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議事録の書き方

議事録を送るメールの文面(社内・社外・修正依頼)

議事録そのものより、送り方で印象が決まることがあります。そのままコピーして使える文面を5種と、件名の付け方・宛先とCCの決め方までまとめました。

議事録を作るところまでは丁寧なのに、送るメールが素っ気なくて損をしている——という場面を、わりとよく見ます。読む側からすると、本文の一行で「どこを見ればいいか」が分かるかどうかで、開くかどうかが変わります。文面を5つ置いておきます。そのままコピーして、固有名詞と日付だけ差し替えれば使えます。

この記事の内容(22項目)
  1. 1. 社外へ送る
  2. 2. 社内へ共有する
  3. 3. 修正を依頼されたとき
  4. 4. 遅れてしまったときのお詫び
  5. 5. あとから関係者を追加する
  6. 件名の付け方
  7. 宛名の書き方に迷ったら
  8. スレッドが伸びたときの整理
  9. 英語で送る場合
  10. PDFで送るか、本文に貼るか
  11. 添付で送るときに決めておく3つ
  12. メールの本文に、何を書くか
  13. 送る相手を決める
  14. いつ送るか
  15. 返信がないときの、催促のタイミング
  16. 議事録メールを、次回の準備に使う
  17. 当日中に送るために
  18. 下書きは、会議の前に作っておく
  19. 実演:会議終了から送信までの30分
  20. 議事録メールは、議事録より先に読まれる
  21. よくある詰まりどころと直し方
  22. 送る前の30秒チェック
社内へ決定事項を本文に貼るリンクだけは開かれない社外へ認識のずれを先に潰す期限を切る修正を頼むどこを直すか名指しする全体を送り直さない
議事録を送るメールは、相手で書き分ける。

1. 社外へ送る

商談や打ち合わせのあと。当日中に送れると、いちばん効きます。相手がまだ内容を覚えているうちに届くので、ずれがあればその場で返ってきます。

件名:【議事録】◯月◯日 お打ち合わせの件

>

◯◯株式会社 ◯◯様

>

本日はお時間をいただきありがとうございました。 打ち合わせの内容を下記のとおりまとめましたので、ご確認ください。

>

決まったこと ・単価は現行どおり据え置き ・納品は4月末を目標とし、可否は◯/◯までに弊社から回答

>

お持ち帰りいただいた件 ・稟議の起案(〜◯/◯)

>

弊社の宿題 ・4月納品の可否を確認のうえ、◯/◯までにご連絡

>

認識の相違がございましたら、お手数ですがご指摘ください。 次回は◯月◯日◯時から、よろしくお願いいたします。

本文に貼ってください。添付だと開かれません。スマートフォンで見る相手だと、特にそうです。長い議事録なら、決定事項と宿題だけ本文に置いて、全文を添付する二段にすると両方立ちます。「認識の相違がございましたら」の一行は入れておくほうがいいです。間違いを指摘してもらえる確率が変わります。

2. 社内へ共有する

社外向けほど整える必要はありませんが、件名で中身が分かることだけは守ったほうがいい。社内のメールは流れるのが速く、件名で拾われなければそのまま埋まります。

件名:【議事録】◯◯定例 ◯/◯(決定2件・宿題3件)

>

お疲れさまです。本日の定例の議事録です。

>

決定 ・値引きの上限は◯%まで ・週次を来月から隔週に

>

宿題 ・[◯◯さん] X社の窓口を再確認(〜◯/◯) ・[◯◯さん] 見積の作り直し(〜◯/◯) ・[全員] 来週までに担当案件の棚卸し

>

全文はこちら → (リンク)

件名に件数を入れるのが効きます。「決定2件・宿題3件」と書いてあると、自分に関係があるか開く前に判断できる。宿題は担当者を先頭に置いてください。名前が行末にあると、自分の分を探すのに全部読むことになります。

