議事録アプリを数人で使うとき、共有と席は別の問題
「チームで使いたい」には2つの意味があります。議事録を共同で編集したいのか、支払いと席をまとめたいのか。求めているものが違うと、選ぶ製品も変わります。

「チームで議事録アプリを使いたい」——この一言には、まったく違う2つの要求が混ざっています。ここを切り分けないまま製品を探すと、必要のない機能に払うか、必要な機能が無いものを選ぶことになります。
2つの「チームで使いたい」
A. 議事録を共同で扱いたい
- 他の人が録った会議の議事録を、自分も読みたい
- 共有のフォルダに議事録が溜まっていってほしい
- 管理者が全員の記録を横断して検索したい
B. 支払いと席をまとめたい
- 5人分の経費精算を毎月やりたくない
- 請求書で払いたい(カード払いが通らない、または面倒)
- 退職した人の分を止めたい
Aは共有ワークスペースの機能で、Bは契約と請求の話です。別々に考えられます。そして実務では、Bだけで足りる場面がかなり多い。営業5人がそれぞれ自分の商談を記録している場合、他人の商談記録を読む必要はほとんどありません。必要なのは「経費精算を1本にまとめたい」だけです。
Bだけで足りるなら、選択肢が広い
Aまで求めると、共有ワークスペースを持つ法人向けの製品になり、1人あたりの単価は上がります。Bだけなら、席をまとめられる製品で足ります。この場合に確認するのは3つです。
- 請求書払いができるか(カードのみだと経費精算が残ります)
- 管理者が席を出し入れできるか(退職・異動のたびに解約と再契約では回りません)
- 1人あたりの単価
App Storeからは契約できない、という制約
ここは知っておくと混乱が減ります。iPhoneアプリのチーム契約は、多くの場合アプリの外で申し込む形になります。Appleのアプリ内課金が「個人・カード払い・1アカウント1契約」を前提にしていて、請求書払いや複数人分の一括契約に対応していないためです。
さらにAppleの規約上、アプリの中から外部の購入導線へ誘導することもできません。だから「アプリを開いてもチーム契約のボタンが見つからない」という状態になります。不親切なのではなく、そういう決まりです。探すときは、その製品のウェブサイトを見てください。
席をどう配るか
契約したあと、各自のアカウントに権利を配る仕組みが要ります。ここで入れ違いが起きない設計かは見ておく価値があります。しっかりした作りだと、こうなります。
- 招待はそのメールアドレス宛にだけ有効なコードとして発行される
- 受け取る側は、そのメールでログインした状態でコードを入れる
- コードは1回使ったら無効、期限つき(1週間程度)
- サーバー側にはコードのハッシュだけが保存される
「共有のURLを配って、先着で埋まる」形だと、意図しない人が席を取れてしまいます。誰宛の招待かが決まっているかを確認してください。
Recoryの場合
正直に線を引いておきます。うちが対応しているのはBだけです。
あるもの。チームプラン(スタンダード ¥1,500/Pro ¥2,500・1人あたり月額・税込)。請求書払い、席の管理、招待の回収。申し込みはサイトのフォームから。アプリの中に申し込み導線はありません(上に書いたAppleの規約のためです)。
無いもの。共有ワークスペース、議事録の共同編集、管理者が全員の議事録の中身を見る機能。席は管理できますが、記録は録った本人のものです。
つまり、Aが要るならうちは向きません。共有フォルダやメンバー管理まで含むものが要る場合は、Rimo Voiceのような製品のほうが素直です。なお、ライトのチームプランはありません。スタンダードかProのどちらかで、契約内の席は全員同じプランになります。合わない条件はまとめてあります。
導入前に、もうひとつ
チームで使うということは、複数人の会議の音声が同じ経路で外部へ出るということです。個人で使うときより、社内規程との突き合わせが要ります。
確認の手順はAI議事録のセキュリティを、自分で確かめる5つの質問にまとめました。情シスに相談するときは、送信先の会社名リストを持っていくのがいちばん早いです。
人数で使う前に、道具そのものの仕組みを揃えて見ておくと選定が早く終わります。機能名は各社で違っても、中の工程は同じ2段だからです(AI議事録とは何か)。
選定を人数から始めると、道具そのものの向き不向きが後回しになります。Rimoとの比較はこちら、うちにできないことの一覧はこちらにあります。
よくある質問
チームで議事録アプリを使うとき、何を確認すればよいですか
「議事録を共同で編集・閲覧したいのか」「支払いと席をまとめたいだけか」を先に切り分けてください。前者は共有ワークスペースを持つ製品が要ります。後者は席の管理と請求書払いができれば足り、選べる製品の幅が広がります。
個人プランを人数分契約するのと、チームプランは何が違いますか
請求と席の管理です。個人プランを各自で契約すると、支払いは各自のカードになり、経費精算が人数分発生します。チームプランは1本の請求にまとまり、管理者が席を出し入れできます。退職時に席を回収できるのも違いです。
iPhoneアプリのチーム契約はApp Storeからできますか
多くの場合できません。Appleのアプリ内課金は個人・カード払い・1アカウント1契約が前提で、請求書払いや複数人分の一括契約に対応していないためです。そうした契約は、アプリの外(ウェブサイト)で申し込む形になります。
Recoryにできないこと
Rimo VoiceとRecory——料金の構造がまったく違う
AI議事録のセキュリティを、自分で確かめる5つの質問
Rimo Voice の料金と、無制限がどこまで無制限か
ZMEETINGは「時間」でも「人数」でもなく、同時開催数で売っている