無駄な会議を減らす——「減らす」の前に分類する
会議を減らそうとして失敗するのは、全部を同じものとして扱うからです。実際に消せる会議、人を減らせる会議、短くできる会議は別物。分けてから手を付ける順番を書きました。

会議を減らそうとして続かないのは、全部を同じものとして扱うからです。「会議を減らそう」という号令だけでは、誰も自分の会議を候補に挙げません。
先に分類してください。手の付け方が3通りに分かれます。
3つに分ける
| 種類 | 中身 | 手の付け方 |
|---|---|---|
| 消せる会議 | 集まらなくても同じ結果になる | 文書と非同期に置き換える |
| 人を減らせる会議 | 必要だが、全員は要らない | 出席者を絞る |
| 短くできる会議 | 必要で、人も要るが、長い | 進め方を変える |
いちばん効果が大きくて抵抗が小さいのは、真ん中です。会議そのものを無くすと言うと反発が出ますが、「今回は出なくていい」は通りやすい。
消せる会議の見分け方
次のどれかに当たるなら、集まる必要がない可能性が高い。報告だけの会議。進捗を順番に読み上げるだけで、質問も議論も出ない。これは文書で足ります。
資料を読み上げる会議。その場で初めて資料を配り、上から読む。読む時間を全員分かけている状態です。事前に配って、質問だけを集めるほうが速い。
決める人がいない会議。議論は起きるが、その場で決められない。持ち帰って上に確認、という流れが毎回入るなら、先に決裁の経路を確認するほうが早い。判断の目安は1つです。
この会議を今週やらなかったら、何が困るか。
即答できないなら、隔週か月次に落とせます。
人を減らす——いちばん現実的
会議そのものは残しつつ、出席者を絞るのがいちばん効きます。1時間の会議に8人出ていれば8人時ですが、4人にすれば半分です。出なくてよくするには、出なくても分かる状態が要ります。
- 決定事項が、その日のうちに読める形で残っている
- 自分に関係するアクションが、名指しで書いてある
- 気になったら、あとから中身に戻れる
この3つが揃うと、「念のため出ておく」が減ります。逆に、記録が担当者の気分次第だと、全員が保険で出席し続けます(追いつく側の読み方)。「情報共有のために出席」は、記録で置き換えられるというのがここの要点です。
短くする——結論の形を先に決める
時間内に終わらない会議には、共通点があります。何を決めるのかが、始まる前に決まっていない。議題が「◯◯について」だけだと、議論の終わり方が定義されていません。次のどれかを議題ごとに書いてください。
| 議題の型 | 終わり方 |
|---|---|
| 決定 | 決める。決まらなければ、いつ誰が決めるかを決める |
| 相談 | 意見を集める。結論は出さない |
| 報告 | 質問に答える。議論しない |
| 発散 | 案を出す。絞らない |
「相談」と「決定」を混ぜると必ず伸びます。意見が出そろったあとに決めようとして、その場で決裁者が判断できず、持ち帰りになる。最初から「今日は相談」と言っておけば30分で終わります。アジェンダの書き方は別記事にまとめました。
減らしたあとに戻る理由
一度減らした会議が、数か月で復活することがあります。理由はだいたい1つで、代わりに置いた文書が読まれていないからです。会議には「その場にいれば否応なく情報が入る」という乱暴な強制力があります。文書に置き換えると、その強制力が消える。だから、読まれる形で出す工夫がセットで要ります(届き方の問題)。
- リンクだけ送らず、決定事項の3行を本文に貼る
- 相手に関係するアクションは、名指しで書く
- 「詳細は議事録参照」で終わらせない
ここを手抜きすると、3か月後に「やっぱり集まろう」になります。
削減の話を切り出す言い方
自分が主催者でない会議には手を出しにくい。切り出すときは、会議を否定しない形にすると通りやすくなります。
「毎回全員で出ていますが、決定事項が記録に残るようになったので、関係する回だけ出る形にできませんか」
「今回は相談だけということでよいですか。決定が要るなら、◯◯さんの参加が必要になります」
どちらも「無駄だからやめよう」とは言っていません。目的を確認する形にすると、会議の側が自然に絞られます。
減らせない会議もある
最後に。雑談のための会議を無駄だと切ってしまうと、あとで別のところに費用が出ます。チームの関係が薄いと、決定に時間がかかるようになり、失敗の共有が遅れます。1on1や雑談の時間は、効率で測る対象ではありません(1on1の記録の残し方)。減らす対象は「集まらなくても同じ結果になる会議」であって、「成果が数えにくい会議」ではありません。
減らせない会議については、書く手間のほうを減らします。型は議事録の書き方とテンプレートにまとめました。
出られない会議に追いつく方法はこちら、決まった宿題を抜けなくする方法はこちらにまとめました。
よくある質問
無駄な会議とはどういう会議ですか
集まらなくても同じ結果になる会議です。報告だけの会議、資料を読み上げる会議、決める権限を持つ人がいない会議の3つが代表的で、いずれも文書と非同期のやりとりで代替できます。
会議を減らすにはどうすればいいですか
全部を同じものとして扱わないことです。消せる会議、人を減らせる会議、短くできる会議は別物なので、まず分類してください。いちばん効果が大きく抵抗が小さいのは「人を減らす」です。
会議が時間内に終わらないのはなぜですか
議題に対して結論の形が決まっていないからです。「何を決めるのか」「決まらなかったらどうするのか」が先に共有されていない会議は、議論が発散したまま時間切れになります。
出られなかった会議に追いつく——読む順番を決める
会議のアジェンダは、議事録の骨組みを先に書くこと
議事録が読まれないのは、書き方ではなく届き方の問題