3. 修正を依頼されたとき

議事録を送ったあと、「ここが違う」と返ってくることがあります。ここの返し方で、次から指摘してもらえるかが決まります。指摘は、相手が時間を使って読んでくれた証拠です。

ご指摘ありがとうございます。下記のとおり修正し、改めてお送りします。

>

修正箇所 ・納期について「4月末で合意」→「4月末を目標とし、可否は弊社より回答」

>

ほかにお気づきの点がございましたら、お知らせください。

どこをどう直したかを書いてください。「修正しました」だけだと、相手はもう一度全文を読むことになります。1〜2行で済むのに、そこを省くと相手の時間を奪います。そして、間違いを指摘されたことを謝りすぎないほうがいいと思っています。長い謝罪文が返ってくると、次から指摘しにくくなる。淡々と直して送り直すのが、いちばん相手のためになります。

4. 遅れてしまったときのお詫び

送ると決めていた日を過ぎてしまうことは、誰にでもあります。謝罪だけの短いメールを、まず一通先に送ってください。議事録が完成してから送ろうとすると、さらに遅れます。

件名:【お詫び】◯◯の議事録、送付が遅れております

>

◯◯株式会社 ◯◯様

>

ご連絡が遅くなり、大変申し訳ございません。 ◯月◯日の打ち合わせの議事録につきまして、確認に時間を要しており、本日中にお送りいたします。

>

ご迷惑をおかけしており、申し訳ございません。 今しばらくお待ちいただけますと幸いです。

このメールには、議事録の中身を書きません。「いつ送るか」だけを伝える連絡です。中身を待ってから謝罪しようとすると、謝罪そのものも遅れてしまいます。遅れに気づいた時点で、まず一報を入れるのが先です。

言い訳を長く書かないほうがいいと思っています。理由の説明より、いつ届くかのほうが相手には重要です。「確認に時間を要しており」の一言で十分で、社内の事情を細かく書く必要はありません。

5. あとから関係者を追加する

すでに送った議事録をそのまま転送するだけでは、経緯が伝わりません。会議のあとで、その場にいなかった人を巻き込む必要が出ることがあります。上長への報告や、途中から担当することになった人へのキャッチアップでは、一言添えてから転送します。

件名:【共有】◯◯社との打ち合わせ議事録(◯/◯実施分)

>

◯◯さん

>

お疲れさまです。 今後、◯◯社の案件にご対応いただくことになりましたので、直近の打ち合わせの議事録を共有します。

>

経緯を簡単にまとめると、以下のとおりです。 ・現在、価格面で調整中(先方の希望は現行+3%) ・納期は保留。先方の稟議待ち

>

詳細は添付の議事録をご確認ください。 不明点があれば、いつでも聞いてください。

転送するだけでなく、経緯を3行程度で要約してください。議事録の全文を読めば分かることでも、新しく入った人にとっては、どこが重要かの手がかりがありません。要約が案内板の役目を果たします。

1回だけ共有して終わりにすると、次回また同じ説明を繰り返すことになります。以降の会議から本人を巻き込む場合は、次回の送付先リストに追加するのを忘れないでください。

件名の付け方

本文を書く前に、件名の型を決めておくと迷いません。件名だけで、開くかどうかの判断がほぼ決まります。

場面件名の型
定例・社内【議事録】会議名 日付(決定◯件・宿題◯件)【議事録】◯◯定例 9/5(決定2件・宿題3件)
社外・商談【議事録】日付 用件の件【議事録】9/5 お打ち合わせの件
修正版の送付【議事録/修正】元の件名【議事録/修正】9/5 お打ち合わせの件
遅延のお詫び【お詫び】議事録の送付が遅れております【お詫び】◯◯の議事録、送付が遅れております
関係者への共有【共有】会議名(実施日)【共有】◯◯社との打ち合わせ議事録(9/5実施分)

共通しているのは、【】でメールの種類を先頭に示していることです。件数や日付は本文を読まなくても分かる情報なので、件名に出します。逆に、件名だけで内容が特定できないと、あとで検索するときにも探しにくくなります。

