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議事録の書き方

AI議事録のメリットとデメリットを、実際の作業で数える

「時間が短縮できる」だけでは判断材料になりません。どの工程が消えて、どの工程が新しく増えるのか。導入して損をする条件も含めて、作業単位で書きました。

「AI議事録を入れると時間が減る」とだけ言われても、判断はできません。どの工程が消えて、どの工程が増えるのかを作業単位で書きます。

聞き直して書く消える会議中にメモを取る消える録り逃しの再確認消える確認と修正新しく増える録音の判断・告知新しく増える
議事録づくりの工程。消えるものと、新しく増えるものがある。

消える工程

いちばん大きいのは、聞き直して書く時間です。1時間の会議を手で書き起こすと3〜5時間かかります(実測)。ここはほぼ丸ごと消えます。

次に、会議中にメモを取る時間。これは所要時間の話ではなく、注意の話です。書きながら聞くと、聞くほうが確実に落ちます(なぜか)。議事録担当は会議に参加できていない、という状態が解消します。

三つめが、録り逃しの再確認。「あの件どうなりましたっけ」を後から関係者に聞いて回る作業です。記録が全部残っていれば、聞かずに済みます。

増える工程

確認と修正。AIが出す下書きには、固有名詞・数字・社内の言い回しの誤りが混ざります。1時間の会議で数か所から十数か所。これを直す時間が新しく発生します。慣れると15〜30分程度です。

録音の判断。録っていいか、誰に断るか、どこまで残すか。これまで無かった判断が毎回発生します(線引きの基準)。

送信先の把握。音声がどこへ行き、どこに保管され、学習に使われるかを一度は確かめる必要があります。ここを飛ばすと、あとで社内から止められます(確かめ方)。

差し引きで得になる条件

条件得か
会議が週2本以上ある◎ 確認の手間より書き起こしの削減が上回る
参加者が3人以上 記憶の食い違いが起きやすく、記録の価値が高い
決定事項と宿題が出る会議◎ 抽出が効く
週1本の短い定例 手で3行書くほうが早いこともある
雑談中心の場× 要約が「意見交換が行われた」になる

最後の行は実際によく起きます。議題が無い会議は、AIでも要約できません理由)。

いちばん実害が出るデメリット

技術的な誤りより厄介なのが、読まずに配る習慣です。出てきた下書きがそれらしく整っているので、目を通さずにそのまま共有してしまう。数字が1桁違っていても、担当が逆になっていても、体裁が整っているぶん誰も疑いません。あとで「議事録にそう書いてあった」が根拠として使われると、修正の手間は元の10倍になります。

対策は単純で、配る前に一度読むこと。読む人を決めることです(責任の置き方)。

精度への期待は、下げておいたほうがいい

「精度98%」のような数字は、何を分母にしたかで意味がまったく変わります3つの精度)。実務で効くのは文字の正解率ではなく、固有名詞が合っているかと誰の発言か分かるかです。この2つはどのサービスでも完璧にはなりません。話者の取り違えは、対面の会議では特に起きます(2つの壊れ方)。

導入する前に決めておくこと

  1. 誰が確認するか。担当を決めないと、誰も読まない下書きが溜まります
  2. 録音の告知をどうするか。毎回口頭で言うのか、招待メールに入れるのか(文例
  3. どこまで残すか。音声の保管期間と、削除の手順
  4. 合わない会議はどれか。上の表の×と△に当たる会議は、無理に通さない

AI議事録の中で何が起きているかはAI議事録とは何か、うちの製品でできないことはRecoryにできないことに正直に書いてあります。

よくある質問

AI議事録を導入すると議事録の作成時間はどれくらい減りますか

消えるのは「聞き直して書く」工程です。1時間の会議を手で書き起こすと3〜5時間かかりますが、そこがほぼゼロになります。ただし確認と修正の工程は残るので、全体では1時間の会議あたり15〜30分程度に落ち着くことが多いです。

AI議事録のデメリットは何ですか

固有名詞と数字の誤りが残ること、話者の取り違えが起きること、録音を外部へ送る判断が要ること、そして「読まずに配る」習慣がつきやすいことです。最後の1つは技術ではなく運用の問題で、いちばん実害が出ます。

手書きの議事録より本当に良くなりますか

議事録の質は上がりません。上がるのは、会議中に書かずに済むことで参加の質が上がる点と、記録が確実に残る点です。文章そのものを良くしたいなら、出てきた下書きを直す工程が必要です。

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