iPhoneの留守番電話を文字で読む——ライブ留守番電話と、文字起こしの条件
留守番電話の内容を聞かずに読む。iPhoneには、相手がメッセージを残している最中に文字が出る「ライブ留守番電話」と、残ったメッセージの文字起こしがあります。どこをオンにするか、どこで読めるか、そして「一部の国や地域の一部の通信業者で利用可能」という条件まで、Appleの案内どおりに整理しました。

留守番電話を、聞かずに読みたい。会議中に着信があって、折り返すべき相手かどうかだけ知りたい。iPhoneには、そのための仕組みが2つあります。先に分けます。
この記事の内容(16項目)
同じ「文字」でも、出るタイミングと条件が違います。順に書きます。どちらもAppleの案内どおりで、この記事の側で足した手順はありません。
ライブ留守番電話——相手が話している最中に文字が出る
Appleの説明はこうです。「ライブ留守番電話では、相手が留守番メッセージを残しているときに、その文字起こしをリアルタイムで表示することができます。相手が留守番メッセージを残している間に、その電話に出ることもできます。」つまり、画面に出た文字を見て、出るか出ないかを決められる仕組みです。相手の声はこちらに聞こえず、こちらの声も相手に届きません。Appleは「発信者はあなたの声を聞くことはできず、電話に出ない限り、あなたも発信者の声を聞くことはできません」と書いています。
オンにする場所
| 順 | 操作 |
|---|---|
| 1 | 設定アプリを開く |
| 2 | 「アプリ」をタップしてから、「電話」をタップする |
| 3 | 「ライブ留守番電話」をオンにする |
Appleは「通話とデータの料金がかかる場合があります」とも注記しています。文字にするために通信が動いているということです。圏外では、この仕組み自体が動きません。
途中で止めたいとき
着信に出ることも拒否することもせずに止めるには、「停止」をタップします。出るつもりが無くても、内容だけ見てから止められます。相手には、こちらが見ていたことは伝わりません。
圏外のときと、不明な番号のとき
Appleが書いている挙動を3つ並べます。会議中の運用に効くのは2行目です。
| 状況 | 何が起きるか |
|---|---|
| iPhoneがオフ/圏外 | 通信事業者の留守番電話に転送される(利用可能な場合) |
| 「不明な発信者を消音」がオン | 不明な番号からの発信は直接ライブ留守番電話につながり、呼び出し音は鳴らない |
| 通信業者がスパムと判断した相手 | ライブ留守番電話につながらず、即座に拒否される |
2行目は、知らないと戸惑います。「不明な発信者を消音」をオンにしていると、知らない番号は鳴らずに文字だけ出るようになります。営業の折り返しを待っている日は、ここを確かめてください。鳴らなかった理由が、あとで分からなくなります。
残ったメッセージの文字起こし——開くと下半分に出る
ライブ留守番電話とは別に、残った留守番電話のメッセージを文字で読む機能があります。Appleの説明は「留守番電話の文字起こしにより、メッセージが文字に変換されます」です。開く場所は、電話アプリのレイアウトで変わります。
| レイアウト | 手順 |
|---|---|
| 統合レイアウト | 「通話」をタップ → 絞り込みのボタン → 「留守番電話」→ メッセージをタップ |
| クラシックレイアウト | 「留守番電話」をタップ → メッセージをタップ |
どちらでも、画面の下半分に文字起こしが表示されます。再生、共有、削除のボタンも同じ画面にあります。電話アプリのレイアウトが2種類ある点は、iOS 26で入った変更です。手元の画面と手順が合わないときは、まずどちらのレイアウトかを見てください。
「一部の国や地域の一部の通信業者で」——条件は回線で決まる
ここがいちばん大事です。Appleは、留守番電話・Visual Voicemail・ライブ留守番電話のいずれについても、「一部の国や地域の一部の通信業者で利用可能です」と注記しています。留守番電話の文字起こしにも同じ注記があります。表にすると、3つとも同じ構造です。
| 機能 | Appleの注記 |
|---|---|
| Visual Voicemail | 一部の国や地域の一部の通信業者で利用可能 |
| ライブ留守番電話 | 国、地域、または言語によっては利用できない |
| 留守番電話の文字起こし | 一部の国や地域の一部の通信業者で利用可能 |
機種とOSを満たしていても、契約している回線で使えるかどうかは別です。Appleは「iOSとiPadOSで利用できる機能」というページを参照先として挙げていますが、通信業者ごとの一覧は公式に載っていません。設定にトグルが出るかどうか、出たあとに実際に文字が出るかどうかで確かめることになります。