「Re: Re: Re:」を重ねないでください。やり取りが続くと自然に増えますが、3つ目を超えたら、新しい件名で仕切り直したほうが読みやすくなります。ただし完全に別件名にすると、過去のやり取りが辿れなくなるので、元の件名の一部は残してください。

宛名の書き方に迷ったら

宛名の書き方ひとつで、丁寧さの印象が変わります。相手の数と関係性で使い分けます。

相手宛名の書き方
社外・個人宛て◯◯株式会社/◯◯様
社外・複数人宛て◯◯株式会社/ご担当者各位
社内・個人宛て◯◯さん
社内・チーム宛て◯◯チームの皆さん/関係者各位

迷ったら「様」より軽く、呼び捨てより丁寧な言葉を選んでください。「各位」は複数人へ一括で送るときに便利な言葉ですが、相手が2〜3人までの少人数なら、名前を並べたほうが感じが伝わります。

社外への一斉送信で、宛先を「TO」に複数人並べる場合は注意が必要です。メールソフトによっては、TOに並んだ全員のアドレスが相手全員に見えます。社外の複数の会社にまたがって送るときは、BCCを使うか、1社ずつ送るほうが安全です。

スレッドが伸びたときの整理

最新がどれか分からなくなったら、そこで一度スレッドを打ち切ってください。修正のやり取りが続くと、同じ件名のメールスレッドがどんどん伸びていきます。

やり方は簡単です。それまでのやり取りを踏まえた最新版を本文にまとめ、件名の末尾に「(確定版)」と付けて新しく送ります。過去のやり取りを遡らなくても、この1通だけ読めば済む状態を作るのが目的です。返信を重ねるほど、新しく読む人にとっての負担は増えていきます。

社内のチャットツールに議事録を貼る運用をしている場合も考え方は同じです。スレッドの後半だけ読んでも分からない状態になったら、要点をまとめ直して一度貼り直します。「最後の1通を読めば全体が分かる」状態を保つのが、共有のコツです。

英語で送る場合

Attendees(参加者)、Action Items(宿題)、Decisions(決定事項)といった対応語は、議事録のテンプレート8種の英語表にまとめてあります。海外拠点や英語が母語の相手には、日本語の項目名をそのまま訳すと伝わりにくいことがあります。

メールの構成そのものは日本語版と変えなくて構いません。決定事項を先に、宿題を担当者と期限つきで、という順番は言語が変わっても有効です。変わるのは項目名と、結びの丁寧表現だけです。"Please let us know by ◯◯ if you have any concerns." のような一文を末尾に置くと、日本語の「認識の相違がございましたら」に相当する役目を果たします。

PDFで送るか、本文に貼るか

添付するとき、PDFにするか、Wordのまま送るかで迷うことがあります。答えは、誰が何のためにそのファイルを使うかで決まります。

社外への正式な議事録は、PDFが無難です。受け取った側の環境によってレイアウトが崩れる心配がなく、うっかり編集されて上書きされることもありません。ただし本文への貼り付けも合わせて行うのが前提です。添付をPDFにしたからといって、本文を空にしていい理由にはなりません。

社内で、内容についてコメントをもらいたい場合は、編集可能な形式のほうが向きます。コメント機能のある文書ツールでリンクを送れば、相手が直接書き込めます。やり取りがコメント欄で完結するので、メールの往復が減ります。同じ内容を何度もメールで送り返す手間が省けます。

どちらを選んでも、ファイル名には日付を入れてください。「議事録.docx」のような名前だと、あとから同じ名前のファイルが増えて、どれが最新か分からなくなります。日付の入れ方や使えない記号は議事録のテンプレート8種にまとめてあります。迷ったら「日付+会社名+会議名」の順に並べておけば、あとで検索するときにも探しやすくなります。

