の議事録を1本開いて、削れる行に線を引く。
たいてい半分以上が削れます。経緯、前置き、相槌の書き起こし、「活発な議論が行われた」のような何も言っていない一文。削ってみると、残るのは3〜5行だったりします。
これを何本かやると、削る基準が自分の中にできます。そうすると、書く段階で最初から短く書けるようになる。これが「上手い人」の正体だと思っています。具体的な削り方(15行の文字起こしが3行になる実例)は要約の手順に置きました。
上達を早くする3つの練習
捨てる練習のほかに、効くやり方が3つあります。どれも会議1本分の手間で終わります。
| 練習 | やること | 見るところ |
|---|---|---|
| 短い会議で試す | 議題が1つの社内定例で新しい書き方を使う | 書き方が原因かどうかが分かる |
| 翌日に読み返す | 送った議事録を、次の日に自分で開く | 明日動けない行はどれか |
| 他人のを読む | 読みやすいと思った議事録を1本残しておく | 見出しの並びだけ真似る |
短い会議から始めるのには理由があります。長くて重い会議で新しい書き方を試すと、うまくいかなかったときに原因が特定できません。議題が1つの定例なら、失敗しても被害が小さく、何が効かなかったかも分かります。
読み返しを翌日にするのにも理由があります。書いた直後は自分の記憶が文章の穴を埋めてしまい、抜けが見えません。一日置くと、他人に近い目で読めます。
他人の議事録は、文体ではなく構造だけを見ます。真似る価値があるのは、見出しの順番と、決定と宿題をどこに置いているかです。文体は真似ても読みやすさに効きません。
上達しない書き方
逆に、何年やっても上達しない書き方があります。3つあり、共通点がひとつです。
全部を書き取る書き方は、出来を「どれだけ書けたか」でしか測れません。読む人からの反応は返ってきません。読まれないからです。
発言をそのまま並べる書き方は、そもそも判断していません。判断していない以上、判断の間違いも起きず、直す機会も来ない。「言った言わない」の記録にはなりますが、次の行動は決まらないままです。
数日置いてからまとめる書き方は、直すべき点に気づく前に会議の記憶が消えます。上達は、間違いが自分に返ってくる形にして初めて始まります。
返ってくる形にするのは簡単です。宿題を名前と期限で書けば、違っていれば本人が訂正してきます。当日中に送れば、全員の記憶があるうちに訂正が返ります。決まらなかったことを書いておけば、次回の冒頭で「これ結局どうなりましたっけ」と聞かれます。どれも、自分の判断が合っていたかを教えてくれます。
録音と文字起こしがあると、練習の中身が変わる
録音して文字起こしまで出す道具を使っている人は、会議中に書く必要がありません。そうすると練習しなくなるかというと、逆のことができるようになります。答え合わせができます。やり方はこうです。
- 会議中は、練習としてこれまでどおり自分でメモを取る
- 会議が終わったら、文字起こしの全文を開く
- 全文にあって自分のメモに無いもののうち、「これは拾うべきだった」を数える
- 自分が書いたのに、全文を読むと要らなかった行を数える
3が拾い落とし、4が拾いすぎです。録音がないと、落とした情報は落としたことすら分かりません。気づけないものは直せないので、これまで議事録の上達が遅かったのは、練習していなかったからではなく、答えが見られなかったからです。
何本かやると、自分の癖が見えます。数字を落とす人、話が長い人の発言だけ書きすぎる人、決まった瞬間を飛ばす人。癖が分かれば狙って直せます。
上達の中身も変わります。速く書く練習は要らなくなり、「どれを残すか」の練習だけが残ります。ここは道具が代わりにやってくれない部分です。
道具で置き換わる部分と、残る部分
最後に、いまの道具の話をします。書き取る部分は、録音と文字起こしで置き換わります。上手い人が身につけた「速く正確に書く」技能のうち、この部分は道具が肩代わりできるようになりました。置き換わらないのは、判断のほうです。
- 何を残すか
- 曖昧な決定をその場で確定させること
- 「これは書かないほうがいい」という判断(1on1の記録のような)
Recoryを使う場合も、録音を止めれば決定・宿題まで分かれた形で出ますが、そこから何を捨てるかは人の仕事です。上手い人が持っている技能のうち、価値が上がったのはむしろこちら側だと思っています。同じ「議事録アプリ」でも録るだけのものと議事録まで作るものが混ざっているので、段で分けた比較は議事録アプリの比較にまとめました。
苦手な原因の分解はこちら、会議中に追いつかないときの手当てはこちらにあります。
うまくいかないとき
やってみて詰まりやすいところを、原因と対処の対で並べます。
| 起きること | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 会議中に結局ずっと書いていた | 拾う対象を決めずに会議に入った | 議題の数だけ空行を作ってから入る |
| 決定が全部「持ち帰り」になる | その場で確定させる一言を入れていない | 上の6つのうち1つだけ使ってみる |
| 会議中に書いた文字が読み返せない | カタカナで書いたまま一日置いた | 直後の10分の1番目で表記を直す |
道具側で詰まるところも書いておきます。