要約は、もう1段条件が厳しい
文字起こしとは別に、留守番電話の要約があります。Appleの説明はこうです。「Apple Intelligenceがオンになっており、お住まいの地域でライブ留守番電話が使用できる場合、各不在着信の下に留守番電話の要約が表示されるので、誰から連絡があり、どのような内容であったかをすぐに確認できます。」条件を並べると、こうなります。
Apple Intelligenceは、対応機種(iPhone 15 Pro以降)とOSのバージョン、空き容量、言語の条件があります。日本語は対応言語に入っています。文字起こしが出ているのに要約が出ないなら、疑うのはこの段です。詳しい条件はiOS 26の通話録音と文字起こしにも書いてあります。
保存と削除——消えることがある
留守番電話のメッセージは、Appleの説明では「自分で削除するまで(iCloudに保存されていない場合はご利用の通信事業者が消去するまで)保存されています」。iCloudに保存していないと、通信事業者側の都合で消えるということです。iCloudに保存するには、設定アプリ → 自分の名前 → 「iCloud」→「iCloudに保存」の横の「すべてを表示」→「電話とFaceTime」をオンにします。オンにすると、ライブ留守番電話も通信事業者の留守番電話もiCloudに保存され、デバイス間で同期されます。削除については、Appleが注意を2つ書いています。
- 「一部の国や地域では、削除されたメッセージはご加入の通信事業者によって完全に消去される場合があります」
- 「SIMカードを変更したときにも留守番電話メッセージが削除される場合があります」
機種変更や回線の切り替えの前に、残しておきたいメッセージは共有で外に出しておくのが安全です。共有のボタンは、メッセージを開いた画面にあります。文字起こしのテキストも、同じ画面から選んでコピーできます。
通話の録音・文字起こしとは別の機能です
留守番電話の文字起こしと、通話の録音・文字起こしは、名前が似ていて別物です。何が違うかを表にします。
| 留守番電話の文字起こし | 通話の録音と文字起こし | |
|---|---|---|
| 対象 | 相手が残したメッセージ | 自分が参加している通話 |
| 開始 | 自動(条件を満たせば) | 通話中に自分で開始 |
| 保存先 | 電話アプリ(iCloud保存で同期) | メモアプリの「通話録音」フォルダ |
| 相手への通知 | — | 開始時と通話中に繰り返し流れる |
| 条件 | 回線・国・地域 | iOS 18.1以降 |
電話に出てからの会話を残したいなら、通話録音のほうです。やり方と注意はiPhone標準の通話録音にまとめました。
うまくいかないとき
| 症状 | 見るところ |
|---|---|
| 設定に「ライブ留守番電話」が無い | 回線・国・地域の条件を満たしていない可能性。Appleの注記どおり |
| オンにしたのに文字が出ない | 通信業者が対応しているか。「一部の通信業者で利用可能」 |
| 知らない番号が鳴らない | 「不明な発信者を消音」がオンになっていないか |
| 要約だけ出ない | Apple Intelligenceの条件(機種・OS・空き容量・言語) |
| メッセージが消えた | iCloudに保存していたか。SIMを変えていないか |
Siriに読ませる、というやり方もあります
Appleの案内には、Siriを使う例が載っています。「菜々からの留守番電話を再生して」のようにSiriに頼む、という書き方です。手が離せないときに、名前で指定して再生できます。再生は音声なので、文字で読みたい場面とは別ですが、運転中や作業中に内容だけ確かめる用途では、これがいちばん手数が少ない。
Visual Voicemailが使えないとき
Visual Voicemail(一覧から選んで聞く仕組み)は、回線によっては使えません。その場合の確認方法も、Appleが2通り書いています。どちらも文字は出ません。
| 場面 | Appleの手順 |
|---|---|
| iPhoneで | 「留守番電話」をタップしてから指示に従う |
| ほかの電話で | 自分の携帯電話番号をダイヤルして、「*」または「#」(通信事業者によって異なります)を押して応答メッセージをスキップしてから、留守番電話のパスワードを入力する |
一覧も文字起こしも出ないときは、この経路に落ちています。回線がVisual Voicemailに対応しているかどうかが、文字で読めるかどうかの前提です。ここは端末の設定では変えられません。
応答メッセージを自分で録る
初めて「留守番電話」をタップすると、Appleの案内では、留守番電話のパスワードを作成して応答メッセージを録音することを求められます。あとから変える場所は次のとおりです。