添付で送るときに決めておく3つ

ファイルを付けて送るなら、先に決めておくと迷わないことが3つあります。どれも一度決めれば、次からは考えずに済みます。

1. 大きさ。録音や画像を貼った議事録は、すぐに数十MBになります。相手のメールの上限に引っかかると、届かなかったことに気づくのは翌日です。目安として添付は数MBまでにして、それを超えるなら共有リンクにします。録音そのものは添付しません。必要な人だけが開ける場所に置いて、リンクを本文に書くほうが軽くて安全です。

2. パスワード。ZIPにパスワードを付けて、パスワードを別のメールで送る方式がまだ残っています。ただ、同じ経路で2通送るだけなので、守りとしてはほとんど効いていません。受け取る側の手間だけが増えます。社外へ送るときに気になるなら、閲覧権限を付けた共有リンクのほうが、誰が開けるかを自分で決められます。相手の会社が方式を指定している場合は、それに合わせてください。

3. 署名。社外へ送る議事録メールには、会社名・部署・氏名・連絡先を末尾に入れます。当たり前のようですが、議事録メールは会議に出ていなかった人へ転送されることが多く、転送先の人は差出人を知りません。署名が無いと「これは誰が書いた記録か」が分からなくなります。社内向けでも、部署をまたぐ会議なら部署名だけは入れておくと、あとで探すときに効きます。

メールの本文に、何を書くか

送り方でいちばん多い失敗は、議事録を添付だけして「ご確認ください」と書くことです。添付は開かれません。

本文に直接書くのは3つだけで足ります。

件名: 【議事録】9/5 ◯◯様 打ち合わせ(決定2件/宿題3件)

お世話になっております。本日の打ち合わせの記録をお送りします。

【決まったこと】
・リリース日を10月15日に確定
・検証期間は10月1日から2週間

【宿題】
・見積書の送付 / 当方 / 9月10日まで
・連携可否の技術確認 / 当方 / 9月17日まで
・社内稟議の状況共有 / 御社 / 9月中旬

全文は添付をご覧ください。
認識の相違がありましたら、9月8日までにご指摘ください。

件名に件数を入れるのが効きます。「決定2件/宿題3件」と書くと、開く前に中身の重さが分かります。

そして最後の1行。「いつまでに指摘してください」と書くと、確認が進みます。期限が無いと、読まれたかどうかも分かりません。これは運用上の取り決めであって、法的な合意の成立とは別の話です。

貼る分量にも目安があります。決定と宿題を合わせて10行を超えるようなら、本文には要点だけを残し、詳細は添付の全文に任せてください。本文が長すぎると、結局スクロールされずに読み飛ばされます。スマートフォンの画面では、この境界がパソコンより早く来ます。

送る相手を決める

出席者だけに送るのは、たいてい足りません。議事録を読む必要があるのは、その場にいなかった人だからです。

送る相手理由
出席者内容の確認のため
欠席者いちばんの読者
宿題の担当者出席していなくても担当になることがある
上長判断が必要な持ち帰りがある場合

欠席者の欄を議事録に作っておくと、送付先が自動的に決まります。毎回考えなくて済みます。

社外へ送る場合は、CCの範囲を先方と揃えてください。こちらが4人、先方が1人だと、次から先方が社内で共有する手間を負うことになります。

CCは「読む必要がある人」だけに絞ってください。迷ったときに全員を入れる判断は、一見丁寧に見えて、実はいちばん読まれない議事録を作ります。CCが10人を超えるメールは、たいてい誰も自分ごととして読みません。宿題がある人はTOに、経過を知っておきたいだけの人はCCに、という区別だけで十分です。

社外へのCCは、追加する前に一呼吸置いてください。先方の社内事情まではこちらから見えないので、良かれと思って追加した相手が、実は先方内で共有する予定のなかった人だった、ということが起こり得ます。迷ったら本文で「◯◯様にも共有いただけますと幸いです」と書き、追加するかどうかは先方に委ねるほうが安全です。