| 起きること | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 録音が途中で止まっていた | 録音中に、開いたアプリが音を鳴らした | 会議中は音の出るアプリを開かない |
| 決まった瞬間に印を付けたい | 録音の途中の位置に印を付ける機能を、公式に確認できなかった | 紙に時刻だけ書く |
| 書いたのに読まれない | 書き方ではなく届き方の問題 | 届き方の記事を見る |
1つ目は公式に記載があります。iPhoneユーザガイドのボイスメモで録音するに「録音中でも、iPhoneでオーディオを再生しない限り、ほかのアプリを使用できます。」「そのアプリでオーディオの再生が始まると、ボイスメモの録音は停止します。」とあります。会議中に別のアプリでメモを取ること自体は問題ありませんが、動画や音声を再生した時点で録音が終わります。
2つ目については、iPhone標準のボイスメモに「録音中の任意の位置に印を付ける」機能があるかを公式ヘルプで探しましたが、記載を確認できませんでした。確認できたのは、録音そのものによく使う項目のマークを付ける操作までです。位置に戻りたいときは、時刻を手で控えるやり方(追いつかないときの手当て)が確実です。
出典
仕様は2026年9月2日時点の公式サイトの記述に基づきます。OSのバージョンで名前や場所が変わるので、お手元でご確認ください。
上手い人が使っている型そのものは議事録の書き方とテンプレートに、書く前の材料を機械に作らせる話はAI議事録とは何かに分けて書きました。
よくある質問
議事録が上手い人の特徴は何ですか
会議中の手数が少ないことです。全部を書き取ろうとせず、決定・宿題・保留の3つだけを狙って拾います。タイピングの速さより、何を書かないかを決めていることのほうが差になります。
タイピングが速いほうが議事録は上手くなりますか
速さは効きますが、上限があります。話す速度に手が追いつくのは速記の技能で、通常の業務では現実的ではありません。それより、書く量そのものを減らすほうが効果が大きく、習得も早いです。
議事録が上手くなる練習方法はありますか
要約の練習より、捨てる練習のほうが効きます。過去の議事録を1本開いて、削れる行に線を引いてみてください。半分以上が削れるはずで、その判断基準が自分の中にできると、書く段階で最初から短く書けるようになります。
議事録が上手い人は、会議中にどこを見て書く/書かないを決めているのですか
あとから戻せるかどうかで決めています。議論の流れや言い回しは、録音があれば戻せますし、なくても筋は思い出せます。戻せないのは人名・社名・部署名・型番・金額・日付で、これは前後の話から推測できません。会議中の手はこの種類に集中させ、文にする作業は会議のあとに回します。
会議の前にやっておくと議事録が楽になることは何ですか
2つあります。1つは決裁者が誰かを確かめること。その場で承諾できる人が分かっていないと、決まったかどうかを判定できません。もう1つは参加者の立場を「自社」「相手先」の2択で書き出しておくことです。一人称は話し手のものなので、先に決めておかないと宿題の担当が逆になります。
「前向きに検討します」で終わった議題は、議事録にどう書けばよいですか
その場で「いつまでに何を返す形になりますか」と一言聞いてから書くのが確実です。聞けなかった場合は、決まったように書かず「未定」と明記します。空欄にすると、決まらなかったのか書き忘れたのかが読む人に区別できません。
会議が終わったあと、どの順番で手を動かせばよいですか
最初に、会議中にカタカナで書いた固有名詞を正しい表記に直します。次に決まったことを「〜で合意」の形の文にし、宿題を「名前:中身:期限」に直します。最後に埋まらない欄へ「未定」と書きます。表記はいちばん早く記憶から消えるので先に片づけます。
議事録が上手くならない書き方には、どんな特徴がありますか
全部を書き取る、発言をそのまま並べる、数日置いてからまとめる——この3つです。共通点は、間違いが自分に返ってこないことです。読まれない、判断していない、訂正が来るころには忘れている。宿題を名前と期限で書いて当日中に送ると、間違いが返ってくる形になります。
録音と文字起こしを使うと、議事録は上手くならなくなりますか
逆に答え合わせができるようになります。会議中は練習として自分でメモを取り、終わってから文字起こしの全文と突き合わせます。拾い落としと拾いすぎの両方が見えるので、自分の癖が分かります。録音がないと、落とした情報は落としたことすら分かりません。
ボイスメモで録音しながら、別のアプリにメモを取っても大丈夫ですか
iPhoneユーザガイドの「ボイスメモで録音する」に「録音中でも、iPhoneでオーディオを再生しない限り、ほかのアプリを使用できます。」「そのアプリでオーディオの再生が始まると、ボイスメモの録音は停止します。」とあります。文字を書くだけなら問題ありませんが、動画や音声を再生した時点で録音は終わります。
録音中に「ここが決まった瞬間」という印を付けられますか
iPhone標準のボイスメモに、録音中の任意の位置へ印を付ける機能があるかは公式ヘルプで記載を確認できませんでした。確認できたのは、録音そのものによく使う項目のマークを付ける操作までです。位置に戻りたいときは、時刻を手で控えるやり方が確実です。
議事録が苦手なのは、聞きながら書こうとしているからです
議事録の要約は「短くする」ではなく「捨てる」——手順で書く
会議のアジェンダは、議事録の骨組みを先に書くこと