| レイアウト | 手順 |
|---|---|
| 統合レイアウト | 絞り込みのボタン →「留守番電話」→「編集」→「留守番電話の応答メッセージを編集」 |
| クラシックレイアウト | 画面下部の「留守番電話」→「応答メッセージ」 |
応答メッセージは「デフォルト」か「カスタム」を選べます。カスタムを選ぶと、自分の声で録音できます。折り返しの目安(「本日中に折り返します」など)を入れておくと、相手が残すメッセージの内容も変わります。
会議中の運用——「不明な発信者を消音」と組み合わせる
ライブ留守番電話が効くのは、実は会議中です。「不明な発信者を消音」をオンにしていると、Appleの説明では、不明な番号からの発信は直接ライブ留守番電話につながり、呼び出し音は鳴りません。会議中に鳴らず、文字だけが画面に出るという状態になります。
| 設定 | 会議中に起きること |
|---|---|
| ライブ留守番電話のみオン | 知らない番号も鳴る。出なければ文字が出る |
| +「不明な発信者を消音」 | 知らない番号は鳴らない。文字だけ出る |
| + iCloudに保存 | 残ったメッセージがMacやiPadでも読める |
一方で、営業の折り返しや、初めての相手からの連絡を待っている日は、鳴らない設定になっていることを忘れると取りこぼします。その日だけ「不明な発信者を消音」を切る、という運用になります。切り忘れより、戻し忘れのほうが起きやすい。
通話録音との使い分け——場面で決める
| 場面 | 使うもの |
|---|---|
| 出られなかった電話の内容を知りたい | 留守番電話の文字起こし |
| 出るかどうかを内容で決めたい | ライブ留守番電話 |
| 出てからの会話を残したい | 電話アプリの通話録音(iOS 18.1以降) |
| 会議そのものを残したい | ボイスメモか議事録の道具 |
留守番電話の文字起こしは「出なかった電話」のための機能です。出てからの会話には、通話録音が要ります。通話録音はアナウンスが相手に流れる仕組みで、留守番電話の文字起こしにはそれがありません。相手が「メッセージを残す」という行為の中で、文字になることを前提にしているためです。
公式に確認できなかったこと
- 日本の通信事業者のうち、どこがVisual Voicemail・ライブ留守番電話・文字起こしに対応しているか(Appleの案内に一覧は無い)
- 文字起こしの精度や、対応する言語の一覧(留守番電話の文字起こしについて)
- 留守番電話の保存期間(通信事業者が消去するまで、としか書かれていない)
使えるかどうかは、設定にトグルが出るか、出たあとに文字が出るかで確かめるのがいちばん確実です。通信事業者に問い合わせる前に、まずそこを見てください。
仕様は2026年9月2日時点のAppleの公式サイト(iPhoneユーザガイド)の記述に基づきます。OSのバージョンと契約している回線で挙動が変わるので、お手元でご確認ください。
よくある質問
iPhoneで留守番電話を文字で読めますか
読めます。2つの仕組みがあります。相手がメッセージを残している最中にリアルタイムで文字が出る「ライブ留守番電話」と、残ったメッセージを開いたときに画面の下半分に出る「留守番電話の文字起こし」です。どちらもAppleは「一部の国や地域の一部の通信業者で利用可能」と注記しています。
ライブ留守番電話はどこでオンにしますか
設定アプリを開き、「アプリ」→「電話」と進んで、「ライブ留守番電話」をオンにします。オンにすると、発信者が留守番電話に転送されたときに、メッセージを残している最中の文字起こしが表示されます。
留守番電話の文字起こしはどこに表示されますか
電話アプリで留守番電話のメッセージをタップすると、画面の下半分に文字起こしが表示されます。統合レイアウトなら「通話」→絞り込みのボタン→「留守番電話」→メッセージ、クラシックレイアウトなら「留守番電話」→メッセージです。
留守番電話の要約は出ますか
Apple Intelligenceがオンで、お住まいの地域でライブ留守番電話が使える場合、各不在着信の下に留守番電話の要約が表示されるとAppleは書いています。文字起こしと要約は別の条件で、要約のほうがApple Intelligenceの対応機種と言語の条件を追加で満たす必要があります。
削除した留守番電話は戻せますか
「削除したメッセージ」から回復できます。ただしAppleは「一部の国や地域では、削除されたメッセージはご加入の通信事業者によって完全に消去される場合があります」「SIMカードを変更したときにも留守番電話メッセージが削除される場合があります」と注意しています。
iPhone標準の通話録音——やり方と、録れた音声を議事録にするまで
iOS 26の通話録音は、話者を分けて文字にする
ボイスメモの文字起こしができない・出てこないとき