いつ送るか

当日中。遅くとも翌営業日の午前です。理由は単純で、相手の記憶が残っているうちに届けば、認識のずれをその場で直せるからです。3日経つと、指摘する手間のほうが大きくなって、間違ったまま確定します。これは議事録の質より効きます。多少ざっくりしていても当日に届く議事録のほうが、完璧だけど1週間後の議事録より役に立ちます。

返信がないときの、催促のタイミング

「認識の相違があれば◯日までにご指摘ください」と書いても、期限までに返信が来ないことがあります。ここで慌てて何度も催促すると、かえって心証を損ねます。

期限の翌営業日に、1回だけ軽く送ります。催促というより、確認の体裁にします。

件名:Re: 【議事録】9/5 ◯◯様 打ち合わせ(決定2件/宿題3件)

>

◯◯様

>

お世話になっております。 先日お送りした議事録の件、ご確認いただけましたでしょうか。 特にお気づきの点がなければ、このまま進めさせていただきます。

「進めさせていただきます」と書くのがコツです。返信を強制する文面ではなく、返信がなければ合意とみなして進む、という体裁にします。これなら催促というより事務連絡に見えるので、相手の負担になりません。

2回目の催促はしないほうがいいです。それでも返信がなければ、メールより電話や対面で確認したほうが早く、関係も損ないません。メールは記録には向きますが、催促を重ねる媒体としては向いていません。声で確認したあとは、話した内容を短いメールで残しておくと、記録としての抜けも防げます。

議事録メールを、次回の準備に使う

次回の会議の直前に、いちばん役立つ資料になります。送った議事録メールは、送って終わりではありません。

次の会議に向かう前に、前回送ったメールを開き直してください。決定事項と宿題が本文にまとまっているので、議事録の全文を読み返すより早く思い出せます。メールの検索窓に相手の会社名を入れるだけで、過去のやり取りが時系列に並びます。これは、メールを送るための作業ではなく、あとで参照するための記録として書いたことの効果です。

宛先や件名を毎回きちんと決めておく理由は、実はここにあります。探しやすいメールは、あとで自分を助けます。

当日中に送るために

とはいえ、会議のあとに1時間かけて書いていたら、当日には送れません。順番を変えるほうが早いです。会議中に手で書くのは決定・宿題・次回の3つだけにして、あとは録音に任せる。この手当ては議事録が苦手なのは、聞きながら書こうとしているからに書きました。

Recoryを使う場合、録音を止めると決定・未決・宿題(担当と期限つき)に分かれた形で出るので、上の文面にそのまま流し込めます。Markdownやテキストで書き出せるので、メールに貼るのも早い。社外の会議では宿題の担当が「自社」「相手先」の2択で出ます。上の文面でいう「お持ち帰りいただいた件」と「弊社の宿題」の切り分けが、そのまま出てくる形です。同じ形で出力してくれる製品を並べた比較は議事録アプリの比較にあります。

下書きは、会議の前に作っておく

書き始める前の作業を、あらかじめ終わらせておいてください。当日中に送るコツは、書き始めを早めることではありません。

会議が始まる前に、宛先とCC、件名の型だけを空メールに入れておきます。

宛先:(決まっているなら先に入れる)
CC:
件名:【議事録】◯月◯日 ◯◯の件

中身が空でも構いません。会議が終わった時点で、あとは本文を埋めるだけの状態になっています。ゼロから「誰に送るんだっけ」「件名どうしよう」と考える時間がなくなるので、その分だけ早く送れます。宛先が会議の途中で変わった場合も、下書きに戻って直すだけで済みます。

実演:会議終了から送信までの30分

流れが具体的に見えると動きやすいので、実際の時間配分の例を置いておきます。相手は社外、14時からの1時間の商談だったとします。

15:00 会議終了。その場で「決まったこと」だけ声に出して復唱し、認識を合わせる
15:02 会議室を出ながら、下書きしておいた宛先とCCを確認
15:05 文字起こし(または自分のメモ)から、決定・持ち帰り・宿題を3行ずつ抜き出す
15:15 本文に流し込み、件名を確定させる
15:20 誤字と宛先を見直す
15:25 送信

ポイントは、会議直後の5分で「決まったこと」を固定していることです。時間が経つほど、記憶は曖昧になっていきます。復唱して認識を合わせておけば、あとの作業は書き起こすだけの機械的な工程になります。文字起こしを人がやるか機械に任せるかで何が変わるかは文字起こしとはにまとめました。

重要なのは、会議が終わってから他の作業に気を取られる前に、一気に片づけてしまうことです。30分という時間そのものに意味はありません。間に別の予定を挟むと、思い出すコストがそのまま上乗せされます。

議事録メールは、議事録より先に読まれる

ここまで文面の型を並べてきましたが、最後に一つだけ、考え方の話をします。

多くの人にとって、議事録という文書そのものより先に触れるのは、それを送ってくるメールです。件名を見て開くかどうかを決め、本文の最初の数行で、読み進めるかどうかを決めます。議事録の中身がどれだけ正確でも、その手前で開かれなければ意味がありません。丁寧に作った資料ほど、送り方が粗いともったいなく感じます。

だからこの記事では、議事録の書き方そのものではなく、送り方だけを扱いました。中身を整える力と、届ける力は別の技術です。どちらか一方だけでは、せっかく作った記録が相手に届きません。両方をそろえて、初めて記録が仕事の役に立ちます。この記事の文面は、そのまま日々のメールにコピーして使ってもらって構いません。固有名詞と数字を差し替えるだけで、明日からの1通に使えます。

よくある詰まりどころと直し方

詰まりどころ原因直し方
添付を忘れて送ってしまう本文を書くのに気を取られる添付してから本文を書く順に変える
宛先を間違えて送ってしまう前回のメールに返信して使い回す送信前に宛先欄を必ず目視で確認する
社外向けと社内向けの文面を混同するテンプレートをコピーして使い回す件名の【】で種類を毎回変える習慣にする
CCが多すぎて誰も見ない迷ったら全員入れてしまう宿題がある人だけに絞り、他は本文で共有を委ねる
返信が来ず、確定したか分からない期限を書いていない「◯日までにご指摘ください」を必ず入れる

いちばん多い事故は上から2つです。どちらも「前のメールを使い回す」ことが原因なので、真っさらな状態から書き始める癖をつけると減らせます。急いでいるときほど前のメールに返信して済ませたくなりますが、そこを一手間かけるだけで、事故の半分は防げます。

送る前の30秒チェック

  • 添付ファイルは付いているか(あるいは本文に直接貼ったか)
  • 宛先とCCは、今回のメール用に合っているか
  • 件名に日付と件数が入っているか
  • 「いつまでに指摘してほしいか」の一文があるか

この4つは、書き終えた直後に見るのがいちばん効きます。時間を置くと、確認する気力そのものが下がり、そのまま送信してしまいがちです。慣れないうちは指差し確認くらいのつもりで、ひとつずつ声に出して確かめても構いません。慣れてくれば、この確認は10秒もかからなくなります。

議事録に何を書くかは議事録とはにまとめました。送る前に、中身が絞れているかを確かめてください。


議事録そのものの型はテンプレート8種に、商談の場合に何を残すかは商談記録の書き方にまとめてあります。

よくある質問

議事録は本文に貼るべきですか、添付にすべきですか

社外へは本文に貼るほうが読まれます。添付は開かれないことが多く、スマートフォンだと特にそうです。長い議事録は「決定事項と宿題だけ本文、全文は添付」の二段にすると両立します。

いつまでに送るのがよいですか

当日中が理想で、遅くとも翌営業日の午前です。相手の記憶が残っているうちに届くと、認識のずれをその場で直せます。3日経つと、間違いを指摘する手間のほうが大きくなって、誰も指摘しなくなります。

修正を依頼された場合はどう返しますか

直した箇所を明示して送り直してください。「ご指摘のとおり修正しました」だけだと、相手はもう一度全文を読む羽目になります。どこを、どう直したかを1〜2行で書くだけで済みます。

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